水の都として有名なイタリアの「ベネチア」。先日、実際に行ってきたのだが、生で見たベネチアの街並みは写真や映像で見るより何倍も美しかった。

ちなみに私がベネチアにいたその日は、2019年12月31日──。タイトルにもある通り、ベネチアのカウントダウンにも参加した。1年に1度しかない年越しの瞬間、その時の様子をお伝えしよう!

・ベネチアのカウントダウンとは

ネットでベネチアのカウントダウンについて調べると、過去に行った人達のブログなどが沢山でてくる。私はそれらを参考にして場所や情報を収集した。例年カウントダウンが行われるのは「サンマルコ広場」で、年越しの瞬間には花火が打ち上がるのだそう。


・カウントダウンの様子

カウントダウン30分前──。私は余裕をもってサンマルコ広場に到着した。ネットには「大混雑していて大盛り上がり」だと書いてあったので内心ドキドキしていたが、この時点ではまだお祭り前といった雰囲気。

仮面を被って仮装している人、大声を発する人などは珍しくない。それに爆竹の残骸などが道に落ちていたりと、日本の年越しとは空気感が違う。とはいえ、過激なのは一部だけであり、全体的には落ち着いた様子だった。

カウントダウン20分前──。サンマルコ広場の中央よりも、サンマルコ寺院付近に人が流れているのを発見。それも海方面に行こうとしており、私もその流れに沿って行こうとしたら先頭の方で入場規制がされていた

警備隊が「今は待て」的なことを、他のカウントダウン客に話しているのが分かったので、とりあえず人混みみの中で待機することに……。

カウントダウン10分前──。海方面への入場規制が解除された! 警備隊に軽く荷物チェックとボディチェックをされ、海の方向へ進んでいく。


そしたら!!





\ \ \ \ \ \ マンマ ミーア! 人が多すぎだYO! / / / / / /


サンマルコ運河と呼ばれる「サンジョルジョマッジョーレ島」が対岸に見えるエリアは、すでに人が隙間なくギュウギュウに詰まっている状態だった……!


カウントダウン5分前──。周りの白人系の人達と比べ、私は小柄なため人込みをかきわけることができた。花火がどこから打ちあがるのか知らなかったが、皆が同じ海方向を向いていたので良さそうなポジションを確保してその瞬間を待つ……。

カウントダウン10秒──。花火が打ちあがり、イタリア語のカウントダウンが始まる。


カウントダウン5秒──。周りの盛り上がりもかなり大きくなる。


ついに、年が開けたその瞬間──





大きな歓声と、大きな花火が一気にあがった!


隣にいた外国の女性達は肩を組んで歌い踊り、目の前のカップルはプレゼントを恋人に渡してキスを……。誰が吹いているのかわからない口笛は花火が終わるまで鳴り響き、まるで映画のワンシーンのような風景だった。

花火は20分間打ちあがり続け、イタリアの国旗色の赤と緑をベースにカラフルな色が多く見られた。最後は空高くに花火が目いっぱい打ち上げられ、拍手と称賛に包まれてカウントダウンは終わった。

・カウントダウン後は即帰宅の人々

日本とは違い、パーティーのような盛り上がり方で新鮮だったベネチアの年越し。意外だったのが、最後の花火が打ちあがると皆すぐに帰ったこと。花火が打ちあがっている間、大盛り上がりしていた人々は終わるとすぐに立ち去っていったのだ。国民性なのか、切り替えの早さに驚いた!

ちなみに私は次の日の早朝6時、ランニングがてらサンマルコ広場周辺を見に行った。昨晩この場所でカウントダウンが行われたことが不思議に感じるくらい人がおらず。ゴミも少なく、人々と街の意識の高さに感動した

日本からベネチアは遠く、行きにくい場所だとは思う。しかし、それでも訪れてみたら、行っただけの価値があると思える街だと私は感じた。ベネチア滞在から数週間ほどたっているが、いまだにカウントダウンの様子は夢に見るほどだ。

少しでも行きたい気持ちがある人は、絶対に、絶対に、行った方が良いぞ~!! この記事で少しでもベネチアの魅力が伝わっていれば幸いだ。

Report:mai
Photo:RocketNews24.