これはもう完全に「ジャケ買い」ならぬ「パケ買い」である。緑に白に赤。なんとなくハンガリーかイランの国旗を連想してしまったが、商品名は極めてシンプルに『信州戸隠そば』だ。
表パッケージには「そば本来の風味を大切にした ふる里の味」と書いてあり、お店のポップは「香り高くシャッキリとした食感で、歯切れがよく上品な白めのおそばです」と援護射撃。気になるので買ってみた!
これはもう完全に「ジャケ買い」ならぬ「パケ買い」である。緑に白に赤。なんとなくハンガリーかイランの国旗を連想してしまったが、商品名は極めてシンプルに『信州戸隠そば』だ。
表パッケージには「そば本来の風味を大切にした ふる里の味」と書いてあり、お店のポップは「香り高くシャッキリとした食感で、歯切れがよく上品な白めのおそばです」と援護射撃。気になるので買ってみた!
よく蕎麦の商品名や会社には「信州戸隠」という文言が使われることが多いのだが、「信州そば」と「戸隠そば」の違いとは何なのだろうか?
その疑問にズバリ答えてくれているページが、あの『おびなた』のページにまとめられていたので是非ともチェックしてほしいのだが、要するに……
信州そばとは「そばと言えば信州(長野県)というイメージが強いほど、信州そばは有名です」であり、戸隠そばは「そばの名産地が多い信州で、古くから神事の宴席などの時にも振舞われていた戸隠そば」とのことである。
もう105回も連載を重ねてきているが、商品名に「戸隠」という文言が入っている商品は、今回ご紹介する『戸隠そば』(←モロだな)を含め、全部で10商品。およそ10回に1回は「戸隠そば」なのである。
それに対し、商品名に「信州」という文言が入っている商品は次回にお伝えする予定の『信州そば』(←これまたモロだな)を含めて25商品。およそ4回に一度は「信州そば」なのであるが……
先述の通り、同じメーカーかつ、同じようなデザインの『戸隠そば』と『信州そば』が並んでいたので両方ゲット。まずは戸隠からジャッジしてみたい。
驚きしかない。何のことって、今回の主役『富良野 韃靼そば』である。まず私、「韃靼」が読めなかった。調べてみると「ダッタン」と読むとのこと。さらにWikipediaで調べてみると「ダッタンソバ」のページがあり、なんとそこには……
「『ダッタン』は漢字で『韃靼』と書き、モンゴルに住む遊牧民族の古い呼び名のひとつであるタタール人のことである。ダッタンソバの食品名は、彼らが好んだことにちなんで名づけられたとされる。」
──と!
それを目の当たりにした瞬間、私のテンションは「カーッ!」っとアガった。なぜって、箱に入っているのである。乾物の干し蕎麦が、ビニールのパッケージではなく箱に入っているのだ!! これがホントの箱入り蕎麦!
箱に入った蕎麦は、77回も続いている当連載でも記憶にない。箱を開けたら、中はどんな感じになっているのか。説明書でも入っていたりして……などと妄想は止まらず即購入。帰宅後、マッハで開封すると──
ちょっと仕入れ先(スーパー)を変えてみるか〜と私が向かったのは、ちょっと意識高めのスーパー『ザ・ガーデン自由が丘』だ。どれどれ……と乾麺コーナーに行ってみると、あるよ、ある、新作のお蕎麦がありまくるーっ!!
嬉しさのあまり叫びたい気持ちをおさえながら、まず私が手に取ったのは『上野藪そば監修 藪そば』なる商品。「上野藪そば」といえば、今から130年も前の明治25年に創業した老舗中の老舗。あの有名店が監修となれば……!!
今、国内旅行で一番行ってみたいのは、長野と島根。日本三大そばである「戸隠そば」と「出雲そば」を、一度でいいから食べてみたいのだ。そんな私なので、ついつい「出雲」と書いてある蕎麦には手が出てしまう。
ということで今回購入したのは『奥出雲蕎麦 有機原料100%』。ん? 有機原料? さらに島根の本田商店? どこかで見覚えがある……と思ったら、過去にランキング5位を奪取した『BIO-RAL Organic 国産有機十割そば』を作っているメーカーだった。これは期待……!
やたらゴージャス感あふれるパッケージが特徴の『信州産そば湯まで美味しい蕎麦 黒プレミアム』。これは過去に食べた『そば湯まで美味しい蕎麦 黒』の豪華版であることはパッケージの色からわかる。まるでビールのような金色。さらに “プレミアム”。プレモルかよ! ……。
──と、あまり上手にツッコめなかったので、早々にパケチェックへとまいろうと思う。なお、メーカーは「はくばく X 霧しな」の最強タッグなり。
テレビで夏の甲子園を観戦しつつ、毎日のように蕎麦と触れ合っていると、蕎麦のメーカー(製造者)が高校のように見えてくる。とうことで今回の蕎麦を作ったのは乾そば会の強豪校「信州戸隠そば株式会社」である。
こちらの「信州戸隠そば」が放った蕎麦は、もう今回の蕎麦を入れて、なんと4回目の出場(18束ぶり4回目)になる。しかもそのうち2回(信州本十割そば [1] [2])は最高順位3位を奪取したスラッガー。今回はホームランとなるか!?
スーパーという名の「国(くに)」に向かい、見たこともない乾そばを買う「そば狩り」をし、家に帰ってじっくりと食すこの趣味を持ってからというもの、非常に充実した毎日を送れている。もう毎日が世界旅行だ。
そして、日本各地に強い関心を持つようにもなった。なぜならば、その地方にしかない「●●そば」が、ありすぎるからである。それもまた面白く、ひとつひとつ、学んでいる。そう、例えば今回の「出石そば」のように。
その蕎麦の書体は、ひときわ荒々しかった。どこぞの威勢の良いラーメン屋か? というくらいに荒ぶるフォントで書き殴っていた。
太文字で『生粉打(きこうち)そば』と書かれた脇には、「そばの風味、麺のつやにこだわり、そば好きの心を知りつくしたこのひと品」と書かれている。
“蕎麦好きの心を知り尽くした” とは、大きく出たな。これは期待っ!