先日、「ドン・キホーテ」をぶらついていたところ、ある商品に目を引かれた。「店長おすすめ!! 週4袋食べてます!!」と書かれたポップの下に、同店オリジナルのドライマンゴーが陳列されていたのである。
ドライマンゴーというものを食べたことがなかったし、ほのかに狂気が香る店長の傾倒ぶりにも心揺さぶられた。これが余所の店なら「そんな店長がいるものか」と食ってかかったかもしれないが、「ドン・キホーテ」となれば話は違う。世の常識など塵にも等しい異空間である。
先日、「ドン・キホーテ」をぶらついていたところ、ある商品に目を引かれた。「店長おすすめ!! 週4袋食べてます!!」と書かれたポップの下に、同店オリジナルのドライマンゴーが陳列されていたのである。
ドライマンゴーというものを食べたことがなかったし、ほのかに狂気が香る店長の傾倒ぶりにも心揺さぶられた。これが余所の店なら「そんな店長がいるものか」と食ってかかったかもしれないが、「ドン・キホーテ」となれば話は違う。世の常識など塵にも等しい異空間である。
例えるなら、数多の古傷を帯びた歴戦の猛者が、パリパリの折り目のついたスーツを着て、新人たちに混じって入社式に出席しているような、そんな光景だった。
コンビニの菓子コーナーにて、いかにも同類という顔をして新商品と一緒に並ぶカルビーの「ポテトチップス」サラダ味を見て、筆者は思わず失笑してしまった。「いやいや、古株のあなたの席はそこではないだろう」と、何らかの手違いを想像して意地悪く面白がった。
が、直後に強烈な違和感に襲われ、思い直した。「ポテトチップス」のサラダ味というのは、今まで販売されていたか。同社の「じゃがりこ」サラダ味があまりに馴染み深すぎるため、これも古株だろうと勝手に決めつけていたが──もしも本当に、新商品なのだとしたら。
ついに来てしまったか、と思う。ついに、とうとう、この時が来た。カップヌードルの人気フレーバー、「パクチー香るトムヤムクン味」と向き合う時が。
カップヌードルを心底愛しているもののパクチーを苦手とする筆者は、長らく同商品に対して見て見ぬ振りを続けてきた。いや、より正確に言えば折に触れて熱烈に凝視しては唇を噛みながら目を逸らしたり、悔しげにうめいたりしていたのだが、ともかく手を出せずにいた。
しかしこのたび2025年8月4日に、多くのファンの要望に応える形で「トムヤムクン味」のビッグサイズが発売されると知ったことで事情は変わった。このままでは間違いなく世間の潮流から取り残されてしまう。ついでにそろそろ我慢もできない。
先日、Amazonで興味深い商品を見つけた。防音イヤーマフというものだ。初めてその存在を知ったのだが、いわゆる耳当てと呼ばれる防寒のためのイヤーマフとは違って、防音性能に特化した商品らしい。騒音対策はもちろん、作業に集中したい時にもお勧めとのことである。
恥ずかしながら、筆者は集中力に乏しい。これを使えば、記事のクオリティがみるみる天を目指すかのように跳ね上がるかもしれない。あるいは道具に頼ろうが頼るまいが、書き手の力量が変わらなければ記事のクオリティは微動だにしないかもしれない。
後者の可能性からは意地でも目を背けつつ、筆者は防音イヤーマフを購入した。以降より、その初体験の所感を書いていきたい。
2025年8月5日、ローソンから冷凍チョコバナナが発売されるとの報を知り、筆者は幸福と困惑のさなかにいた。喜ばしいことは確かだが、果たしてこの現象を何と名付けるべきか。ブームと呼んでよいものか。
去る同年4月、郷愁を誘う棒付きの冷凍チョコバナナがファミリーマートから発売され、チョコバナナを愛する筆者は飛びついてレビューした。その1ヶ月半後、セブンイレブンからも発売されたのでレビューした。さらにその2ヶ月後、このたびローソンもゆるゆると参戦した。
これはブームなのか。ブームとはこのように何だかもったりしたものではなく、もっと激烈なものではなかったか。この世界でただ筆者とコンビニ3社だけが妙な熱に浮かされているにすぎないのではないか。しかし何であれ、ここまで来てみすみす新商品を見逃す手もない。
突然だが、読者の方々にお願いがある。ただちに「やよい軒」の公式サイトを見に行ってほしい。
見に行ったあとに、この記事を読んでほしい。もしかしたら見るのに夢中になったまま帰ってこないかもしれないが、もはやそれでも構うまい。大変悲しくはあるが受け入れる。とにかく一度見てほしい。同店の公式サイトの、メニュー紹介ページに広がる異様な光景を。
筆者も初めてそれを目の当たりにした時は驚いた。何せ全てのメニューに、ユーザーによる5つ星評価とレビューがずらりと付けられているのだ。そしてさらに驚いたのは、ある「意外なメニュー」が、トップクラスの高評価と、数多くの熱烈なレビューを集めていたことだ。
私事で恐縮だが、このたび引越しをした。そしてその結果、中華チェーン「日高屋」のことを深く愛するようになった。読者の方々もぜひ一度引越しをしてから「日高屋」を訪れてみてほしい。
と、興奮のあまり恐ろしく性急かつ歪んだ書き出しになってしまったので、落ち着いて事の次第を振り返りたい。繰り返しになるが、このたび引越しをした。なにぶん引越しというのは疲れるもので、生活圏が大きく変化した影響もあり、筆者の心はやや荒んでいた。
そして、そんな筆者の生活圏に立ち現れたのが、これまで住んでいた土地では縁遠かった「日高屋」であった。ある日の夕食時、「まあどうせなら」と軽い気持ちで未体験の同店にふらりと入った結果、冒頭のごとき一人の「日高屋の虜」が生まれることになったのである。
この興奮をどう表せばよいか。ブームとはまだ呼べない、今後ブームになるかも定かでない、そんなさざ波がひっそりと起こっているのを観測した時の高ぶりは何物にも代えがたい。例えるなら、まるで残雪の合間から顔を出す新芽を見つけた時のようである。
ましてそのブームとも呼べないブームが、長年に渡って自らの望んでいたものとあっては喜びもひとしおだ。例えるなら、まるで残雪をさらにかき分けたら大量のぼた餅が湧いて出た時のようである。
何の話かと言えば、チョコバナナだ。先日、2025年4月22日にファミリーマートから発売された「冷凍チョコバナナ」をレビューした。そこから大して間を空けず、何とこのたび6月10日に、セブンイレブンからも「チョコバナナスティック」が登場したのだ。
皆さんはこの国において、最も需要に供給が追いついていない商品が何であるかご存知だろうか。それはチョコバナナである。一切の議論の余地なく、チョコバナナである。
幼少期に縁日の屋台などでチョコバナナを体験し、その魅惑の味わいの虜になる。しかし成長するにつれ、チョコバナナを購入できる機会は意外にも希少であることに気付かされる。結果、「あの日のチョコバナナ」に心をとらわれたまま、満たされぬまま生を歩むことになる。
これがこの国の偽らざる現状である。この国は歪んでいる。が、先日2025年4月22日、そうした歪みの解消に向けた大いなる一歩が、「ある新商品」の登場によって果たされた。その商品とはすなわち、ファミリーマートの「冷凍チョコバナナ」である。
最近のローソンと言えば、過去4度に渡って実施されている「盛りすぎチャレンジ」の印象が強い。価格据え置きで各種フードやスイーツの大幅増量が敢行される同フェアは、時代にそぐわぬ気前の良さから開催のたびに好評を博している。
が、このほどそんな「盛りすぎ」路線とは対照的な商品を発見してしまった。2025年3月25日に新発売されたその商品の名は、「天かすご飯」。文字通りご飯の上に天かすが乗ったシンプル極まりない小型の弁当である。
何と言うか、困惑である。「これほど足し算の極致から引き算の極致へと高速で切り返すコンビニがあっただろうか、いやない」と、有史以来初めての反語が内心浮かんだくらいには困惑である。しかし同時に、抑えようのない興味がふつふつと湧いていたのもまた事実であった。
これまでウェブライターとして危ない橋は渡らぬように心がけてきたが、今回ばかりは自らその禁を破ることになるかもしれない。何の話かと言えば、2025年2月24日にエースコックから新発売された「目を閉じればあの味 いわゆるフライドチキン味まぜそば」についてである。
「あの味」がする「まぜそば」とのことだが、親切にも赤と白のラインが縦に入ったパッケージデザインによって、「どの味」なのかは容易に察せられる。より正確に言えば某巨大フライドチキンチェーンを強烈に想起させられる。
具体的な名称を出すと世界の均衡が崩れるような気がするので控えておくが、ともかく危険な匂いが漂ってやまない商品である。しかし同時に、どうしようもなくその味を確かめてみたい欲求にも駆られてしまう。
2025年2月10日、森永乳業のケーキアイス「ビエネッタ」が同年3月に販売終了するとの報が流れた。チョコレートのパリパリとした食感が特徴的な同商品には根強いファンも多く、数々の悲嘆がSNS上に溢れた。一昨年に初実食してから虜になった筆者もまた、失意の底にいた。
この世はままならない。わかってはいたが、全ての物は不滅などではなく、「ビエネッタ」も例外ではなかった。もし現代に琵琶法師が存在していれば、「ビエネッタのパリパリ音、諸行無常の響きあり」と歌っていたことだろう。
などと少々奇怪な妄想をするくらいには消沈していた筆者は、他に心の穴を埋めてくれるアイスがないものかと探し始め、2つほど候補を見つけた。その名も「パリパリバー」と「パリパリサンド」──何を隠そう、「ビエネッタ」と同じ森永グループ、森永製菓の商品である。
2025年1月6日より、ケンタッキーフライドチキンは冬の定番であるチキンクリームポットパイを数量限定で販売開始した。
筆者はケンタッキーをこよなく愛しているが、同商品は食べたことがない。興味を抱きつつも、ついついオリジナルチキンに手を伸ばしてしまう。そんなことをかれこれ十数年繰り返してきたが、このままでは人間として一皮剥けない気がする。今年は挑戦の年にしたい。
そういうわけで、筆者が新年最初に掲げる目標は、チキンクリームポットパイを食べることである。傍から見れば一歩踏み出した瞬間に足の小指をぶつけそうな位置にあるマイルストーンかもしれないが、何事も踏み出してこそである。以下より初実食の様子を記していく。
あまり日常的に成城石井を利用しているわけではないが、同店の冬の福箱はほぼ毎年購入している。仮に「成城石井を語る会」のようなものが催された場合、筆者はその会の大半において黙りこくり、プログラムが「福箱のコーナー」に差し掛かった途端に饒舌になることだろう。
そんな珍奇な成城石井ユーザーの心がウキウキと弾む季節が、今年もやってきた。今までは12月末に届く「福袋相当」の福箱を購入していたのだが、このたび趣向を変えて中旬頃に手に入るものを選んでみた。
その名も「成城石井バイヤーセレクト! クリスマスパーティーを華やかに彩る! おうちでお手軽クリスマスセット」である。以降よりレビューしていきたい。
謝らなくてはならない。筆者は有楽製菓を誤解していた。爆発的人気を誇るチョコレート駄菓子「ブラックサンダー」で有名な有楽製菓のことである。皆さんは同社について、どのような印象をお持ちだろうか。
少なくとも筆者の中では、「B級チョコ界の俊英」「B級チョコ界の鬼才」「B級チョコ界の傑物」といった位置付けであり、「どれも似たような意味ではないか」と言われればその通りであり、要するに同社は良くも悪くもB級チョコにのみ魂を捧げているとばかり思っていた。
が、違ったのである。「ブラックサンダー」という大看板を掲げる裏で、同社は密かに全く別の、言わば「王道のA級チョコ」を取り扱っていたのである。
このたび2024年10月22日に、ロッテは「パイの実シリーズ」45周年を記念して、「パイの実」からチョコを抜いたものに5種類の味つけパウダーを合わせた「シャカシャカパイのみセット」を数量限定で発売した。「パイの実」ならぬ「パイのみ」である。
思い返せば5年前、40周年の時もロッテはチョコの入っていない「おおきなパイのみ」という商品を発売していた。「自社商品のアニバーサリーを祝う際にはチョコを抜く」という独特の企業体質が浮かび上がりつつあるが、ともあれ興味深くはある。
何よりかつて「おおきなパイのみ」を記事に取り上げた身として、「シャカシャカパイのみセット」をみすみす見送ることを潔しとはできない。そういうわけで筆者は同商品の実食に乗り出したのだが、待ち受けていたのは「予期せぬアクシデント」であった。
今、コンビニ業界に未曽有の事態が巻き起こっている。少なくとも筆者は、このような緊張感を初めて味わっている。
今年2024年4月にローソンより発売された「具! おにぎり まるで明太のり弁」という商品が、このたび10月1日に再販されている。当時のレビューにも書いたが、玉子焼きや白身魚のフライ、ちくわの磯辺揚げといった弁当の具材が一緒くたに詰め込まれた特異なおにぎりである。
一方、奇しくも同じく10月1日に、ファミリーマートから「おかず全部乗せお弁当サンド」なる商品が新発売された。こちらは弁当の具材を詰め込んだ珍妙なパンである。──そう、何故か現在、コンビニ業界にておにぎりとパンの「弁当ビルトイン対決」が勃発しているのだ。
永谷園のお茶漬けが好きである。人生でどれだけ食べたかわからない。もし筆者の死後、まかり間違って筆者の記念博物館が創立された際には、「生前愛好していた魔法の食品」といったキャプション付きで私生活紹介ゾーンに展示されるだろう。それほどに好きである。
そんな愛すべき永谷園から、このたび2024年9月9日に革命的な商品が発売された。その名も「カップ入り お茶づけ海苔」である。
思い返せば、筆者はこれまでコンビニのホットスナックとあまり向き合ってこなかった。それぞれのチェーンで売っているものについて、ほぼ有名どころしか知らない。
原因は自覚している。筆者はレジ横のケースに対して、明確な苦手意識を有している。あれの前で見物とばかりに立ち止まろうものなら激しく人目が憚られるため、足早に通り過ぎなかった試しがない。「レジ横に吹く疾風」とは筆者のことである。
おそらく人生における累計滞留時間は30秒にも満たない。そんな非力な己を変えるべく、最近になって意を決してホットスナック探訪に乗り出したところ、初手から「大当たり」の商品と出会った。それがセブンイレブンの「ささみ揚げ(梅しそ)」である。