映画のエンドロールが流れたとき、1人の観客が盛大な拍手をした。しかし1人だけだった。あとに誰も続かなかった。おそらく、あの劇場にいた多くの人は「この映画で拍手していたら恥ずかしい」と思ったのだろう。たった1人をのぞいて。そしてその1人も、「あ、すんません」という感じですぐに拍手をやめた。
──つまるところ、『翔んで埼玉』はそういう映画である。私自身、「みんな散々笑ってたのに……!」と思いながら、拍手はしなかった。「恥ずかしい」というのもあるが、「これほど、鑑賞後の拍手やスタンディングオベーションが似合わない映画はない」と思ったからだ。
















































