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プロ野球ファンが集まり「ショートの守備の名手」の話になったときに、必ず数人の名前が挙がる。ヤクルトに在籍した宮本慎也や、現在は巨人に在籍する井端弘和ももちろん名手だが、「誰か一人だけ!」と言われたら、私(筆者)は小坂誠を推したい。

小坂誠(こさか まこと)……。ロッテに入団し、巨人を経て楽天で引退。現在は日本ハムの二軍内野守備コーチを務めているが、現役時代の小坂の守備は大袈裟ではなくハンパではなかった。そんな小坂の美技だけを集めた動画がYouTubeにアップされているのでご紹介したい。

・YouTubeユーザー「aaabase122」氏が作成

まず動画の作者を紹介しよう。YouTubeユーザー「aaabase122」氏だ。彼(彼女?)が作った動画8本は全て小坂関連のもの。あふれ出す小坂愛を感じずにはいられない。動画のアップロードが巨人に移籍した2005年で終わっているので、おそらくロッテファンであろうと思われる。

動画をご覧いただく前にざっくりと小坂の説明をしたい。小坂は167センチとプロ野球選手としてかなり小柄であったが、ゴールデングラブ賞は計4回受賞するほどの名手である。その守備はどれを取っても超一流であったが、特に凄かったのは守備範囲の広さだ。

・「小坂ゾーン」とは

小坂の守る守備範囲は「小坂ゾーン」と呼ばれ、通常のショートの守備範囲より断然広かった。ロッテファンはもちろん、相手チームのファンも「小坂ゾーンに飛んだら終わり」という認識であり、かつてダイエーホークス時代の城島健司は「小坂さんのせいで1試合1本ヒットを損している」と言うほどであった。

そんな小坂だが、エラー数はそれなりに記録されている。なぜなら、普通の選手じゃ触れることもできないボールにまで追いついてしまうからである。ルール上、グラブにタッチして取れないとエラーとなり、グラブに触れないとエラーではなくヒットになるのだ。

おそらく、小坂レベルの守備の名手は今後もなかなか出てこないだろう。動画を見ると「普通じゃない?」と思うシーンもあるだろうが、それこそが小坂ゾーン。ヒット性の当たりを軽々と、普通の当たりかのように処理してしまうのが小坂誠なのだ。「aaabase122」氏に感謝しつつ、心してご覧いただきたい。

参照元:YouTube
執筆:P.K.サンジュン

▼「小坂誠 1999年ファインプレー集」! ゴールデングラブ賞を初受賞した年。

▼「小坂誠 2000年ファインプレー集」! 盗塁王も獲得した年。

▼「小坂誠 2001年ファインプレー集」! 入団から5年連続30盗塁を記録した。

▼「小坂誠 2002年ファインプレー集」! この年は骨折で長期離脱……

▼「小坂誠 2003年ファインプレー集」! 山本功児監督最後の年。

▼「小坂誠 2004年ファインプレー集」! ボビー・バレンタイン監督が復帰した年だ。

▼「小坂誠 2005年ファインプレー集」! 31年ぶりに優勝に輝いたが、この年を最後に巨人に移籍した。