26歳という若さでこの世を去った、ロックミュージシャン尾崎豊。彼の死から20年を経て、「伝説」と言われているライブツアー「BIRTH TOUR」の映画作品が全国で公開されることになった。それに先立って2012年11月29日、尾崎の誕生日に東京・六本木で先行上映会が行われた。この日は特別に、観客が席を立って観覧できるスタンディング上映となり、往年のファンはスクリーンの彼に向けて「尾崎ー!」や「ありがとうーッ!」と声をかけたのである。
いまだに人々を魅了し続ける尾崎豊。映画を通して、今の世に何を問いかけているのだろうか。「もしも生きていたら……」、こう考えるのは愚問かもしれないのだが、影響を受けて育った記者(私)は、どうしてもそう考えずにはいられない。今作『復活 尾崎豊 YOKOHAMA ARENA 1991.5.20』を見て、愚かと思いながらもそう考えずにはいられないのである。