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いよいよ開幕したプロ野球ペナントレース2015。黒田博樹投手の活躍や、横浜DeNAベイスターズの快進撃など、例年以上に熱いプロ野球。ファンは贔屓(ひいき)球団の勝敗に、一喜一憂しているに違いない。

そんなプロ野球を楽しむ上で欠かせないのが「記録」である。今季達成が期待される、中日ドラゴンズ「谷繁元信」選手兼監督の通算3000試合出場や、“おかわりくん” こと埼玉西武ライオンズ「中村剛也」選手の通算300ホームランなどと、同じくらい注目してほしいのが、千葉ロッテマリーンズ『チャッド・ハフマン』選手の、半袖出場試合記録である。

・ガッツのハフマン

まずは、「ちょっと待って何言ってるかよくわからない」という人に『チャッド・ハフマン』選手の説明をしたい。ハフマンは2014年から千葉ロッテマリーンズに所属する、日本球界2年目の外野手である。出身はアメリカのテキサスで、かつてはNYヤンキースでもプレーした実績を持つ。

いわゆる外国人助っ人選手であるが、ハフマン最大のセールスポイントは「ガッツ」だ。通常の外国人野手は、「パワーがある」「打率が残せる」「守備が上手い」「足が早い」などを見込まれて入団するが、ハフマンの場合はとにかく「ガッツ」なのである。

・ガッツで入団を決めた

入団テストの際、ライトを守っていたハフマンは大飛球を背走し、ダイビングキャッチして見せた。チームの指揮官伊東監督は、後にこう語っている。

「気持ちのこもったダイビングキャッチだった。あの瞬間に合格を決めた。必死さを買ったんだ。ウチにはああいう魂が必要だった」

守備につけば怪我を恐れぬハツラツプレーを見せ、打席に立てば内野ゴロでも全力ダッシュ……。ハフマンは日本プロ野球史上で初かもしれない、「ガッツを買われて入団した外国人助っ人」なのだ。そんなハフマンの並々ならぬガッツを見て取れるのが、半袖プレーである。

・いつも半袖

プロ野球の試合の半分以上は、ナイターで行われる。5月に入るまでは、春とはいえ夜はまだまだ寒い。特に千葉ロッテマリーンズの本拠地「QVCマリンフィールド」は屋外球場で、海風が強いことでも知られる。ファンならばお分かりだろうが、春先は、厚着して観戦しても震えるほど寒いのだ。

もちろん選手の多くは長袖を着用している。首元を温めるネックウォーマー姿の選手も珍しくない。だがしかし……! ハフマンは半袖なのだ……。いつも元気に半袖なのだ……! テキサス出身なのに半袖なのだ……!!

・2014年、長袖だったのは1試合のみ

公式記録はないが、筆者がハフマンの “長袖姿” を確認したのは、2014年4月18日の福岡ソフトバンクホークス戦、1試合だけである。この日は、試合が成立するかしないかギリギリくらいの雨が降っており、日中の最高気温でも12.6度とメチャメチャ寒かった。

ハフマンは全試合スタメンではないので確認しにくいのだが、おそらくこの試合だけ半袖を着用していなかったと思われる。こちらも公式記録がないのでわからないが、もし「出場全試合半袖出場」を達成したら、プロ野球史上初の快挙かもしれない。

こんなにガッツあふれる選手ならば、千葉ロッテファン以外でも思わず応援したくなってしまうことだろう。様々な楽しみ方があるプロ野球だが、「ハフマンの半袖出場試合記録」にもぜひ注目していただきたい。なお、今シーズンは今のところ、開幕から二軍暮らしが続いている

参照元:千葉日報YouTube
執筆:P.K.サンジュン

▼ハフマンのハンパないガッツが一発でわかる動画だ!