「コラム」カテゴリーの記事 (214ページ目)

【闇の大人たち】第24回:台湾ルポ 屋台のカリスマたち

日本で屋台を冷やかすたび、強烈な「見たことがある感(既視感)」を胸いっぱいに感じる今日この頃。

例えるなら、国道沿いに連なるファミレスのような、まるで日本全国のたこ焼き屋さんが、同じ人の経営する同じ店だった──みたいな錯覚をおぼえ、つい、活気に満ち溢れた台湾の屋台街に思いを馳せてしまうのだった。

その台湾も、同ジャンルの屋台が複雑に組み合わさって屋台街ができているわけだが、日本と異なり常設屋台の割合が高く、オーナーの個性を感じさせる独自のカスタマイズが施されているのがポイントである。

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東南アジアの国々には、檳榔(ビンロウ)という植物の種を噛む古い風習がある。石灰と一緒に噛むことで成分が反応。軽い興奮・酩酊感が得られるという仕組みで、つまりはタバコみたいなものだ。

吸血鬼みたいに歯が赤くなり、依存性があり、長期で嗜むと口腔がんになる可能性も指摘され、愛好家(ほとんど男)は年々激減しまくりだそうだが、それでもなお、檳榔愛好家がダントツに多い国といえば、お隣りの国・台湾である。販売店の数もおびただしく、販売合戦も熾烈だ。

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アジアの中でも著作権意識がひときわ高い台湾。明るく、さわやかなDVDショップを覗けば、ここは日本か?と錯覚する勢いで、ジャパニーズな人気DVDタイトルが新旧問わず、ところ狭しと陳列されている。

ま、近頃じゃプノンペンくんだりの場末感漂うDVD屋でも、日本の連続ドラマがDVD-BOXでたんと積んであるわけだが……あちらはぜんぶ中国製の海賊版。ヒビの入ったケースに傷だらけのディスクが収まった、粗悪でイリーガルなブラック商品だ。

台湾の何が素晴らしいって、商品のほとんどがキチンと版権を取得した正規版のDVDであり、正規版のくせに何だかとっても安いことである!

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カワイイのは「プルト君」だけじゃないぞ!原燃工を解説する「ペレット君」も相当の愛らしさ

みなさんは「ペレット」をご存じだろうか? 福島原発の「燃料棒」が溶け出しているのではないかと一時世界中が騒然となっていたが、その「燃料棒」に入っているのが「ペレット」だ。

これは、直径1センチ、高さ1センチの円柱形で、セラミック状にされたウラン燃料である。このペレット1個で、一般家庭で使う電気の約8~9カ月分(2500kWh)を作ることができるというから、そのエネルギーの威力たるや計り知れない。燃料棒にはペレットが約350個が詰められて密封されているそうだ。 続きを全部読む

【闇の大人たち】第21回:台湾ルポ KUSO文化の謎

以前、こちらでも紹介した台北・西門町のオタクデパート「萬年商業大樓」をパトロール中。気になるものを発見した。

洋品店の店頭にぶら下がる宣伝プレート。そこには、暑苦しいニット帽+ヒゲ野郎の写真が数パターン──と思いきや、ヒゲと思っていたものはヒゲじゃなく、何を隠そう「2010冬天必備款(冬モデル)フワフワ・ヒゲ型防寒マスク」だった!

素朴なアイディアの需要とファッション性については後世の歴史家に分析を委ねるとして、私が気になったのは控えめに記された「國内外最新流行KUSO商品」というくだり。

「KUSO商品」の「KUSO」って、ひょっとして「クソ」のこと? 調べてみればまさにビンゴ! ついでに「KUSO文化」なる謎の単語が中国語圏に深く浸透?──そんな新事実まで判明した!

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【笑いのひとコマ】第20回:ダイノジ大地「しょうがねえな……じゃあ、やめよう」

4月1日、『全日本完コピ大賞』という番組が放送された。これは、あらゆるジャンルの名場面や名シーンを完コピ(=完全コピー)することを目的としたバラエティ番組。プレゼンターのテリー伊藤が、挑戦者となる芸能人のもとに突然押しかけて、勝手に「完コピ大賞」を受賞させてしまう。表彰された彼らは、それに見合った作品を作るためにロケを敢行することになるのだ。

この中で、最も印象的だったのは、「弾丸ジャッキーが『ゴルゴ13』の落下中狙撃を完コピする」という企画。ビルから飛び降りている最中に狙撃を成功させたデューク東郷のように、プールの高飛び込み台から落下中に風船で作られた標的を狙い撃たなくてはいけない。

弾丸ジャッキーの2人が撮影を始めると、そこに1人の芸人が現れた。黄色いブリーフ一丁で丸みのある肉体をさらけ出す、ダイノジの大地洋輔である。『ゴルゴ13』の作品中ではパンツ1枚姿で狙撃が敢行されていたということにちなんで、パンツ芸人である大地が助っ人として参上したのだ。そんな大地に対して2人の態度はそっけない。「冷やかしだったら帰ってもらっていいですか」「パンツのバーターですか?」と厳しい言葉を浴びせる。

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【闇の大人たち】第20回:台湾電脳街ルポ 高雄の町も萌えていた!

高雄──。台湾南部に位置する第二の都市である。日本ならさしずめ大阪といったところだが、人も車も少ない、静かでひなびた田舎町といった雰囲気だ。

到着早々、そんな高雄にアキバのようなエリアがあると聞いて向かったのが、高雄駅前の大通りを15分ほど東に歩いたところにある「チャンミンショッピングエリア(長明商圏)」。通りの両側には、想像していたショボさとはまるで無縁の立派な電脳ショップがズラリと並んでいた。

早速、大きめのパソコン店やカメラ店を観察。残念ながら日曜にも関わらず客はまばら。ところが、そんなご時世でもオタグッズを売る店だけはなぜか大繁盛。複雑な心境でカメラを構える私でした。

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3月20日放送の『さんまのまんま』では、2月にR-1王者となったばかりの注目のピン芸人・佐久間一行が出演していた。佐久間は、明石家さんまと同じ吉本所属でありながら、仕事で共演するのはこの日が初めてだという。MCのさんまは、初対面で興奮を抑えきれない様子の佐久間から、少しずつ話を引き出していった。

雲行きが怪しくなってきたのは、彼が自分の飼っていたザリガニをさんまへのお土産として持参してきたあたりから。「(生き物は)スタッフが持って帰らないとアカンから大変なのよ」とさんまもあきれる。そして、ザリガニが大好きで、ピーク時は家の中で200匹のザリガニを飼っていたというエピソードを語ると、客席から驚きの声があがった。

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【闇の大人たち】第19回:台湾グルメ紀行 吉野家の納豆カレー丼にむせる!

日本ではすき家に押され気味の吉野家。しかし海外では中国、香港、シンガポール、インドネシア、フィリピン……などで幅広く展開。アジア各国では未だ「牛丼=吉牛」という神話が生きている。

先日、台湾最大の屋台街として知られる台北・士林夜市を散策中、ふと通りがかった吉野家の店頭に、見慣れないパネルが飾られているのを見て足が引きつった!

そこにあったのは「納豆咖喱丼(納豆カレー丼)」そして「納豆牛丼」! なんだ! 台湾って納豆ブームなの? でも他の店じゃそんなもん見かけないが……。

さておき、脊髄反射で店に引きこまれ、思い余ってオーダーしてしまう私。屋台グルメの総本山を前に吉牛……、興味津々なれど、辛い選択でもありました。

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【笑いのひとコマ】第18回:とんねるず木梨「タカ、来たの?」

3月3日放送の『とんねるずのみなさんのおかげでした』では、「芸能人プライベートクイズ QQQの休日」という企画が放送されていた。そこでは、3月9日に49歳の誕生日を迎える木梨憲武が、友人のタレント達にバースデーを祝ってもらったときの様子がレポートされていた。

進行役を務めたのは、おぎやはぎの小木。小木の先導のもとに、木梨はいろんな場所に連れて行かれ、楽しんご、IKKO、バナナマン日村、高橋英樹といったメンバーから祝福を受けた。最後に訪れた綾小路翔の店「マスラオ」では、歌と踊りの派手なパフォーマンスで大いに盛り上がった。

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私の部屋は、依然新猫の登場が相次ぎ、落ち着かない状態が続いています。猫たちが盛る時期を迎えているため、近隣の猫たちは行動範囲を広げて、どこにでも足を踏み入れているようです。

ここしばらく、姿を見せていなかったデカトラも、時々あらわれるようになり、それに加えて新たに6匹もの猫が日に一度は登場するようになりました。

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急勾配の険しい山肌に、古ぼけた家々がしがみつくように密集するレトロな集落「九イ分(きゅうふん)」。

あの「千と千尋の神隠し」の舞台とも言われ、日本人の間でも台湾旅行の定番スポット。台北から列車とバスを乗り継いで約2時間。迷路のような石畳の路地にそって、ひなびた商店が軒を連ねている。

今回ご紹介する「泥人呉」という名の奇妙な家は、この「九イ分」の奥の奥。どん詰まりの急坂に面した一角にひっそりと建つ私設の博物館。革の面をつけた殺人鬼が隠れていそうな、薄気味悪い廃屋風オンボロ家の入り口で、よれよれのおっさんがふたり、しかめっ面で客をひいている。

普通の人ならまず間違いなく素通りするところだが──。実はここ、九イ分で一番……。いや、台湾でもダントツのおもしろスポットなのだ!

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『Q~わたしの思考探究』は、NHK教育で放送されているトーク番組。毎回、決められたひとつのテーマに基づいて、タレントと学者が真剣に語り合う。2月26日放送分のテーマは「賢い人づきあいとは」。出演したのは、「高校3年まで友達ができなかった」という過去を持つ鳥居みゆきと、コミュニケーション論を専門とする社会学者で、宮城教育大学教授の菅野仁。

お笑い界の奇才とコミュニケーション論を専攻する「賢人」のやりとりは、噛み合っていないようで噛み合っている、不思議な間合いで進行していった。菅野は進行役を兼ねて、人付き合いに関するさまざまな議題を投げかける。鳥居も、番組のテイストに合わせて、真剣に問いに向き合い、言葉をしぼり出していた。

だが、番組の後半で1箇所だけ、鳥居が果敢に強気なボケを繰り出す一幕があった。他人とわかり合えるかどうか、という話題について、彼女は持論を蕩々と語った。

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以前にもお伝えしたが、旅行ガイドに載っている情報をすべて鵜呑みにすることは危険である。高級レストランやスパ、ショッピングに最適なデパートや市場といった情報に加え、現地での滞在プラン等が掲載されており、旅行気分を盛り上げてくれるガイドブック。しかしながら、最新版のガイドブックに掲載されているレストランへ足を運んだはずが、目的地はマッサージ店に変わっていた、なんてこともよく聞く話。

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【闇の大人たち】第17回:台湾オタクビルレポート 萬年商業大樓

台北きっての繁華街・西門町。若者が集まるスカしたお店の多いエリアだが、台湾の面白さはそうしたスカシ系と、どんより煤けた親父臭漂うお店が、ごく自然に融合しているところだろう。

今回紹介するオタクデパート「萬年商業大樓」も、表から見た限り、せいぜいお茶やら強精剤くらいしか売ってなさそうな、古ぼけたねずみ色の冴えない建物。ところが中に入ると──!

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2月20日放送の『クイズ☆タレント名鑑』は、2時間の特別版。タレントや有名人をテーマにしたさまざまなクイズを出題するこの番組では、特番ということで普段以上に力の入った企画が目立っていた。

チャレンジ企画では、元フィギュアスケート選手の伊藤みどりがトリプルアクセルに挑戦。現在は何回転できるかを当てるクイズが出題されていた。また、アニマル浜口が「気合いだ」を何回連続で言えるかというクイズでは、浜口の想像を絶する大健闘ぶりに、スタジオが興奮と感動に包まれた。

この番組では、企画だけでなく、出演者の顔ぶれも豪華だ。これでもかというくらい、今バラエティの最前線で活躍するタレントを並べている。そんな中で、芸人同士のやりとりで集中砲火を浴びたのが、千原ジュニアだった。

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【闇の大人たち】第16回:台湾アキバビルと謎の少女たち

首都・台北の中心部に堂々そびえる巨大ターミナル・台北駅。台北の電脳街といえば、ちょっと離れた場所でリニューアルした巨大電脳ビル・光華商場が「アキバ」の代名詞だが、台北駅の周辺にも小ぶりながら数々の電脳ビルが点在し、マニア向けのショップも少なくない。

台北駅前のランドマーク、新光三越のすぐ脇に建つ「NOVA」という極彩色の漢字看板にまみれた毒々しいビルも、そんな電脳中心のひとつだ。

入ろうとすると、防寒具に身を包み、大きなキャリーバッグを抱えた少女たちが、正面玄関横の地べたに放心状態で座り込んでいた……。真冬の、しかも風の強い夜だというのに、体育座りで何をしているのだろうか!?

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この1年のうちに、『エンタの神様』『爆笑レッドカーペット』など、お笑いネタ番組が次々に打ち切りを迎えた中で、唯一とも言える生き残りを果たしているのが、深夜番組『あらびき団』である。この番組は、いわゆるネタ番組とはひと味違う。芸人、アイドル、一般人など、あらゆるタイプの荒削りな芸を持つ「あらびきパフォーマー」達が、ライト東野(東野幸治)とレフト藤井(藤井隆)に自らの芸をVTRで披露する、という形になっている。

この番組では、狭い意味での「お笑い」だけでなく、音楽を演奏したり、ダンスや曲芸をするような、多彩なジャンルのパフォーマーが次々に出てくる。しかも、ただうまいだけの芸は感心されるだけであまり評価されず、大ざっぱだが妙に味があったり、失敗しても笑えるようなネタの方が注目される場合が多い。そんな独特の雰囲気を持った番組だからこそ、深夜枠で根強い支持を受けているのだろう。

そんな番組をまとめているのが、MCの1人である東野幸治だ。彼がパフォーマー達に投げかける容赦ない言葉の数々は、この番組を彩る最高のスパイスになっている。

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新猫の登場に、私もUstreamでご覧頂いている皆さんも大変驚いたのですが、現れたのは1匹だけじゃなかったのです。部屋に頻繁に出入りする6匹のほかに、新たに4匹の猫がこの界隈をうろつきはじめ、私の家の辺りはにわかに、ノラ猫の熾烈な縄張り争いが発生しているのでした。

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【闇の大人たち】第15回:マレーシアグルメ紀行 謎料理「便所」の謎

マレーシアの首都・クアラルンプールの下町を、空きっ腹で散策中、屋台に毛の生えた、小さな小さなハンバーガーショップを発見した。

マレーシアまで来て、ハンバーガーはちょっとなぁ……。

うんざり顔で通りすぎようとしたその時。壁のメニューに記された「ある単語」が目に入り、私は金縛りに遭った。

「BENJO(便所)」

見間違えではなさそうだ──。メニューには確かに便所と書いてある。値段は1.80マレーシアドル(約50円)。ハンバーガーの半額だ。トイレを借りるにしては妙に高いような……。その場で約五分間。考えに考えた末、私は小太りのマスターに叫んだ。

「べっ……、便所!」

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