その名前、見覚えがあった。新得(しんとく)。どこかで見た覚えがある……あっ! 思い出した!! 成城石井オリジナルの『挽きぐるみそば』を造っていたメーカー「新得物産」だ。となるとこれも……期待・大!

ちなみに新得とは、北海道のど真ん中にある町「新得町」のことのようだ。役場のホームページにはこうある。「美しく雄々しい東大雪の山々と日高山脈に抱かれた新得町」。蕎麦を知ると、日本の地にも詳しくなる。

それはさておき、今回の新得そば。以前の成城石井オリジナルの蕎麦と何が違うのかといえば、成城石井のは蕎麦粉の配合「五割」なのに対し、今回のは「八割」。ということは、より蕎麦みが強い蕎麦になっている?


それでは……


デカい鍋にたっぷりのお湯を沸かし……


5〜6分半茹でたら……


ハイ完成。


して、そのお味は──


こ、これはまた……


美味い! またしても瞬時に「美味い!」と感じる蕎麦。それはまるで、打った瞬間にホームランを確信してバットを投げてゆっくり歩み始めるバッターのように! 私は “北の侍” こと小笠原道大(おがさわらみちひろ)選手を連想した。


カクカク食感。モチモチ弾力。そして強く感じる蕎麦の味。バランス最強の八割蕎麦といっても過言ではなかろう。北海道のお蕎麦屋さんで出てきても「さすが北海道だぁ〜」なんて言っちゃいそうな実力を持っている。


家か外かで言えば完全に北海道。というのも、「うまいなぁ〜(ひとりごと)」を連発で、おかわり2回。うまい蕎麦の時にしか出ない「岩塩コース(岩塩をつけて食べる)」も飛び出して、じっくり堪能そばの味。


これは冷ではなく「温」でも絶対に美味いはず。この蕎麦だったら「にしんそば」や「山菜そば(orきのこ蕎麦)」なんて最高に合うと思う。いつか行ってみたいな、新得町。蕎麦を知ると、日本を旅したくなる。


執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24

★現在までのベスト5★

【第1位】山本食品『特選そば 十割そば専用工場謹製』
【第2位】はくばく(霧しな)『元祖乱れづくり 木曽路御岳そば』
【第3位】新得物産株式会社『北海道新得八割そば』
【第4位】成城石井オリジナル(新得物産)『挽きぐるみそば』
【第5位】柄木田製粉(信州戸隠そば)『信州 本十割そば』


【惜しくも選外になった蕎麦たち】
〜松〜
ライフプレミアム『信州戸隠 二八そば』
滝沢食品『滝沢更科 十割そば』
本田商店『出雲そば』
柄木田製粉『信州 七割更科そば』
本田商店『BIO-RAL Organic 国産有機十割そば』
信州戸隠そば株式会社『信州本十割そば』

〜竹〜
紀ノ国屋オリジナル(東亜食品工業)『御そば(おそば)』
小川製麺所『山形のとびきりそば』
山本かじの『十割そば本舗 国産の十割そば』
岡本製麺『阿波名産 祖谷十割そば 石臼挽き』
大西製粉『風穴そば』
サラヤ『寒河江 全線 太郎兵衛そば』
はくばく(霧しな)『そば湯まで美味しい蕎麦 黒』
昭和製粉『蔵王の銀領そば』

〜梅〜
おびなた『蕎麦通の更科八割』
おびなた『戸隠そば』
高尾製粉製麺『麺の彩宴 播州そば』
信州戸隠そば株式会社『信州戸隠そば』
住岡食品『こだわりの麺々 蕎麦』
7プレミアム(藤原製麺)『2種類のそば粉をブレンドしたそば』
信州ほしの『信州田舎そば 小諸七兵衛』
ローソンオリジナル(信州ほしの)『信州そば SOBA』
山本かじの『十割そば本舗 伝統の二八そば』
自然芋そば『越後伝統へぎそば 自慢ののどごし』
白石興産『郷の麺処 そば』
ニップン『本場 信州そば』
CO-OP(おびなた)『そば』
パルシステム(桝田屋食品)『国産とろろそば』
信州ほしの『信州 小諸七兵衛 更科そば』
FamilyMart collection(おびなた)『のどごしなめらかなそば』

〜茸〜
おびなた『蕎麦通のそば』
トップバリュ(黄色)『香りとのどごし そば』

〜苔〜
麺のスナオシ『おいしいそば』