もうこの連載の愛読者ならスラスラと即答できると思われるが、いちおうクイズ。
「日本三大そば」とは何でしょう?
まずは長野県の「戸隠そば」。そして、少し意外だけども、岩手県の「わんこそば」。最後に残るのが、あの “世界の佐藤” こと佐藤英典を輩出した島根県の「出雲そば」である。
なぜこんなクイズを出したのかと言えば、今回とりあげる蕎麦が、まさにまさしく出雲そばだからである。
スーパーで買うパスタ、うどん、ラーメン、つけめん、そうめん、やきそば……ほとんどすべて、お店の味が再現できるほどにまでクオリティが高まっている……と思う。
それに対して、そばはどうだ。まずくはない。だが、どうしても「家そば感」から抜け出せなていないような気がするのだ。「お店のそば」と「家そば」の差は歴然としており、イチローとニッチローくらいは違う。
「お店の味を家で」なんて贅沢は言わない。だが、せめて「家そば」の「家」を出るくらいのそばが食べたい。たくさんあるうち、どれが「店に近いそば」なのかを知りたい。当連載は、その答えを知るために始まった。
もうこの連載の愛読者ならスラスラと即答できると思われるが、いちおうクイズ。
「日本三大そば」とは何でしょう?
まずは長野県の「戸隠そば」。そして、少し意外だけども、岩手県の「わんこそば」。最後に残るのが、あの “世界の佐藤” こと佐藤英典を輩出した島根県の「出雲そば」である。
なぜこんなクイズを出したのかと言えば、今回とりあげる蕎麦が、まさにまさしく出雲そばだからである。
今回みなさんは干し蕎麦の奇跡を目の当たりにする。
どう考えても負けると予想されていた元関取にして借金王だった人生負け組のプロレスラー安田忠夫が、バリバリのヘビー級K1戦士ジェロム・レ・バンナに総合ルールで大金星をあげた時のようなカタルシスを味わうことになるだろう。
当連載『家そば放浪記』において圧倒的な強さを誇っているメーカーが、長野県の山本食品である。
2024年4月1日時点で、ランキングは1位と4位。殿堂入りと裏殿堂を1品ずつ。松ランク(文句なしの外)が10。
あとは竹ランク(外)が2。梅ランク(家)が2。
いくつか「家(三振)」はあるものの、野球のバッターに例えるなら間違いなく4番であろう。
そんな山本選手が今回勝負をかけてきたのは「二八」の「ざる」。
当連載独自のランキングの中に、「苔(こけ)」というランクがある。
松竹梅(しょうちくばい)は言うまでもないが、その下に「茸(きのこ)」という独特なランクがあり、その下に位置するのが「苔(こけ)」である。
決して褒められたランクではなく、滅多なことでは入らない、ある意味では狭き門なのであるが、そのトップ入選を果たしたのが、ほかでもない麺のスナオシ『おいしいそば』であった。どんな蕎麦なのかは過去記事を参照のこと。
そして今回もまた……『おいしいそば』と同じキャンドゥで発見した、『おいしいそば』と同じメーカー「麺のスナオシ」による新作そば、その名も『おいしい田舎そば』である。
桝田屋食品(ますだやしょくひん)! 桝田屋食品といえば、言わずもがな「雪んこそば」であろう。
最近はめっきりリクエストが来なくなってしまったが、連載当初にドバーッと届いていたリクエストの中でもトップクラスの人気(推薦の多さ)を誇っていたのが「雪んこそば」という桝田屋食品の蕎麦であった。
連載89回目にしてようやく『雪んこそばつるつる』を食す機会があったが、情報によると「雪んこそば」の中でも激ウマなのは『雪んこそばゴールド』らしい……。くそーっ! なかなか辿りつかないッ!!
そして今回もまた、桝田屋食品なのに雪んこそばではなく、『信濃路美食 八割蕎麦』なのであった。
わたくしごとで恐縮だが、つい先日、私に蕎麦の魅力を教えてくれた祖父が亡くなった。
幼い頃から「美味しいお蕎麦屋さん」に連れて行ってくれて、ある意味、お蕎麦の英才教育をしてくれていたような気もする。
そんな祖父はうどん作りも名人級だったのだが、たまにお蕎麦も手打ちしていた。ボソボソとしている田舎っぽい、実に素朴なお蕎麦であり、私はこれはこれで美味しいなと思っていた。
今年の正月。まだ存命だった祖父に、うどんの作り方を聞きに行った時のこと。うどんの作り方を聞いているのに、祖父はなぜか蕎麦づくりの思い出を、何度も何度も私に伝えてきたのである。
じーちゃんが言っていたのは、簡単に言えばこういうことだ。
ちょっとした謎がある。それは何かと言うと、やたらと兵庫県の干し蕎麦には「兵庫県推奨優良特産品」と書いてあるのである。
おっ! 兵庫県推奨優良特産品! それならカゴに入れちゃおうかな〜……なんて人も多いかと思う。私もそうだ。しかしながら……
当連載、これまで210の干し蕎麦をとりあげてきたが、「兵庫県推奨優良特産品」と書かれている商品は、なんと今回のを含め3つある。
そこにスーパーがあったら、とりあえず入る。
そのスーパーが、成城学園前駅の駅前にある「成城石井」だとしたら、なおさら入らない理由はない。
あの成城にある成城石井。ただでさえ成城、ただでさえ成城石井、それが合わさった成城の2乗。もはや異常。
そんな成城 in 成城の干し蕎麦コーナーにあったのが、今回取り上げる『源流新得そば』である。
新大久保という街は、業務用っぽいスーパーが多い。まずはご存じ「酒&業務スーパー」。お次は「肉のハナマサ」。そして今回パトロールしてみたのは、「業務用スーパーSHIODAYA(塩田屋)」なるお店。
あまり業務用スーパーって行く機会がないので、品揃えと価格を眺めているだけでもホウホウと飽きない。玉子Mサイズが168円!? Lサイズが188円!? やっす〜……みたいな。買わなかったけど。
新大久保の「肉のハナマサ」の乾麺コーナーをパトロールしてみると、見過ごせない干し蕎麦が置いてあった。というか、その商品しか置いてなかった。
肉のハナマサが「これや」と推す唯一の干し蕎麦、それこそが……葵フーズの『プロ仕様 日本そば』である。
プロ仕様……どういうこっちゃ? 何がどうプロなのか。気になったので買ってみた。
いよいよ我が家の「干し蕎麦ストック庫」が空になりつつあるので、干し蕎麦を探す旅に出てみようかな……と。
しかしウチの近所は食い尽くした。会社の近くも食い尽くした。新宿のデパ地下も食い尽くした……と、まるで畑を食い尽くすイナゴのような蕎麦人間になってしまっているのだが、まだ未サーチの近所があった。
それは新大久保のあたり。新宿二丁目にある会社からも、がんばれば歩いて行ける。スーパーでもあるかな〜とパトロールしていたところ……
たびたび「蕎麦を食べる時に使うめんつゆについて教えて欲しい」という投書が来る。
実は過去に、当連載の第41回目で “つゆ” について言及しているし、当連載の番外編「高級スーパー『紀ノ国屋』に、使用条件のハードルが凄まじく高い「めんつゆ」が売ってたんで使ってみた!」においても説明している。
あらためて答えを書くと、メインは『創味のつゆ』、サブ的に『味よし』だ。
なぜ今回、つゆの話から始めたのかというと……
現時点における「干し蕎麦ランキングBEST5」の中でも、最も意外性の高いランカーといえば児玉製麺『白梅とろろ入り出雲そば』であると私は思う。
まったくもって、その強さが予想できなかった。しかしいざ対戦したら、とんでもない強さだった。1ラウンドの1パンでKOされたかのような強さ。
これまであまり評価されてこなかった「商品名に “とろろ” が付く蕎麦」の下剋上というか、まさかの「とろろ蕎麦ランキング入り」であった。
あの時の伝説があったから、どうしても期待してしまう。商品名に “とろろ” が付く蕎麦に。しかも今回は商品名に「神」まで付いてる!
さあ、謎多き蕎麦「韃靼(だったん)そば」の時間である。ちなみに韃靼そばが登場するのは、当連載では3回目。
いったいなぜ「韃靼」なのかと言えば、ロシアの「タタール地方」で生産されていたことから、タタール、ダタール、ダッタ〜ル、ダッタン! と変化していったという説。
はたまたモンゴルに住む遊牧民族の古い呼び名であるタタール人(漢字で「韃靼」と書く)が好んでいたから……という説などが言い伝えられているが、いずれにしても「タタール」から「韃靼(だったん)」が来たというのは間違いなさそう。
パッケージを眺めて「おや?」となった。
雪國商店という新潟のアンテナショップで購入した『匠味(たくみ)自然芋そば 細打ち』。
てっきり商品名が「自然芋(じねんじょ)そば」なのかと思いきや……
私は「そば通(つう)」を信用していない。
あ、いや、蕎麦に対しての経験値が豊かな、人間の「そば通」を信用していないわけではなく、商品名に「そば通」と付ける蕎麦を信用していないのだ。
これまで2品の「通」を食べてきたが、どちらも一体なにが「通」なのか、さっぱりわからない商品だった。どんな商品だったのかは、各自サイト内検索をしていただきたい。
ついに200回を迎えた当連載『家そば放浪記』。いつも知らず知らずのうちに節目が過ぎてしまう傾向にあるので、今回ばかりは気合を入れて “記念すべき200回用の干し蕎麦” を探すことに。特別感が欲しかった。
そこで思いついたのがデパ地下の干し蕎麦。それも単なるデパ地下ではなく、三越伊勢丹新宿店の地下にある、かなり高級な食材が揃っている店『シェフズセレクション(グローサリー)』に置いてある干し蕎麦!
同店の干し蕎麦の中で最も高価なのは……信州戸隠そば株式会社の『本十割そば』税込648円! 「これしかない!」と購入し、とりあえず我が家の “干し蕎麦ストッカー” に保管しようとしたところ……
タピオカブームとは何だったのだろうか。今にして思うと、西部開拓時代のゴールドラッシュ(タピオカラッシュ)みたいな印象がある。しかしタピオカに罪はない。
私は昔からタピオカココナッツミルクが大好きで。今から30年も前、中学の時の家庭科の課題(夏休みの宿題?)で、エビチリとタピオカを作ったのを今でもハッキリと覚えている。
そんなタピオカ好きな私の前に、ふたたびタピオカが現れた。それも、ミルクティーでもなければココナッツミルクでもなく、姿を「干し蕎麦」に変えて現れたのだ。
なんでも良いので、自分の中で何かひとつのテーマを持っていると、がぜんスーパーマーケット巡りが楽しくなる。
私の場合は「そば」と「納豆」と「パックのネギ」なのだが、まずその3つをチェックするだけで、そのスーパーという名の「国(くに)」の情勢ならびに物価などが把握できるのだ。
てな感じでヤオコーに行ってみると、見慣れない干し蕎麦を発見。赤城食品。これは見たことのないメーカーだぞぉ……(興奮)。遠くまで遠征した甲斐があった!