2019年5月1日、ついに新元号スタート。平成が終わり新しい時代が始まった。4月30日の夜はどこか大晦日にも似た雰囲気が街に漂い、誰もが平成との別れを惜しんでいるようにも見えた。
年明けは毎年大騒ぎになる東京・渋谷駅前交差点は、やはり若者でごった返しているのか? 交差点に行ってみると、普段の年明けとはまた違った渋谷の様子を目にすることとなった。
・雨模様
この日はあいにくの雨模様で、朝から小雨が降り続けていた。雨は夜になっても止むことはなく、22時頃に渋谷センター街(バスケットボールストリート)にたどり着くと、誰もが傘を手に足早に駅へ急いでいるように見えた。
交差点周辺はサッカーワールドカップの日本戦の時ほどではないものの、警察官が待機している様子が見える。関東の遠方から車で繰り出してきた派手な車を見ると、警察官が準備してくれていることに少なからず安心することができる。
ふと、新ロゴになった「109」を見ると、入り口の上には『令和』の文字が。すぐ近くのビックカメラも、22時の閉店直後から店頭ディスプレイを模様替えしていた。
・もっと早く言って欲しかった
23時30分を過ぎた頃から駅の向かって歩く人が一気に増え、40分頃にはすれ違うこともままならないほどの人の渦。終電時刻と雨、そしてカウントダウンを待つ人ですし詰めに近い状態。
新元号まであと10分というところで、警備にあたっていた警察官から驚きのアナウンスが! スターバックス上の大スクリーンを見上げている人が多数いるなか、「カウントダウンはありません!」というのだ。きっとそれを待ちわびていた人がほとんどのはずなのに。
正直なところ、私(佐藤)はもっと早くそれを言って欲しいと思った。早く言えば、渋谷に集まる人の量も少なかったはずだろう。今さらここを離れられるかよ、みんなそう思ったに違いない。実際、23時53分頃にスクリーンは真っ暗に。もっと早く消灯すれば良いものを……。
・湧き上がる歓声
だが、そんなことで諦める渋谷の民ではない。1分前の段階で、どこからともなくカウントダウンが始まり、ついに0時のその瞬間を迎えたのだ。
新しい時代の幕開けを、そこにいる誰もが歓声をもって祝福。「オー!」という声は、まるで交差点全体から響いてくるようだった。
すれ違う若者たちが、「レイワ!」「レイワ!」と挨拶を交わす様は、どこか軽々しくも親しみをもって新時代を歓迎しているようでほほえましかった。さて、令和はどんな時代になるだろうか。誰にとっても穏やかで健やかな時代になることを願う。
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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