これまで私の中でミスターといったら長嶋茂雄、KARA、さらにはミスドにミスチル、あとはMr.オクレなどがそうだった。しかし今日からもう1つミスター枠を増やさねばなるまい。新たなミスター、それは……餃子だ。

というのも、ミスター・ギョーザという餃子を食べたらこれまでに味わったことないような感じでインパクト抜群。ミスターを名乗るにふさわしい味だったからである!

・読者さんからのリクエスト餃子

ちなみにミスター・ギョーザは読者の「ほとんど小悪魔ネイル」さんからのリクエスト。なんでもミスター・ギョーザとは……


正嗣(宇都宮のまさし)の餃子とはまた違う方向性の餃子です。犬と猫のような。邦楽と洋楽のような。どちらが上でも下でもないです。きっとたぶん」


とのことで何だかフワフワする表現だが、判断に困るあたりがまたウマいんだろうなぁ〜といった印象を受ける。これはぜひ食べてみたい!

・京都の老舗専門店

お取り寄せしてみたミスター・ギョーザは、昭和46年(1971年)に京都で開業した老舗。創業以来の味を40年以上守り続ける餃子専門店なんだそうな。

注文したのは餃子お試しセット(送料別・税抜2040円)。18個入りが2袋の合計36個が入っていた。

そして餃子お試しセットにはタレと特製ラー油、さらには味噌ダレもついてきた。有料のところも少なくないからデフォでつけてくれるのは何気にありがたい。

・一口サイズ

さて、1つあたりのサイズは一般的なものよりちょっと小さめ。いわゆる一口サイズで食べやすいタイプのやつだ。んで、具材の方は餃子の専門店だけあって、こだわりの国産素材を使っているようす。だからなのか……

焼くにあたりお湯をかけたら他の餃子に比べて、とろみが出たように見えた。まぁそれはさておき……

焼くことおよそ5分……


食べるのがもったいないくらい美しい出来上がり!


・爆走する餃子

よ〜し、それじゃ実食。まずは餃子本来の味を確かめるために何もつけずに食べてみよう。ということで、そのまま口に放り込むと……

むむむ……!


むむむむむむ、この餃子はねぇ……


なんだったんだ


よく分からないコメントになってしまったが、なんというかまるで花火のような餃子だ。口の中でドンパチいって即消える。なんだなんだ……思わず戸惑うも、気持ちを落ち着けてもう一度じっくり食べてみる。


うんうん、なるほど……


これは……


ウマい


素直にウマい。インパクトは一瞬なのだが、次の瞬間には隙間にねじ込むように食感が次々と変化する。あえて箇条書きで書くなら以下のような感じだ。


「生姜が鉄砲玉でカチ込んでくる → 一瞬でフッと消える → すぐさま皮、餡などすべてがタコ殴りしてくる → またしても一瞬でフッと消える」


といったところである。これを野球選手で例えるならパワーヒッターというより俊足巧打の1番打者。一言で表現するならば疾走感。あっという間に一塁へ……いろんな味が口の中を一瞬で駆け巡っていく。

生姜がバーンッと弾けたかと思えば、次の瞬間にはピリッとした辛味も入ってきて〜からのタコ殴りにされるのだから脳の処理が追いつかない。原材料を確認すると赤唐辛子が入っていて納得するも、この爆速度はなかなか見ないタイプの餃子だ。

しかも、しつこさがないからただただ圧倒されるばかり。ちなみに醤油、ラー油をつけてみたらエッジが効いて変わらずウマいのだが、味噌だれがもっとも楽しませてくれた

なぜなら味噌だれをつけたら餃子が球筋を読めなくなるようなブレ球へ。どこかにいくか分からないナックルのごとく、味を変化させながら胃という名のキャッチャーミットへと吸い込まれてストライク。何も抵抗できず三振を奪われてしまったからである。

それだけに餃子の細かい味を確かめたいならそのままで食べた方がいいかもしれない。ともあれ、1つ1つが小さいのにミスター・ギョーザはやりおる! キレイにまとまっていて食べやすいし、こんな餃子は初めてだった。

・人は美味しかったら……

完全に余談だが、ミスター・ギョーザのシンボル的な人の顔はシャクレている。なんでだろ〜なんでだろ〜


そう不思議に思っていたが餃子を食べたら1つの答えを導き出せた。どうやら人は美味しいものを食べると……


シャクレるっぽい


参考リンク:ミスター・ギョーザ
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.

▼もし「ここの食べてみてほしい」「ウマすぎるから絶対に食べておくべき」などといった餃子があったら、ぜひリクエストボックスに送ってください〜!

▼説明書には餃子を離して作ると書いてあったが……