存在を知ってはいるけど食べたことない。そのようなものは誰にでも1つや2つあるだろう。私の場合、都内を中心に店舗を展開するスーパー「西友」の冷凍餃子がそれにあたる。

なにしろ、冷凍餃子コーナーには味の素や大阪王将といった強豪がズラリ。それだけに、わざわざプライベートブランドを買おうという選択肢が自然となくなってしまうのだ。しかし、本当にこのままでいいのだろうか……?

・とにかく安い西友の餃子

そう思ったのは他でもない。食べたこともないのに判断を下すのはよくないから。何なら当編集部は「バーミヤンの餃子」で決めつけてはダメだと学んだ過去もある。経験していないくせに、味の素や大阪王将の方が優れていると思ってはいけない。

西友のプライベートブランド「みなさまのお墨付き」の冷凍餃子は50個入りで645円。つまり1個あたり約13円とめちゃくちゃ安いから「安かろう悪かろう」と思い込んでしまったらダメなのだ。


・作り方は普通だけど

そこで今回、西友の冷凍餃子を食べてみることにしたのだが、開封したと同時に漂う遠慮なしの強烈なニンニク臭に腰が引けてしまった。もしかしたら西友、とんでもない爆弾をブッコんできている!?

恐る恐る作ること10分ほど。味の素や大阪王将みたいに水と油がいらないタイプじゃないから少し手間かもしれないが、作り方は至って普通で餃子を焼いたことある人なら迷うことはないだろう。

そして完成した餃子がこちら。焼き方にエッジを効かせたい場合、以前に当サイトで紹介した「焼き餃子を美味しく作るコツ」を参考に焼いてみてほしい。


・そのお味は?

さて、肝心のお味の方をチェックしてみよう。まずは餃子好きの編集長・GO羽鳥(西友の餃子初体験)から食べてみると……

羽鳥「ウン……」


羽鳥「普通にウマいねぇ」


羽鳥「なんていうのかな、普通にウマいってやつだね。とびきりウマいってことはないけど普通にウマい。ケチをつけるところがないね。約13円ということを考えたら、かなりいい出来だと思う。

ド真ん中の餃子といえばいいのかな。もうすぐ始まる野球で例えるなら、WBCに出場するレベルの選手ではないけどプロ選手って感じだね。餃子という軸から一切ブレていないのもいい。ビールにも合いそうだし、お弁当に入れてもよさそう」


──とのことでなかなかの高評価!


次に私も食べてみたが、確かに「THE普通」という表現が一番しっくりきた。皮、餡、肉汁など餃子にはいろいろストロングポイントを出す場所はあるも、西友の冷凍餃子はどこも平均的。これはアレだ。何の特徴もないというのが逆に特徴なのかもしれない。

また、香料・甘味料・着色料を使用していないのも今時だし、これなら多くの人に受け入れられるのではないだろうか。爆弾かと思ったニンニクも焼いたら消えていて、世代を問わずに食べられそうなあたり実にスーパーのオリジナルブランドらしい冷凍餃子であった。


・つけるなら醤油かな

ただ、何もつけないまま食べると少し物足りなかったので、楽しみ方としては何かにつけるのがいいだろう。てことで、我々は塩や酢、醤油にポン酢などを用意して、ああでもないこうでもないと試行錯誤しながら食べてみた。その結果……

「醤油をベースにしたもの」と合わせるのがいいのではないかという結論に至ったので、食べる際の参考にしていただけたら幸いである。それにしても1個あたり約13円……私の記憶の中ではトップクラスの安さだからコスパのよさに驚くしかない。

ちなみに「みなさまのお墨付き」は一般消費者が参加する消費者テストで支持率80%以上を得たものだけを商品化するブランド。冷凍餃子は卒なくウマいため、支持を得ているのも納得だった。

執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.

▼原材料と作り方はこんな感じ