日清食品から2020年3月16日より発売が開始された『豚園 背脂醤油豚ニンニク』。パッケージ的にも名前的にも、全方面から二郎インスパイア系な感じがバチバチなインスタントラーメン

パッケージに踊る「ニンニク もりますか?」。デカデカと書かれた「豚園」。そして「用意するのはもやしだけ!」と手軽さをアピールしているこちら。とにかくニンニク! 豚! 手軽! という感じ。本当ならパーフェクトフード待ったなしだと思われるので食べてみることに。

・ニンニクも手軽さもガチ

結論から言おう。ニンニクはガチだ。ガチすぎて翌日の昼まで残ったし、部屋の消臭にもてこずったレベル。手軽なのも、食べるだけならまあ手軽と言っていいと思う。しかし豚については喝! という感じ。作る過程からお伝えしていこう。

公式HPによると、1食当たり702キロカロリーで、希望小売価格は税別368円。筆者は近所のコンビニにて税込み397円にて購入。四角い箱が、インスタント麺売り場にて目立っていた。用意するのはもやしだけということで……


もやしも購入。


なお、開封後に明らかになったのだが、推奨される もやし は約250グラムだった。箱の外からはよく分からなかったので、購入した もやし は200グラム。まあ、もやし でなくても大丈夫そうだから、ぶっちゃけ正確でなくてもいいのだと思われる。


箱の側面には作り方が書いてあるが、特に難しいことは一切無さそうな感じ。


中身を出してみると、麺、スープ、チャーシューが出てきた。あれ? 背油とかニンニクはどこいった?


と思いつつ麺の袋を開けてみると……


中に背油とニンニクが。

・調理時間は10分くらい

それでは作っていこう。とはいえ、やることと言えばせいぜいチキンラーメンなどと同じ程度。説明の通りに麺とチャーシューを茹で、


盛りつけて完成。この間15分程度。記事のために時々撮影しながらでも15分程度なので、普通に作るならたぶん10分程度か。手軽という点では文句無しだと思う。この時点でかなり部屋はニンニク臭くなるので、人によっては注意が必要だ。


・盛れているところ

袋から投入した段階だと、ニンニクの量自体はそうでもないように見えたのだが、スープに最初からニンニクが結構入っている気がする。フレーバーだけなのか、本当にニンニクが入っているのかはわからないが、とにかくスープ単体でもニンニクの匂い。


そこに袋からニンニクを入れるので、結果的にニンニクの総合力は中々のものとなる。昼に食べたら、そのあと人に会うのはリスキーな感じ。

麺はフライ麺。ほどよく太く、スープとの絡みもよくてまずまずの出来。ということで、ニンニクは盛れているし、手軽さも食べるまではガチという評価。食べるまでは……というのは、背脂とニンニクで洗ったり消臭するのが少し手間なので。まあこの辺は自宅で食べる以上、仕方がないこと。ノーカンでいい気もする。


・盛れてないところ

いくつか微妙な点もある。まずは量である。二郎系、あるいは二郎インスパイア系にとって重要な要素に「量の多さ」があると思うのだ。これはインスタント麺の宿命なのだろうか。量が足りない。ぶっちゃけ麺は倍くらいでちょうどいい気がする。

そしてもう一つ。豚感が希薄。「豚園」のくせに豚が貧弱で、むしろ「蒜(にんにく)園」。どれくらい貧弱かというと、知覚できる豚要素がペラッペラの焼豚くらいなのだ。400円のインスタント麺にしては微妙な気がする。背油も入っているが、味覚面での存在感はそんなに無かった。


300円くらいのラインのカップ麺でも、もっとデカい焼豚が2枚か3枚くらい入ってるものはある気がする。トータルでの豚の弱々しさはややマイナスポイント。麺の袋の裏にて、豚が尻を振ってウェイる姿を見せているが……「うぇ~い」じゃねーぞオイ!


また、少し味が薄いように感じた。レンチンした もやし を200g入れた結果、もやし の水分にスープの味が負けてしまった気がするのだ。好みの問題かもしれないが、スープはもう少し濃くて良いと思う。あるいはレンチンではなく、炒めてもっと水分を飛ばし、塩コショウをした もやし の方がいい気がする。

とまあマイナスポイントもあるが、総評としては「悪くないライン」をいっていると思う。自分で別に追加の背脂と焼豚、そして煮卵やキャベツなんかを用意し、スープと麺を2袋くらい投入したらそれなりに店で食べるものに近い感じになると思う。

まあ、そこまでするなら店で食えよという意見も出るかもしれないが、店が無くても「豚園」をベースに家で二郎っぽいラーメンを食えるということで。好きだけど近所に無いという人にとっては、いいものだと思う。

参考リンク:日清食品
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.