日本を飛び立つ前は不安になる。寝坊しないか、日付は合っているか、空港行きの電車が遅延しないか……。保安検査場の手前に飲食店が集中していると知ってはいても、早く安心したい気持ちが強すぎて足早にゲートを通過する。何度経験を重ねてもこの緊張感はなくならない。
そんな感じでいざ搭乗口に到着した時は、結局時間を持て余しているパターンが多いのだ。さて最後に何か食べようと思うが、場所が場所だけに正直「おいしさ」は度外視というイメージを持つ人も多いはず……しかし最近はそうでもなくなってきているらしい。
私が成田空港から海外へ旅立つときの“最後メシ”は、搭乗ロビーに昨年オープンした『すし京辰』。店先に掲げられた「おまかせ握り8500円」のガチすぎる価格設定にたじろぐ搭乗客もいるだろう。私が注文するのは一番安い1800円のセット。それでもなかなかいい値段だが……まぁ聞いてくれ。