2017年11月3日に発売された『iPhone X』。現在、ネット上では同機種の耐久性や操作性のほか、話題の新機能「Face ID(顔認証)」の性能を試す検証動画が、続々と発表されている。
そんななか、海外のとある企業が3Dマスクで『iPhone X』のロックを解除する様子を公開。さぞかし精巧な造りのマスクのハズ……と思いきや、意外にも雑な造りだったのでご報告したい。
・ベトナム「Bkav Corporation社」が検証
動画「How Bkav tricked iPhone X’s Face ID with a mask」を公開したのは、ベトナムの大手ネットセキュリティー関連企業「Bkav Corporation社」だ。
同社の情報によると、検証に使われた3Dマスクは一般的な3Dプリンタで出力されたフレーム、顔写真、シリコン製の鼻などを組み合わせて制作。かかった費用は150ドル(1万7千円)未満とのことだ。
・雑な3Dマスクでロック解除成功
動画を再生すると、眼鏡をかけた坊主頭の男性が現れ、スマホスタンドにiPhone Xを置いてスクリーンをタッチ。しかし、前面に顔らしきものは無いため、当然のことながらセキュリティーは解除されない。
続いて、問題の3Dマスクがベールを脱ぐと、iPhone Xの反応は……なんとあっさりロックが解除されたではないか! しかも、動画の終盤1:25のところあたりで、マスクの全貌が映し出されると……
リアルかと思ってたのに雑かよ!! 目と眉毛周辺のほか、鼻と口しか再現されておらず、あとは真っ白いまま。簡単に言うと、まるで白い目出し帽を被った怪しい人物。さすがに、これでロック解除可能となれば、安全性が高いとは考えにくい。
今回の検証を踏まえてBkav Corporation社は、顔認証は効果的なセキュリティー対策ではなく、現状で最も安全なのは指紋であると述べている。今後、スマホメーカー各社がどのタイプの認証方式を採用していくのかに注目だ。
参照元:YouTube、Bkav Corporation(英語)
執筆:K.ナガハシ
▼雑な3Dマスクでロックを解除する様子がこちら