
熱海の温泉ホテルで、たまにはゆっくり過ごそう。
そう思っていたはずなのに、実際に泊まってみると、なぜか私たちは妙に忙しかった。
巨大な館内を探検し、室内キッズパークで遊び、食事を楽しみ、さらに3つの温泉を巡る。
せっかちな私は「せっかく来たのだから全部楽しみたい」と欲張り、ホテルの中をあっちへこっちへ移動することになったのだ。
・今、熱海がアツい
今回宿泊したのは、昭和レトロな巨大リゾートホテルとして知られる、熱海の「ホテルニューアカオ」。
昔ながらのゴージャスな雰囲気を残しながら、子どもから大人まで楽しめるホテルへと、段階的なリニューアルを進めているという。今回、試泊としてご招待いただき、子ども2人と実際に泊まってきた。
熱海を訪れるのは久しぶりだ。ずいぶん盛り上がっているとは聞いていたものの、駅に到着してまず思った。
人、多っ!
平日にもかかわらず、駅前には多くの観光客が行き交っている。そういえば今回、私が「熱海に行く」と話したところ、友人たちからも「私も明日行くよ」「この前行ってきた」と立て続けに言われた。
私と同じ子育て世代の間でも、いま熱海は熱いのかもしれない。
駅前のロータリーには、周辺ホテルの送迎バスがずらり。ホテルニューアカオにも無料送迎バスがあり、熱海駅から約10分で到着する。
途中で通るトンネルが、なんだか物語の世界への入り口のようでワクワクする。
そしてトンネルを抜けた先に現れたのが、ホテルニューアカオ。
断崖から海へせり出すように建つ巨大なホテルは近くで見ると、なかなかの迫力である。真っ赤なロゴもかわいい。
・シャンデリア欲しい
館内に入り、真っ先に目に飛び込んできたのは巨大なシャンデリア。
子どもたちも一気にテンションアップ。最近のホテルではあまり見かけない、昭和の大型ホテルならではの豪華さがある。
正直、やはり古いといえば古い。しかし、単に古びているのとは少し違って、床や照明、装飾の一つひとつに、当時の面影がほどよく残っている。
個人的には、こういうレトロな模様に注目してカメラにおさめていくだけでも新鮮だった。
今回宿泊したのは、同フロアにキッズパークのある子連れ向けの客室。
レトロさもありつつ、かわいいぞ!
改装前がどんな部屋だったのか逆に気になる。
そして、窓の外に広がるのは、一面の海と熱海の市街地。
窓は少ししか開かないようになっているが、隙間からスマホを落としたら、終わりである……。
・昭和と令和が同居するキッズパーク
荷物を置いたら、さっそくキッズパークへ。
もともと宴会場だったという広いスペースに、大型遊具やデジタルコンテンツ、ベビーエリア、絵本エリアなどが並んでいる。
なかでも気になったのが、輪投げなど昔ながらの遊びが楽しめる昭和レトロなエリアだ。ブラウン管テレビやラジカセ、黒電話なども置かれている。
妙に居心地がいいのは、私(夏野)がギリ昭和生まれだからなのか、それとも祖父母の家を思い出すからなのか。
レトロな遊びのすぐそばでは、自分の塗ったイラストを投影できるデジタルコンテンツも。
昭和とデジタルが同じ視界に入ってくる、不思議なタイムトリップ感が現在のニューアカオを象徴する光景なのかもしれない。
私は旅行へ行くと、宿は寝るための場所と割り切り、朝から晩まで外を歩き回ることが多いが、この日は子どもたちがまったくキッズパークから出ようとしない。
でも、まぁ今年の夏は私の趣味である工場見学巡りに何度も何度も何度も……(計22カ所)に付き合ってもらったので、 子どもたちが主役になって遊べる時間をつくれたことは、親としても素直にうれしかった。
・人見知りの長女に起きた変化
館内では、スタッフに声をかけてカードを集める企画も行われていた。
カードには「アジ課長」など、ホテルで働く人や仕事にちなんだキャラクターが描かれており、必要枚数を集めると、フロントで特典と交換できるという。このカードを手に入れるには、子ども自身がスタッフに声をかけなければならない。
長女はどちらかというと人見知りで、知らない人に自分から話しかけるのが苦手なタイプだ。最初は緊張していたものの、気づけば自分からスタッフを探し、積極的に声をかけていた。
子どもの成長を感じ、うれしくも、少し寂しく、一人でジーン。
・館内散策だけでも時間が足りない
ホテルニューアカオは、とにかく広い。
特徴的なアートが並ぶフロア、海を見渡せる場所、潮風を感じながら食事ができるテラスと、館内を歩いているだけなのに、ホテル、美術館、展望施設を少しずつ巡っているような感覚になる。
じっくりゆっくり見ていこうと思うと、時間が足りないくらいだ。
そしてホテルニューアカオを象徴する場所の一つが、「メインダイニング錦」だ。
会場へ入った瞬間、そのスケールに圧倒された。
赤いじゅうたんが敷かれた大階段、きらびやかな照明、段状に広がる客席。写真では、なかなか伝えきれないが、実際に立つとその空気感に圧倒される。
レストランというより、巨大な劇場に近い雰囲気で、不思議な一体感が漂う。食べることが好きな私にとっては、料理の内容と同じくらい「どんな空間で食べるか」も重要なので、この場所で食事をすること自体が貴重な体験だった。
ほかにも、ピンクを基調としたキュートな部屋などもあり、こちらはちょっとプリンセスになったような気分を味わえそう。
ちなみに、ビュッフェは静岡らしさもありつつ、大人も子どもも満足できる文句なしの内容だった。
・なぜか忙しい
館内には、趣の異なる3つの温浴施設がある。
なかでも印象に残ったのが、海と一体になったような景色を楽しめる「スパリウムニシキ」だ。目の前に広がる海を眺めながら温泉につかっていると、断崖に建つホテルであることを改めて実感する。
景色もよく、お湯も気持ちいい~。本来なら、時間を忘れてのんびり過ごすところだろう。
しかし、私たちがチェックインしたのは夕方。滞在時間は限られているなかで、キッズパークで遊びたい、館内も探検したい、食事も楽しみたい、温泉も何度か巡りたい。
ホテルでゆっくりするつもりが、館内を満喫しようとすればするほど予定が詰まり、なぜか忙しくなっていた……。
・結局、熱海をほとんど観光しなかった
翌朝も、子どもたちの希望でキッズパークへ。
チェックアウト後も正午まで再入場できるため、最後の最後まで遊ぶことになった。
熱海へ来たのだから、海や観光施設も楽しみたいと思っていた。が、ホテルにどっぷり浸かっていたら、ほとんど外へ出ないまま帰る時間になってしまった。でも、これはこれで大満足である。
帰宅後、子どもたちは「将来はホテルにあったシャンデリアのある家に住みたい」と話していた。
そんな家に住むことになったら、是非私も遊びに行かせてほしいものである……。
・今回訪れた施設の詳細
施設名 ホテルニューアカオ
住所 静岡県熱海市熱海1993-250
参考リンク:ホテルニューアカオ公式ウェブサイト
執筆:夏野ふとん
Photo:RocketNews24.
▼こんなインテリア、我が家にも欲しいな~
▼別料金で参加できるアクティビティも複数用意されていたが、今回はそこまで手が回らなかった
▼ビュッフェも種類が豊富で選びきれない
▼メインダイニング錦では、タイミングが合えばピアノの生演奏も楽しめる。これがすごくよかった!
▼私がビュッフェで取ってきた料理を見た次女が、「清少納言の食事みたい。あるいは紫式部ね」と一言。アジフライをのぞけば、確かに言いたいことはわかる
夏野ふとん




















































































