ほとんどの福袋の中身が “事前に見える化” してからしばらく経つ。そんな中、かつての「開けてみるまで分からない福袋文化」を脈々と受け継いでいるのが『ヴィレヴァンアウトレット』の福袋である。

当サイトでは3年連続でヴィレヴァンアウトレットの福袋を購入。結果、今年の福袋は “史上最悪のゴミ袋” と申し上げるしかない内容であった。なぜこんなことが起きてしまったのか? 冷静に検証した結論をお伝えしたい。

・ゴミではあるけれど

2024年の元旦。ヴィレヴァン組の私(サンジュン)とあひるねこは高尾山で有名な高尾にいた。そう、今年こそお宝を発見すべくヴィレヴァンアウトレットのある「イーアス高尾」まで足を運んだのである。

ここ2年、ヴィレヴァンアウトレット福袋のゴミ率が異常であったことは否定しない。一方で「なんじゃこりゃ?」「もしかしたらメッチャ高いのでは……?」と胸がときめくグッズが紛れていたことも事実である。

それらも結局ゴミだったことはさておき、ヴィレヴァンアウトレットの福袋には超ド級の “宝探し感” が秘められているというワケ。徳川埋蔵金ではないが、一撃で過去のマイナスを吹き飛ばすポテンシャルを感じずにはいられない。

・10万円相当!

さらに追い風が吹くように、例年6万円相当のグッズが詰め込まれている『1万円福袋』が、今年は “10万円相当” だというではないか。これは世紀の大発見待ったなし! 黄金郷が見えた!! というわけで大奮発し『1万円福袋』を2つ購入した。

で、あひるねこが担当した1箱目が大惨敗だったことは以前の記事でお伝えした通り。開封しながら一言も発さず、ため息をつき続けるあひるねこ。彼はヴィレヴァンアウトレットにも、そして「2つ買おうぜ!」と提案した私にも確実にキレていた。

任せろ、ねこ。お前の仇は俺が取る! お宝を売っ払って一緒にハワイに行こうぜ!! 同じ部屋に泊まって枕投げしようぜ! 総額10万円相当とか言いながらプレミア価格では実際は100万円分……あると思います!!


・ヴィレヴァンアウトレッ「1万円福袋」の中身

・ ふわふわぬいぐるみ(犬・赤)
・ 珪藻土のバスマット
・ コカ・コーラのタンブラー
・ コカ・コーラのクリアボトル
・ アネロの財布
・ 接触冷感マルチブランケット
・ 大人用のプールフロート(浮き輪)
・ マグネット式の将棋盤
・ 怪物くんのトートバッグ
・ モンスターブランケット

・ わーすたネコミミバックパック
・ ゴキブリ地獄パズル
・ 未知との遭遇フェイスタオル
・ 耳が動く猫耳
・ 獣のラグマット
・ 粗品タオル
・ ハングル文字のトートバッグ
・ 無限ループストール
・ まことちゃんコラボキャップ
・ にんにんのぬいぐるみマスコット

・ FILAのニット帽
・ ひんやりタオル
・ ブーケ型入浴剤
・ ハッピーブーケ
・ さくらの入浴剤
・ バックスバニーのバスボール
・ はたらくUFO ぬいぐるみパスケース
・ 名探偵コナン 赤井秀一のぬいぐるみ
・ 名探偵コナン 赤井秀一のスニーカーポーチ
・ ペロペロスパークルズのぬいぐるみマスコット

・ モニタリングのマスコットストラップ
・ ウルトラ怪獣ケーブルバイト
・ ど根性ガエルのプラスチックマグ
・ はなまるコインケース
・ KNHクロッキーノート
・ こぐまのケーキ屋さん マスキングテープ
・ ゼルダの伝説のピンバッジ
・ ハンドスピナー
・ デジヴァイス方キャラとじ アクリルキーホルダー
・ うんこ漢字ドリルのラバーマスコット

・ WEB TOONのストラップ
・ 少年アシベのラバーストラップ
・ ケーブルスイーツ ソフトクリーム
・ 上杉みち クリアファイル
・ LOLのカチューシャ
・ えんぎ玉(入浴剤)
・ ネコノヒー ぬいぐるみミニがま口
・ 妖怪ウォッチラバーコースター
・ HKTのクリアファイル
・ 3月のライオン タオルハンカチ

・ 微妙に優しいいじめっ子 2連キーホルダー
・ ホワコロクラブ クリアキーホルダー
・ ワッペンブローチ
・ 忍たま乱太郎 巾着
・ 楳図かずお アートフォトポスター
・ でんぱ組.inc サコッシュ

※ 福袋の性質上、中身が違う場合があります。



・え?

まさか……1箱目と……ほぼ同じだと? 微妙に可愛くない犬のぬいぐるみも同じならば、珪藻土のバスマットも、怪物君のトートバッグも、マグネット式の将棋盤も1箱目と同じ。あひるねこが激怒した「地獄パズル ゴキブリ地獄」もシレッと入っていた。

もちろん丸被りではないものの、60弱入っていたグッズのうち半数以上は全く同じ構成で、例えるなら「ザ・たっち」くらいの違いしかない。どっちがタクヤでもカズヤでも、こっちはわからねえし、どうでもいいんだよ……!

重要なことはその中に「これは……?」とドキドキするアイテムが1つも無かったということ。ただダンボールからゴミを掘り起こし、そしてダンボールにゴミを詰め込むという不毛な時間だけが過ぎて行った。うむ、ドン引きである。



・ゴミすぎた理由

6万円分から10万円分にパワーアップとは何だったのか? 昨年までの福袋とは明らかに方向性が違いすぎる。冷静に考えた結果、辿り着いた答えはただ一つ。「ヴィレヴァンアウトレット イーアス高尾店」が……



2月に閉店する、ということだ。


現在、ヴィレヴァンアウトレット イーアス高尾店は閉店セールの真っ最中。売れ残りの数々をここぞとばかりに『1万円福袋』に放り込んだと想像するのが妥当だろう。むしろ「元旦をゴミの日と勘違いしてた説」まである。



・混ぜるな危険

今となれば、当初「閉店セールなら余計にお宝率アップじゃん!」と無邪気に喜んでいた自分が恥ずかしい。あの瞬間の私に出会えるならば、真剣に伝えてやりたい……「そんなわけがないだろ?」と。

今回のツラすぎる経験を経て、私から言えることはただ一つ。「閉店セール中のヴィレヴァンアウトレットの福袋はあまりにもリスキーである」ということ。普段からゴミなのに、そこに閉店セールが加わると……「混ぜるな危険」でしかなかった。

元旦に3年間通った「イーアス高尾店」が閉店し、来年のヴィレヴァンアウトレット福袋をどうするのかは今のところ未定である。ただ俺は恨んじゃいないぜ……ちょっと傷ついちまっただけなんだ。人は涙の数だけ強くなれると信じてる。

参考リンク:ヴィレヴァンアウトレット
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.