タイ屈指の規模を誇るチェンマイのナイト・バザール。街の中心地であるチャンクラン通りには、小さな露店がぎっしり軒を連ねている。その数は約700店、数秒でも立ち止まれば「どれにする?」と声をかけられるため、途中から全く店を見ずに、ただ前を見て歩く状態になる観光客も少なくない。
気がつけば、筆者も「死んだ魚のような目」でナイト・バザールを歩いていた。そんな時、雑踏の中からかすかに聞こえた「うちの店で生まれ変わりなさい」という女性の声で目を覚ますと、そこには新聞を読む1人のおばあさんがいたのだが……。