このところ、スーパーの乾麺コーナーに行くと、誰かと会話している気分になる(幻聴ではない)。その相手は、この棚の商品群を決めた人物、すなわち「スーパーのバイヤー」だ。野球の打順や、サッカーのスターティングメンバーなどを見て、監督の意図を汲み取るような感覚に近い。
そんな棚も、たまにしゃべる。それこそが “おすすめ” 的なPOP広告であり、今回の場合だと『バイヤーこだわりの逸品』がそれにあたる。
このところ、スーパーの乾麺コーナーに行くと、誰かと会話している気分になる(幻聴ではない)。その相手は、この棚の商品群を決めた人物、すなわち「スーパーのバイヤー」だ。野球の打順や、サッカーのスターティングメンバーなどを見て、監督の意図を汲み取るような感覚に近い。
そんな棚も、たまにしゃべる。それこそが “おすすめ” 的なPOP広告であり、今回の場合だと『バイヤーこだわりの逸品』がそれにあたる。
こちらのパッケージの「ざる」以降の二文字。「そば」とフリガナが振られている。達筆だなぁ〜。いったいどうして、「蕎麦」が「我む」みたいな文字になるんだろう……と調べてみたら、全然「我む」ではなかった。
こちらの「我む」みたいな文字、実は「楚者」から派生した、今では使われていない “ひらがなの一種” であるらしい。詳しいことは記事末の参考リンクを参照してほしいが、楚者 → そばと読むそうな。へぇぇぇ。
この世には、“よく見かける蕎麦” というものがある。あの店にあったと思ったら、今度はこっちのお店にも……と、神出鬼没的に遭遇するのだ。そんなエンカウント率の高い蕎麦のひとつに『みちのく 南部そば』がある。
もしかしたらパッケージの印象が強いだけなのかもしれないが、とにかく頻繁(ひんぱん)に目撃している印象がある。なぜだろう。営業が強いのかしら? ともあれ、製造者は当連載初の岩手県勢。みちのくの蕎麦の味とは、いかに?
やたらゴージャス感あふれるパッケージが特徴の『信州産そば湯まで美味しい蕎麦 黒プレミアム』。これは過去に食べた『そば湯まで美味しい蕎麦 黒』の豪華版であることはパッケージの色からわかる。まるでビールのような金色。さらに “プレミアム”。プレモルかよ! ……。
──と、あまり上手にツッコめなかったので、早々にパケチェックへとまいろうと思う。なお、メーカーは「はくばく X 霧しな」の最強タッグなり。
完全に油断していた。こんな「蕎麦」があったとは──。とりあえずは、パッケージに小さい文字で書かれている説明文を引用してみよう。
「山形秘伝の味『こんにゃくそば』は、当社と上山市楢下の丹野こんにゃく店様との共同開発にてうまれた、干しそばの逸品です。
日本の伝統食品である『そば』と『こんにゃく』の組合せは、舌ざわり、歯ごたえ、弾力性とも、申し分なし。ふる里志向の自然派食品として、好評をいただいております。独特の味覚を是非ご賞味下さい。」
「十割そば」があると思えば「八割そば」があったりして、さらに「二八そば」なんてのがあったりもし、え〜っと、え〜っと……と混乱している最中に発見したのが「五割そば」である。私は「また数字……」と立ち尽くした。
「五割そば」とは、蕎麦粉を五割使用した蕎麦のこと。パッケージによると「北海道のそば粉に北海道で収穫された小麦粉を配合して作り上げました。」とのことなので、五割そばだが “十割北海道” な蕎麦と言えよう。
コロナがもたらした新文化「置き配(おきはい)」。簡単に言えば、「ちわーす、お届けものでーす」「はい〜、ハンコ!」みたいな対人のやりとり無しで、玄関とかに荷物を “置く” だけで済ませる文化である。
この文化、個人的にはウエルカムだ。だってだって、家に帰ったら荷物が置いてあるなんて、クリスマスのサンタさんみたいじゃない。起きたらプレゼントがある! みたいな!! よって、いつも「わーい」と喜んでいる。
そんな私の主観はどうでもいいとして、なんとなくダイソーをパトロールしていたところ、なんと “置き配グッズ” が山ほど出ているではないか! 価格は100円〜500円。とりあえず全部買ってみたぞ〜っ!٩( ‘ω’ )و
その日わたしは家から最も近い「ロピア」に向かうべく、一橋学園駅に降り立った。すると駅の目の前に、AMAIKE(あまいけ)と書かれたスーパーがあるではないか。こういう地域密着系のスーパー、イイんだよねぇ。
店内に入るや否や、完全にアウェイ。店内の明るさも香りも陳列の順番も未体験。この “外国に来た感” がタマらない。もちろん私は乾物コーナーに直行……したところ、見慣れぬ蕎麦が目に入った。『信州そば』。
なんてことないパッケージなのに、「お1人様2点限り!」のPOPが掲げられている。メチャ人気の『小諸七兵衛』が1人3点限りなので、それよりも希少価値は高いようす。一体なぜこの蕎麦が……と裏面を確認してみると!
テレビで夏の甲子園を観戦しつつ、毎日のように蕎麦と触れ合っていると、蕎麦のメーカー(製造者)が高校のように見えてくる。とうことで今回の蕎麦を作ったのは乾そば会の強豪校「信州戸隠そば株式会社」である。
こちらの「信州戸隠そば」が放った蕎麦は、もう今回の蕎麦を入れて、なんと4回目の出場(18束ぶり4回目)になる。しかもそのうち2回(信州本十割そば [1] [2])は最高順位3位を奪取したスラッガー。今回はホームランとなるか!?
あああああっ、あった……! ついに、ついに見つけたぞぉぉぉぉぉ!! 発見したのはダイソーの「ピーコックストア阿佐谷店」。何度ここに通ったことか……。
ことの発端は先月(7月)末。九州は福岡に住む知人より、「ダイソーに立体構造の3Dマスクが20枚100円で売られている」との情報が寄せられた。それからだ。私が東京中のダイソーを探し回ることになったのは。
スーパーという名の「国(くに)」に向かい、見たこともない乾そばを買う「そば狩り」をし、家に帰ってじっくりと食すこの趣味を持ってからというもの、非常に充実した毎日を送れている。もう毎日が世界旅行だ。
そして、日本各地に強い関心を持つようにもなった。なぜならば、その地方にしかない「●●そば」が、ありすぎるからである。それもまた面白く、ひとつひとつ、学んでいる。そう、例えば今回の「出石そば」のように。
キャンドゥのゴミ袋コーナーを漁っていると、見慣れないゴミ袋が目に入った。名前は『ロール式ゴミ袋』で価格は100円。30Lで16枚入りってのがオトクなのかどうなのか未知数だったが、とりあえず買ってみた。
そしてさっそく使い始めたところ……これが便利すぎて泣きそう〜!
でもこれ、100均だから、って商品じゃなさそう。他でも普通に売ってそう。しかし拙者、恥ずかしながらこのような商品が存在することを知らなかったのでござる!! ということで簡単に情報共有しておきたい。
その蕎麦の書体は、ひときわ荒々しかった。どこぞの威勢の良いラーメン屋か? というくらいに荒ぶるフォントで書き殴っていた。
太文字で『生粉打(きこうち)そば』と書かれた脇には、「そばの風味、麺のつやにこだわり、そば好きの心を知りつくしたこのひと品」と書かれている。
“蕎麦好きの心を知り尽くした” とは、大きく出たな。これは期待っ!
美味そうな蕎麦にありがちなパッケージというものがある。まず少量であること。多くても250gまでが望ましい。次に、達筆であること。ギリ読める程度が良いだろう。そして最後に「金色」が使われていること──。
それらをすべておさえたパケが、今回の『信州 八割そば』であろう。しかもこやつ、「古風なイラスト」まで付いている。どう考えても美味そうであるが、肝心なのは中身である。はたして、その実力とやらは……!?
前回に引き続いて突然だが、ここで当連載の審査基準についてお話したいと思う。まずは連載テーマである「家そば」か「外そば」かで判断。“どれだけ外のお店で食べる蕎麦に近いか” を基準にしてランク付けをしている。
それともうひとつ重要なのは、“衝撃度(インパクト)” だ。食べた瞬間「これまでの蕎麦とは違う感」が出ていた蕎麦に好評価を付けやすい傾向にある。
そんな衝撃度だけで言うなら、現在ランク1位の『特選そば 十割そば専用工場謹製』よりも、長きに渡り王座を死守していた『元祖乱れづくり 木曽路御岳そば』の方が大きいかもしれない。あれは衝撃の連続だった。前置きはこのへんにして──
あまりにも突然すぎるが、ここでよく質問されることについてお答えしておこうと思う。どんな質問なのかというと、「めんつゆ(そばつゆ)は何を使っていますか?」というクエスチョンだ。
その答えは……メイン(判定時に必ず使うつゆ)は『創味のつゆ(創味食品)』で、サブ的(味変的)に『味よし(JA櫛引農工連)』。そしてたまに飛び出す「岩塩」は、『サスエの塩(サスエ前田魚店)』の3段替え。なお、一口目は必ず「つゆなし」で味わっている。
ウンチクの時間です。更科とは何かについては、以前『信州 小諸七兵衛 更科そば』の記事にて紹介した通り、「そばの実のを石臼で挽いた際、一番最初に出てくる白い蕎麦粉(そばの実の中心部分)で打った蕎麦」だ。
では、「御前そば」とは何か? パッケージ裏にはこうある。「本品は、そばの実の中心部分だけを精製した御前粉を使用しました。」……さらに、コトバンクによると「特に更科粉を用い、卵白をつなぎとしたもの」と。
つまるところ、更科の上級版ということだろうか? ちなみに「ごぜん」は “上等の意” らしいので、殿様気分で味わうのがよろしいだろう。ということで今回食すのは柄木田製粉『永坂更科 名物 御前そば』である。
4通。リクエストとしては多いほう。4人の読者様より、ドン・キホーテで売っている葵フーズの『味わいそば』をレビューしてくれとのお便りがあった。正直なところ私は「ドンキの蕎麦なんて……(笑)」などと思っていた。
パケ裏をよく見ると、愛知県の葵フーズは「販売者」であり製造者ではなかった。消費者庁の製造所固有記号検索ページで調べると、どうも製造所は山梨県にある「有限会社東光麺業」であるようす。山梨県、初登場。
何か面白いオモチャは無いかな〜と、対象年齢6歳気分でオモチャコーナーを物色していると……えっ……なにこれ……?
ちょ、え? なにこ……え? とにかく「人気のプルバックカー(後ろに引いて離すと走るチョロQみたいなやつ)」らしく、対象年齢は3歳以上で、その名も『動物車』というらしい。もちろん価格は税抜100円なり。
私は迷わずカゴに入れた。そして帰宅し、あらためてパッケージを眺めてみると……