俺は今、猛烈に感動している──。宇都宮という土地はなんと恐ろしいところだろう。これまで正嗣(まさし)みんみんといった超有名店をお取り寄せしてきたが、まさか餃子キングダム(王国)にこんな隠し玉がいたなんて……!

今回、注文してみたのは餃子専門店の「香蘭」。ここは昭和34年(1959年)創業の老舗なのだが、当サイトに寄せられた情報によるとコアなファンがついているらしい。しかも、正嗣より皮がウマい……と聞いたら食べるしか選択肢はないじゃないか!

・宇都宮餃子会 正組合員の香蘭

公式サイトで購入した香蘭の冷凍餃子は1箱24個入り。お値段は1000円で1個あたり40円ちょいと、購入時点で30円台後半の正嗣や みんみん よりも気持ちお高い。なんだかゲスい計算をしてしまったが、これで味が劣るようなことがあれば激おこ案件……というかぶっちゃけ、その可能性はアリアリだと思っていた。──だがしかし

香蘭の冷凍餃子は丁寧な梱包で届いた上に……


「宇都宮餃子会 正組合員」の印籠が目に入ると、思わずひれ伏しそうになる。しかも、パカッと箱を開けると……


へ……へ……


へへぇ〜!(土下座)


雪のように白い餃子が顔を出したから期待しないワケにはいかない。それでは見せてもらおうか、コアなファンが愛する餃子の実力とやらを!

・神テクで調理

もちろん、作り方は焼き餃子協会の代表理事・小野寺さんの神テクを使用。


底面にしっかり油をつけてお湯を入れる。それから蒸して……


締めにフライパンを揺するべし! ローリング!!


そしてひっくり返せば……


か ん ぺ き の ぺ き


・いざ実食

まずは何もつけず、そのままの味を感じてみる。食べてみた感想はというと……


ビックリした


小学生のような感想になってしまったが、語彙力を奪われてしまう感動がそこにはあった。一連の流れが完璧すぎるし、バランスも圧倒的。それでいて、パクパク食べられてサイズもぴったりなのだ。

・野球の1番打者タイプ

香蘭の餃子を野球で例えるなら、もっとも相手にしたくない1番打者と言おうか。ショウガの効いた正嗣がバリバリのホームラン打者で4番なら、香蘭は俊足巧打の1番打者。しかし、ちょっと気を抜いた守備をしようものならランニングホームランをやってしまう脚力があるから頭ひとつ抜けた1番だ。

どういうことかというと、脳を刺激してくるスピード感が抜群なのである。つまり、餃子が口に入ってから喉を通るまでいくつもの幸福を与えてくれるのだが、あえて箇条書きで伝えるならば……


あっ、パリッとした皮スンゴイ → 肉汁スンゴイ → するりと入ってくる餡もスンゴイ → ショウガも程よく効いていてスンゴイ → 最後の皮まで優しくてスンゴイ → 頭おかしくなっちゃう……!!


・層の厚い宇都宮餃子

──てな具合でピッチャー(食べ手)はとても自分の投球に集中できないシーンの連続だった。餃子を食べまくる生活が始まって100日以上経つが、快音で撃ち抜かれた気分は久しぶり。改めて宇都宮餃子の層の厚さを思い知らされた。宇都宮スゴい……いや、怖いって!!

まだまだ宇都宮に感動させてくれるお店はあるに違いないし、近い未来に聖地巡礼することを私は心に決めるしかなかった。今回、これまで食べた餃子の中でもトップ3に食い込んできた香蘭、それにしても美味しかったなァ……。

参考リンク:餃子専門店「香蘭」
Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.

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