見る前に跳べ! という素敵な言葉があるが、跳ぶ前にジックリ確認しておいた方がいいことも世の中にはたくさんある。その一つがタトゥーだろう。変な意味の漢字を施されてしまったり、マリリン・モンローをお願いしたら化け物が彫られたりと肌から完全に消し去ることが難しいタトゥーにはトラブルも多い。

ある女性も子供の名前のタトゥーを入れたところ、彫り間違いが発生。誤った名前で出来上がってしまったのだとか……。

・「ケビン」というタトゥーになるはずが……

今から3年前、スウェーデン人のヨハンナ・ジゼルヘール・サンドストレームさん(30)は、愛する我が子の名前を自分の体に刻み付けることを決意した。プロのタトゥー・アーティストの店に行き、ノヴァ(Nova)とケビン(Kevin)という2人の子供の名前のタトゥーを入れたのだ。

しかし出来上がりを見て、彼女は大きなショックを受ける。ケビン(Kevin)と入るはずが、タトゥーではケルビン(Kelvin)となっていたからだ。地元紙『Blekinge Läns Tidning』に対してヨハンナさんは「心臓が止まり、気絶するかと思いました」とそのときの心情を明かしている。

・デザインをちゃんと確かめなかった?

本件を報じた『The Local』によると、アーティストはヨハンナさんにデザインを見せ、確認を取ってからタトゥー施術を行ったとのこと。当のヨハンナさんは「スペルについて何も聞かれなかったので、確かめなかった」と話している。

ミスに気付いた彼女は号泣しながら、すぐに店に文句を言いに行ったものの、タトゥーを彫ったアーティスト本人は笑いながら「返金することしか出来ない」と返答するだけ。そしてタトゥー除去が受けられる病院を案内してきたという。

・子供の名前をタトゥーにあわせて改名!

こんなとき、あなたならどうするだろうか? 間違ったタトゥーで一生を過ごす? それとも誤ったデザインを除去し、その上から新しいタトゥーを入れ直す?

ヨハンナさんもタトゥー除去を検討したそうだが、何度も治療を受けなければならないことを知って、別の打開策を考えるようになった。それが……子供の名前の改名。そう、子供の名を「ケビン」から「ケルビン」に変更することに決めたのだ。ヨハンナさんは以下のように語っている。

「ケルビンという名前は非常に珍しく、一度も耳にしたことがありません。とてもユニークで、今ではケビンよりも気に入っています」

ケルビン君はまだ2歳になる直前だったからか、新しい名前にすぐに馴染んだそうだ。現在では家族全員が幸せに暮らしていると伝えられている。

家族には3人目の子供が生まれたばかり。ヨハンナさんは新たな子供の名前のタトゥーも入れることに決めており、「もちろん紙に書いていって、間違いがないか1万回はチェックします」と語っているのだった。

参照元:Blekinge Läns Tidning(スウェーデン語)、The Localnews.com.au(英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.

▼こちらが誤った名前が入ったタトゥー