レンタルバイクでハノイの町をラッタッターッとツーリング中、なんとなく横を見た私はある建物に目が釘付け! すんでのところで事故りそうになった。
薄暗い建物の開けっ放しの玄関から、どこかで見覚えのある大型ゲーム筐体が顔を覗かせていた。慌ててスピードを落とし近づいてみると、そこはゲームセンターのように見える、なんだか不思議な施設だった。
ゲーセンではなく、ゲーセンのように見えた……のにはわけがある。私もいい大人だ。只のゲーセンごときで、わざわざバイクを停めて近寄ったりはしない。だけどこの店、私が今までの人生で見たどんなゲーセンにも増して変だった……のよね。