蒸し暑い夏を乗り切るために、日本人は昔からさまざまな知恵を絞ってきたという。そのうちの1つが「浴衣」で、涼しげな見た目はもちろん通気性がよく乾きが早いことから庶民の夏着として定着したと言われている。せめて花火大会や夏祭りくらいは浴衣で楽しみたい。

ってことで、Amazonで「花火大会にオススメ服 復古和式サマーウェア」なる新作浴衣を4980円で購入した。花火大会はもちろん普段着、部屋着、パジャマにも使えるセットアップで、10代から50代までカジュアルに着回しできるらしい。夏祭りを想定して着てみたぞ。

・好印象間違いなしのサマーウェア

商品名は「甚平 メンズ 2点セット 羽織り 作務衣 五分袖 和式 カーディガン 龍柄付き ワイドパンツ ロングパンツ サマーセットアップ 部屋着 花火大会」。甚平と浴衣は別物だが、商品説明に「浴衣」「浴衣風」と書いてあったので “ほぼ浴衣” と言っていいだろう。

さらに「夏の新作浴衣が登場!」で「肌に優しく吸汗性も優れており、爽やかな着心地を提供する。夏アイテムなら1番おすすめのメンズファッション」とのこと。つまり、2022年夏に最もおすすめのメンズ浴衣ってことだ。袋から出てきたのは……


白地に白色の刺繍が入った迫力ある衣装……ロマンチックな花火大会というより、極道の会合に着ていくようなオーラを漂わせている。もしくは切腹時に着用する白い着物のよう。


商品タグには「国貨(中国製という意味らしい)」「加油(がんばれ)」と記されていた。達筆な「国貨」からは自信が感じられる。もしかすると中国を代表するレベルの商品なのかもしれない。


ちなみにAmazonでの評価は1。コメントは無かったので理由は分からず。残念ながら商品ページの説明と使用感の間に果てしないギャップがあったのだろう。広げてみると……

たしかに「サマーウェア」という爽やかな響きからは全く想像できないレベルの迫力と高級感が漂っている……えげつない殺気だ。金色の龍が「死をも恐れぬ極道の美しさ」を表現しているのだろうか。とりあえず地域の夏祭りに「殺気」をまとう衣装は着て行かない方がいいだろう。


実際に着てみると……


目を合わせただけで喧嘩を売るチンピラがそこにいた。圧倒的な戦闘力……花火大会で会いたくない系ナンバーワンの衣装だと言える。ただ、たしかに通気性が高くて涼しい。


そういえば、極道にとっての理想の生き方は「花火」だと聞いたことがある。まっすぐ空を駆け上がって派手な花を咲かせて消えてなくなる……花火のように死ぬのが1番なんだっけ。


ちなみに凄まじい攻撃力を誇る衣装とアベノマスクの相性は抜群。それぞれ評価を付けるなら、花火大会におすすめかどうかはさておき、サマーウェアは着心地もデザインも悪くなかったので3。アベノマスクは1.5(使い心地とデザインの感想)だ。

とにかく、花火のように生きたい方は同商品を試してみてもいいかも。あ、クーラーのききすぎた部屋で羽織る際にもおすすめと書いてあったけど……寒さに対する防御力はゼロだと思う。というわけで、現場からは以上です!


参考リンク:Amazon「甚平 メンズ 2点セット 羽織り 作務衣 五分袖 和式 カーディガン 龍柄付き ワイドパンツ ロングパンツ サマーセットアップ 部屋着 花火大会」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.

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