つい先日、ポケモンGOのイベントでニューヨークに行ってきました。私(サンジュン)は人生初のニューヨークだったんですが、ニューヨークはこれまで訪れたアメリカのどの都市とも違いましたね。かなり強く印象に残りました。

特にトラブルもなくニューヨークを満喫した……と言いたいところですが、実は1度だけボッタくりの被害に遭いました。まあトラブルってほど大げさな話でもないんですが、私はニューヨークのマクドナルドで約10ドルやられてしまったのです。

・マクドナルドは鉄板

ライターは何はともあれ “ネタ探し” が重要。ニューヨーク滞在中も「何かネタになるものはないか?」と常にビンビンとアンテナを張っていました。仕事とプライベートの境が無いところが、ライターの楽しくもありツラいところでもあります。

そんな中、訪れたマクドナルド。マクドナルドは問答無用の人気コンテンツで「ニューヨーク限定メニュー」や「ニューヨークの人気No.1メニュー」などはとりあえず記事になります。私は勇んで朝のマクドナルドへと向かいました。

訪れた店舗はセントラルパークからほど近く、ニューヨークでもマクドナルドは朝から賑わっています。ちょっと話は逸れるんですが、海外ではお世辞にも当たりとは言えない料理に出会うことも多い中、マックの安定感はやっぱり凄いですよね。

・自動精算機のワナ

で、英語がサッパリな私でも、海外のマックはパネル式の店舗が多いのも嬉しいポイント。別にオーダーくらいは片言の英語でもどうにかなるんですが「写真 & 自動精算」で済むマクドナルドは、やはり気軽さがあるものです。ところが……。

私が利用したマクドナルドでは、パネル2台に対し「自動精算機1台」が配置されていました。この「パネルは1人1台、支払いは2人で1台」という構造が「マクドナルドでボッタくられる」という前代未聞の事態を引き起こしたのです。

・支払い中に

時系列に沿って説明していくと、私は日本には無いメニューを中心に15ドル(約2196円)ほどのオーダーを済ませました。そしてここぞとばかりに貯まりまくった小銭を中心に支払いへ。もしかしたらややまごついているように見えたかもしれません。

そのとき──。隣のパネルで注文を済ませた50歳くらいの迫力あるおじさんが、クシャクシャの紙幣を何枚か精算機に投入してしまったのです。まだ私の支払いが済んでいないのにもかかわらず。

おじさんのお金で私の支払いは完了しました。おじさんは手のひらを私の方に向け、早口に何かをまくしたてています。私は「おまえの分を払っちゃったからその分よこせ」と言っているんだと理解しました。

私はおじさんに10ドル紙幣を渡しました。するとおじさんは何故か1ドル私にくれました。そこへ登場したマクドナルドの女性店員。おじさんから説明を受けた女性店員は「まさかこんなことが起きるなんて……!」みたいな顔をして、深いため息をついています。いや、そりゃ結構起きるだろ。

・なぜなのか?

エラい人を呼んでいるんでしょうか「ジェイク!」「ジェイク!」と叫ぶ女性店員。「ちょっと待ってて」とジェスチャーされた私は大人しく待つことにしました。

そして数分後、私の元に戻って来た女性店員は「さあ、買い物していいわよ」的なジャスチャーをしています。そう、さっきおじさんに払った10ドル(と小銭)は無かったことになっており、ゼロスタートで注文しろと言っているのでした。

この数分の間に、例のおじさんは店内から消えていました。納得も英語もできない私は「テンダラー」「テンダラー」と必死に訴えかけました。……が、訳のわからない東洋人の「テンダラー」が通じるハズもなく、無念のゼロから注文となったのです。

最初にオーダーして支払いが完了した料理はどうなったのでしょう? なぜおじさんは私に1ドル返してくれたのでしょう? わからないことばかりですが、その後に食べたマックが少しも美味しく感じられなかったことだけは確かです。

ライターは何はともあれ “ネタ探し” が重要。そういう意味で普通にニューヨーク限定メニューを紹介するよりも、結果的には良かったのかもしれません。海外に行かれる際は「2人で1台の精算機」にくれぐれもご注意ください。

執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.