東京の府中市といえば? 今週その問いを投げかけると、返ってくるのは東京競馬場が多いことだろう。何しろ週末に開催されるのは日本ダービー(東京優駿)。年に一度の祭典が待っているのだから。
私の本命は皐月賞を勝ったソールオリエンス……と熱弁したいところだが、本記事の本命は餃子。なんでも、東京競馬場のある府中市には名物と言われる餃子があるらしい。その名も「くりばやし」といって、驚くべきことにコレ……
・熱烈なファンを擁する餃子
当サイトのリクエストボックスに「食べてみて!」という熱烈な声がたびたび届く餃子なのである。そのうちいくつか紹介しておくと……
「ニンニク強めですが、府中を離れても恋しくなってしまう味」
「大量に入った餡の餃子は焼くのが大変ですが、上手に焼けたらお箸が止まりませんよ」
「大きくてジューシーなこの店の餃子は、かなりの満足感を誇ります」
「一般的な餃子よりも大きく、食べ応えもアリ」
「スーパーで売っているような餃子と比べると大きく、野菜の甘みがしっかり出た、旨みのある餃子」
……といったようにみんな「くりばやし」が好きすぎるのだ。そこに愛はあるんか? そう聞かれたら間違いなくある! しかも、府中観光協会も「くりばやし」を推しているそうだから期待するしかあるまい!!
ちなみに「くりばやし」は通販もやっているため、今回はお取り寄せで人気NO1だというオリジナル餃子(6個入り573円)を3箱頼んだ。公式HPを見る限り、オリジナルは野菜とにんにくの旨みたっぷりな餃子らしい。
一番の特徴はすべて手造りで機械を一切使っていないところで、レトロ感のある箱を開けると餃子と餃子の間には仕切り紙が置いてあった。この丁寧な仕事っぷり、創業1953年の老舗の気遣いを感じられる!
それではさっそく作っていこう。詳しくはお店のHPをご覧いただきたいが、作り方はオーソドックスで蒸して焼けばOK。大きめの餃子(通常サイズの1.5倍らしい)だから強火でガンガン攻めることがミソっぽい。
ということで強火で蒸して焼き……
あとはクルリとひっくり返せば……
はい完成!
それにしても1.5倍だけあってデカい! 見た目から中身がギッシリ入っているのが伝わってくるし、手造りも相まって食べる前から餃子に「魂」を感じるぞ!!
・「くりばやし」を食べてみた
さて、出来上がったところでお手並み拝見といこう。まずは編集長のGO羽鳥からガブッとかぶりついたのだが……
羽鳥「アッツ! アツすぎる!!」
──と悶絶する羽鳥。確かに強火でガンガン焼いていたから中身もアツアツなのは仕方あるまい。ただ、本番はここから。餃子のアツさ以上にボルテージが上がったのも羽鳥であった。というのも!
羽鳥「受け皿が欲しいくらい肉汁がヤバい。スゴいよ、これは餃子に “念” を感じるね。時間差でウマさが来た。まず肉汁が劇的にウマい。ていうか、もはやラーメンの汁じゃないのっていうくらい肉汁じゃないものが入っている!
真っ先に飛び込んでくるのがニラなのね。それがものすごくワッーときて皮もヒジョーにイイ。そこから最後に肉汁がじわっと来るんだけど、めちゃくちゃ味がするのよ。意図的につけたのかついたのか分からないが、これがまたウマいなぁ〜! 正直ウマいっす!!」
──とのことで大絶賛だったのだ! 付属のラー油をつけてみても、とにかく餃子そのもののパワーがスゴいらしい。これがオール手作りのポテンシャルなのか!? 続いて私も食べてみたところ……
とにかくパワーがハンパない。ニラかネギ……おそらくニラと組み合わせられた肉汁がとてもイイ。まるで中華スープといおうか。肉汁自体に味がしっかりあって、餃子の中に泉があるんじゃないかってくらい溢れてくるからたまらない。
んでもって私も付属ラー油をつけたのだが、もはやラー油を物ともしないほどに餃子のパワー……というよりニラの存在感がスゴかった。ラー油がタックルしてもそれを吹っ飛ばして進む餃子といえばいいだろうか。ノッコン? そんなの知らん的な。
そしてニンニクもキテるからマジで強い。というか、ここまでぶっちぎっているニラ&ニンニクなら口臭はマジでケアしないと何かしらのハラスメントになるかもしれないくらいヤバいだろう。もしデート前にコレ食べたら “試合終了” なので気をつけていただきたい。
ただ、具材の強さと肉汁のメーターが振り切っているぶんウマさは確か。よくよく味わったらニラ&ニンニクだけじゃなくて生姜も仕事をしていてイイし、とにかく完成度が高い。多くのファンがいることも納得したし、肉汁過激派な我々としては大満足であった。
・この感じならアレ好きに刺さりそう
ここまでニラというかパワー系に振り切っているなら、ラーメン二郎が好きな人とかに刺さりそう。逆にパワー系&肉汁が苦手な人はダメかもしれないが、破壊力満点の餃子は人を虜(とりこ)にするだけの魅力があった。
府中には魔物がいる──。競馬ではそう言われることが多い(大体秋の天皇賞だけど)が、どうやら破壊力抜群の「くりばやし」という魔物も昔からいたようだ。そうそう、塩と一緒に食べても美味しかったので参考までに!
参考リンク:くりばやしの餃子、府中観光協会
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.
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