当編集部が上手に餃子を焼けるようになって、かれこれ1年半が経った。人生観ならぬ餃子観が変わったのは、餃子のプロに「焼き餃子を美味しく作るコツ」を教えてもらったから。それ以降、見た目も味も明らかに大きな変化があったものだ。

だから今からでも遅くない。餃子の階段を登りたい人はぜひとも上の記事を読んでほしい……と言いたいところだが、順調に餃子を焼き続けてきた私たちに試練が訪れたので報告しておかねばなるまい。そう、上手に作るテクニックを駆使しながらも初の失敗をしてしまったである。

・鹿児島のお取り寄せ餃子

今回、購入したのは読者リクエストに届いた「りか」さんオススメのまる千餃子(鹿児島)。なんでもここはレモン餃子をはじめ、変わったタイプを取り揃えているから試してほしいとのことだった。てことで、さっそくホームページを覗いてみると……ほほ〜確かに!

レモン(560円)やキムチ(560円)、さらにはハバネロを入れた「デスデス餃子(560円)」なんてものもあって、メニューを見ているだけでも面白い。その流れで気になるものをポチり、私たちは鹿児島餃子を体験するのを待った。

そして届いた餃子がこちら。先ほど名前を挙げたものにオーソドックスな「まる千餃子(450円)」を入れたラインナップで、郷土料理だという「黒豚味噌(500円)」もなんとなく頼んでみた。よ〜し、あとはいつものように焼くだけ!

だったのだが……


どこか様子がおかしく……


事件は起きてしまった


見た目こそキレイに焼けているが、箸で持ち上げようとするとズルリ……と、なんだか皮が「しなっとした」出来上がりになったのだ。いつもならば「バリッ」と威勢のいい音を奏でてくれるはずの餃子が、今回ばかりはうんともすんとも言わない……!

原因はおそらく皮。「まる千餃子」は手作りな上に皮がとにかく薄いタイプだったため、当編集部の油多めで焼くスタイルにはマッチしなかったと思われる。


・実食

とはいえ、餃子は餃子。見た目は惜しいことになってしまったが、中身は大きく違わないはず!

ということで食べてみたのだが、結論からいえばやはり餃子は面白く、不完全な出来になりながらも楽しませてくれた。というのも……

いろんな餃子をミックスさせて作ったため……


「デスデス餃子」が紛れ込んでいて……


……!!!!


激辛の餌食になったり……


キムチ餃子は完全にキムチを感じ……


レモン餃子はレモン餃子で思った以上に酸っぱく、それでいてウマさも引き出していた。奇をてらった系かと思いきや、押さえるポイントはしっかり。形は餃子ながら岩塩とバッチリ合うあたりも面白かった。

ちなみに黒豚味噌は甘めテイスト。あとになって餃子につけるものではないと気づく大失態を犯したが、白米やお酒などにはバッチリ合うことだろう。現に編集長のGO羽鳥鹿児島で食べた甘い味噌汁(朝食)を思い出したそうな。

結果として不完全燃焼ではあるが、「まる千餃子」は全体的に触れたことないような餃子でどこか鹿児島イズム。私たちは食を通して土地を感じることができ、なんだか異文化に触れたかのような衝撃を受けたのだった。皮と餡がガッチリ噛み合った状態で食べられなかったのが悔やまれる……。

・反省、反省

今回、餃子は時と場合によって対応しなければいけないと反省。改めて奥が深い食べ物だと感じたし、勉強にもなった。次に薄皮を作る際には十分気をつけたい。あと、ハバネロにもね。

参考リンク:まる千餃子
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.