まるでポテトチップスのような餃子だなぁ〜。何を言っているのか分からないかもしれないが、その餃子を食べたときに口から出たありのままの感想がそうだった。餃子がポテトチップスみたい……こんな思いもよらないことがあるから餃子の旅はやめられない!

この度、お取り寄せしてみたのは日本有数の餃子県である静岡県から浜松市の「浜太郎」。HPを覗いたら、どうやら餃王座グランプリ、そして新浜松餃子プレゼン大会グランプリ受賞の実績があるらしい。これは期待っ!

・こだわりの餃子

公式サイトで購入した「赤白セット」は、赤餃子と白餃子の2種類がそれぞれ20個入っている。値段は税込2120円。特徴は大きく6つあって……

添加物なしをはじめ、100%国産野菜に国産小麦粉、国産銘柄豚「浜名湖そだち」を使用、さらにはタレもラー油も自家製店仕込み……からの餃子には隠し味とジューシー感を出すために自家製の特製スープを練り込んでいるらしい。

最近だとオーソドックスになってきた要素は多いが、メイドインジャパンを貫いているところに加えて自家製の多さ、さらには餃子に隠し味を入れているあたり強いこだわりを感じる。ちなみに赤と白の餃子は何がどう違うのかというと……なんと!

説明書に詳細はなく、味の追求の過程で各々の特徴を分かりやすく表現するためにそう名付けたとしか書かれていなかった。なるほどなるほど、これは考えるな感じろということだな!

それならば!


野暮なことはせず、何がどう違うのか自分の舌で確かめてみる以外の選択肢はない。分からねば、見抜いてみよう、ハマタロウ。


・赤餃子から食べてみた

まずは赤餃子の方から食べていくことにしよう。いつもと同様に「焼き餃子を美味しく作る神テク」を使用して作っていく。

コレ、やったことない人はぜひ一度試してほしい。


なぜならば……!


フライパンをひっくり返したらこんなにも……


ビューティフォーだからだ!!


・いざ実食

とまぁ今日もまた美しい餃子が完成したところでお手並み拝見といこう。餃子バディ(相棒)のGO羽鳥から食べたのだが、まさかまさかのそのまさか。思わず耳を疑う展開になってしまった。というのも一口食べたら……

GO羽鳥「んっ……! 待て待て、これは!! いや、もう一回食べるわ。今のは錯覚かもしれない。あっ、ああっ……やっぱり……食べた瞬間の感想はね……」


「ポテトチップス(笑)」


……といったように冒頭のポテトチップス餃子になったのだ。思わず「えっ?」と目が点になったが、GO羽鳥はこう続ける。


「噛んだらポテチじゃなかったけど、しょっぱながポテトチップスみたいなのは確かだね。理由は分からない。焼き方がうまいっていうのはあると思うんだけど、何が他と違ってこうなるんだろうなぁ」


どうやらマジのマジでポテトチップスらしい。餃子なのにポテチ。逆ならまだ分かるがそんなことあるのだろうか。とはいえ世の中、クロワッサンみたいな餃子が存在するくらいである。ポテトチップスの餃子があったって不思議じゃないのかもしれない。そう思いつつ私も食べてみた。すると……!!

確かにこれはポテトチップスだ。正確に言うと「皮」の部分。焼いた面が完全にポテチイズムを継承している。隠し味とジューシー感を出すために自家製の特製スープを練り込んでいるのがここで効いているのかは分からないが、なぜこうなるのか不思議で仕方ない。

それでいて、ニンニクで攻めているのは分かるけど特化しているワケじゃなくキレイにまとめているからスゴい。食感の変化を箇条書きで表すなら「口に入れたらポテチ → 噛んだらニンニクの入った餡がジュワッ → かと言って重いわけじゃないから胃へとストン」と流れるような連携プレーを見せてくる。

これはまず町中華にないようなタイプのもの。どこにあるかと問われたらデパート……それくらいオシャレな餃子に仕上がっている。美味しさだけでなくスタイリッシュさも兼ね備えているから、グランプリ経歴も納得だ。素直にウマい!

・もう1つの白

それでは白の方も食べてみよう。はたして色のイメージ通りに動の赤、静の白なのか。口の中に入れると……

入り口のポテトチップスこそ変わらないが、白の方はキャベツィー(キャベツ大量)な餃子だ。噛めば中からジュワリと汁(キャベ汁)が溢れてきて、それが甘いのなんの。野菜の甘みタップリで、ニンニクの赤と比べると随分食べやすい。

当然GO羽鳥も気づかないワケがなく、私と同じくキャベツィーで一致。まぁこれはキャベツメインでファイナルアンサー。ライフラインを使うまでもない。他の特徴をあげるならば、甘さの中にちょっと生姜を感じるかな〜といったところだ。

全体的にまとまっていて、赤同様にオシャレな味。個人的にはどちらかといえば赤の方が好みだったが、そこは人それぞれ。甘め好きは白推しとなるだろう。ともあれ、どちらもそこらへんじゃ手に入らないような餃子だから気になる人は一度体験してみてほしい。

ちなみに食後、HPでそれぞれの餃子のストロングポイントを確認してみたらビンゴ。赤はニンニク入りで白はキャベツ(ニンニクなし)であった。今回、浜松餃子は「初代しげ」に続いて2店舗目だったのだが、さすがは餃子県。普通じゃないあたり底力を感じずにはいられない。さぁて、次はどこを食べようかなぁ〜。

参考リンク:浜太郎
Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.