日々食べ物の取材をしていると、思わぬ発見をすることがある。世の中に存在する料理の多くが、改良され尽くし、これ以上進化する余地はないと思う。しかし、それでも日夜進化しているのである。東京・神宮前の「MOKUBAZA」のカレーライスもまた、進化した料理といって良いかもしれない。
カレーライスといえば、日本の国民食であり、どこにも進化する余地がなさそうに思うのだが、同店のキーマカレーはキーマカレーでありながら、ほかでは食べることのできない逸品である。まずそのルックスに衝撃を受ける。従来のカレーライスの概念を覆すような見た目。まるでパンケーキのようにさえ見えてしまうのだ。