仕事に疲れたとき、休憩がてらコッソリとゲームをしたことがある人もいるのではないだろうか。スマホやケータイのゲームなら席を立ってしまえば気づかれないかもしれない。ただ、多少の背徳感はいつもつきまというものだ。

そんな経験のある人に朗報である。仕事中のゲームは無駄であるどころか、かえって生産性がアップするらしいぞ。マジか!?

アメリカのゲームデザイナーJane McGonigalさんによると、仕事中のゲームのような行動は、一見サボりに見えるが、人の集中力や問題解決力を回復させ、ひいては生産性アップにつながるという。 

「楽しい」「嬉しい」などのプラスの感情が蓄積すると、仕事のストレスなどによるマイナスの感情をコントロールできるようになるそうだ。マイナスの感情に振り回されないことで、仕事に集中することができる。ちなみにその比率は、プラスの感情3に対しマイナスの感情1を抑制可とのことだ。

プラスの感情の蓄積に効果があるのは、

・1時間に一度ゲームをする(少なくとも4分以上)
・1時間に一度席を立つ
・背すじを伸ばす
・友達にメールをする
・可愛い動物の写真を見る

などである。

なお、数あるゲームの中で『アングリーバード』が良い理由としては、ゲーム内に多くの関門があり、プレイヤーは問題解決力、挫折への適応力を養える点が挙げられている。諦めない心を培い、その気持ちをそのまま仕事にシフトできるとのことである。

この報道について、香港の精神科医は

集中力がアップしたのは、ゲームをすることで大脳の疲労が回復したためでしょう。一定時間集中したあと、数分間別のことをするのは脳の疲労回復の効果があります。ストレスの多い職業は長めの休息が必要です。プラス感情3に対し、マイナス感情1を抑制できるというのも参考にできる数値です」

と、肯定的に見ている。

それなら、仕事中のゲームを是非ともOKにしてほしいところだが、一方で

飲食店経営者からは、「『アングリーバード』はスタッフのストレス解消や問題解決力アップに役立つとは思います。しかし、効率アップについては疑問ですね。なぜならゲームにハマって仕事をしなくなるかもしれませんから」と、多少危惧する声も。

確かにハマりすぎて仕事を放棄したら本末転倒だ。生産性向上のためにやるのなら、時間を決めてほどほどにした方が良さそうだ。

参照元:Apple Daily(中国語)
photo:Rocketnews24.