先日、餃子のセレクトショップ「餃子図書館」にぶらりと寄ったら面白そうな広島餃子を発見した。名前は餃子家「龍」で、なんでも創業昭和22年老舗餃子の皮メーカーが作っている餃子だそうな。しかもココ、知る人ぞ知る「カープ餃子」を作っているところでもある。

県内に16店舗。1ヶ月で5万個もの餃子を販売している──と聞いただけでも人気のほどがうかがえるが、なんとテレビ番組『マツコの知らない世界』で紹介されたこともあるらしい。そうとなれば買うしかあるまい! 出るか、広島から味の特大ホームラン!?

・広島の人気餃子

今回購入したのは、餃子家「龍」のもち豚餃子。大きな特徴としては広島県産瀬戸のもち豚を使用していること、そして主要食材は国産100%というところが挙げられる。ちなみに価格は800円(20個入り)だった。

サイズはかなり小ぶりでいわゆる一口餃子。直径8センチの皮で包んでいて、厚さは0.7mmの薄皮仕様。西に行けば行くほど餃子が小さくなるのってなんでだろうという疑問はさておき、さっそく作っていくとしよう。

餃子家「龍」の作り方はちょっと変化球気味。まずはフライパンに油を引き、冷凍のまま強火で焼き〜の……


30秒焼いて焼き色がついたら熱湯を注ぎフタをして……


中火で3分程度水分がなくなるまで蒸し焼き


あとはフタを開けて適量の油をかけ、10秒程度焼けば完成──とのことだったが、当編集部はしっかり焼きたい派なので追い焼き。そして……


頃合いを見てひっくり返したら……


出来上がりだ! なかなか美味しいそうじゃないか。オーソドックスな作り方じゃないあたり期待が膨らむが、はたしてそのお味はいかに!


・広島餃子の実力は?

まずは百戦錬磨の餃子好き・編集長のGO羽鳥から食べていく。なんだかタイのフードコートにいるみたいだなァ〜と匂いに反応していたが、食べた感想はどうだったのかというと……

羽鳥「ふおっ……!」


羽鳥「生姜がスゲェぞ、コレ。生姜だねぇ……って、餡も美味しいね。スゴく肉肉していて、コレがもち豚なのかな!? とにかく餡がいいよ、餡が。

ただ、焼き方によって大きく変わってくる餃子かもね。っていうのも、カリカリのところはスゴい美味しいんだけど、焼きが甘いフニャッとした方にいくと違う味になっちゃう。火がキッチリ通っていないところはイマイチに感じるかもしれないね」


続いて私も食べてみたのだが、一言でいうならどう表現したらいいか分からない難しい餃子だった。なんというか、見た目は餃子なのに肉料理を食べているかのように錯覚してしまう自分がいたからだ。

確かに……確かに羽鳥の言うように焼き方で随分と味が変わってくる。というのも、フニャっとした方がモチモチ具合を感じるものの、パリッとしすぎると肝心のもち豚具合が分からなくなるのだ。餃子でありながら餃子じゃない……!

そこから意見をすり合わせ、あぁでもない、こうでもないと味を分析する我々。不思議と餃子を食べた感覚がしないため、ここは近い味をしたものを導き出すことにした。この餃子はアレだな……アレ……

_人人人人人人人人人人人_
> ソーセージだ……! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄


完全に餃子じゃなくなってるじゃねぇかと言われたら返す言葉もないのだが、なぜこうなったのか自分たちでも分からない。とにかく、目隠しをして食べたらソーセージと間違えそうという意見で一致した。

ただ、単なるソーセージではなく質のいいソーセージ……お高めのものを食べているような感覚で、舌の上に肉の味がちょっと残るのが特徴といえば特徴かもしれない。中身、焼き方、あるいは他の場所……どこに隠し味が潜んでいるのか分からなかったが、トリッキーな味がする餃子だった。


・まるで肉料理

どうしても手がかりを知りたくて解剖もしてみたが、それでも真相は掴めず。羽鳥は「トルコで食べたキョフテっていう肉料理みたいな味」とも言っていたので、肉系が好きな人には刺さる可能性が高そうだ。

餃子というより肉料理。ビールよりもワインの方が合いそうな肉っぷりだったので、人によっては好みが分かれるかもしれない。扉を開いてみたら知らない世界が広がっていた餃子家「龍」のもち豚餃子。こういうタイプの餃子もあるのだなぁ。勉強になった!

参考リンク:餃子図書館餃子家 龍
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.

▼原材料はこんな感じ