世の中には「存在には気付いているけど入りづらい店」があったりする。入りづらい理由はそれぞれだが、例えば「年季が入りすぎてて入りづらい店」だってあるだろう。

個人的には池袋のど真ん中、サンシャイン通りからすぐの回転寿司店『若貴』もその1つ。が、意を決して『若貴』に入店してみたところ、後悔しかしなかったことをご報告したい。

・立地最高

週末ともなると池袋のサンシャイン通りは多くの人でごった返す。その密度は原宿の竹下通りほどではないものの “都内屈指の激混みストリート” と申し上げていいだろう。

そのサンシャイン通りを1本入ったところにあるのが『若貴』だ。あまりにも年季の入った外観と「スシ食いねェ!」が無限ループで流れているお店と言えば、おわかりになる方も多いに違いない。

私自身はかなり前から『若貴』の存在に気付いており、何度か「入ってみようかな?」というタイミングもあるにはあった。……が、結局は店の圧に負けてしまい、今日まで若貴デビューを果たせていない。

あれから数年、私自身が「回転寿司」といえば「スシロー」や「はま寿司」などのチェーン店になってしまった。いわゆる町の回転寿司店に出かける機会はほとんどないのが現状だ。


・初めての若貴

ところがこの日の『若貴』はパッと見た感じ、待たずに入店できそう。これは若貴の誘(いざな)い……! シブがき隊の「スシ食いねェ!」に乗せられつつ、初めて若貴に入店した。

さて、若貴はにはカウンター席とテーブル席があり、注文は昔ながらの職人さんに直接お願いするスタイル。最もリーズナブルな皿は143円となっており、最高額の800円まで8つのランクがあるようだ。

まずは『若貴』の名物だという143円の「ちゃんこ汁」を注文しつつスタンバイ。ちゃんこ汁は透明な塩味のすまし汁で、たっぷりと野菜が入っていた。さすが名物なだけある。

・いざ実食

で、最もリーズナブルな「小肌」や「〆サバ」「あじ」「びんちょうまぐろ」などもソツの無いウマさ。189円の「たい」もしっとりとした食感で大変美味しくいただけた。

さらに347円の「お得3種盛り」も、キングサーモン・ぼたんえび・かんぱちがいずれもブリブリでウマい! ネタによってはいつもの回転寿司をかなり上回っているのでは……?

中でもビックリしたのが286円の「あん肝」で、分厚いあん肝が2つドーーーン! 濃厚なあん肝とポン酢のコンビネーションは最高!! 時期にもよるだろうが、これだけでもまた食べに来たいウマさであった。

・後悔した

総じて『若貴』は「なんでもっと早く来なかったんや……」と後悔せざるを得ない、優良な回転寿司店という印象だ。チェーン店ではあまり見かけない「穴きゅう巻」などがあったところも好印象である。

店の人に伺ったところ、若貴は「20年くらいになりますかねぇ?」とのこと。年季の入った外観と「スシ食いねェ!」にビビってる場合じゃねえ! そういやかなり昔はBGMが「おさかな天国」だったような……?

とにもかくにも、池袋の『若貴』は優良な回転寿司店であった。私のように何となく気圧されている方は、勇気を持って入店をオススメしたい。いや、たまには職人さんに直接注文するスタイルもいいもんですよ。

・今回訪問した店舗の情報

店名 回し鮨 若貴
住所 東京都豊島区東池袋1-22-5 サンケエビル1F
時間 月~金11:30~22:00 / 土日祝11:00~22:00
定休日 不定休

執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.