人間、何事も溜め込みすぎるのはよくない。頭の中で膨らんだ不安やストレスが不調を招くことだってある。そして頭の中で膨らんだ「りくろーおじさんの店」もまた例外ではない。
その大阪の洋菓子店の評判は、名物のチーズケーキを称える声とともに、生粋の都民である筆者の耳にも届くことしきりであった。「どんな味なのだろう」と気になりつつ、時に多忙を理由に、また時に怠惰を理由に実食を先送りにしてしまっていたが、それにも限界があった。
今や誤魔化しが利かないほど脳内で肥大化した「りくろーおじさん」は、はけ口を求めて暴れ回っている。このまま放置してはおけない。向き合うべき時が来たのだ、「りくろーおじさん」と。