
日本で独自の進化を遂げた外国料理は少なくない。代表的なものにナポリタンやオムライス。より身近なもので言えばカレーもそうだ。これらはルーツからかけ離れて、すでに日本料理の一部として定着している。
今回紹介する「クルトシュ」も日本で独自の進化を遂げつつある。クルトシュとはハンガリーの筒状の焼き菓子だ。それを専門に出すカフェが東京・南青山にあるので、同じくハンガリーの平たい揚げピザ「ラーンゴシュ」と一緒に食べてみた。
・クルトシュとは?
クルトシュ(クルトシュカラーチ)は先にも述べたようにハンガリー発祥の焼き菓子で、「煙突(チムニー)ケーキ」と呼ばれている。棒にパン生地を巻き付けて回しながら焼くので、円筒状になるそうだ。
実は私(佐藤)は以前、国内で1度これを食べたことがある。すでに閉店してしまった、新大久保の「トルドロ」で提供していたのだ。
筒をほどいて食べるものと私は理解した。ちなみにこの時、見た目のインパクトからチョコスプレーをまとった、いわゆる映える商品を選んだのだが、引きちぎらないといけないので、手がめちゃくちゃ汚れたな。それゆえに「食べにくいもの」と私は認識している。
・ラーンゴシュもある
さて今日訪ねる「バラトンカフェ」は、東京メトロ表参道駅のB3出口を出てすぐのところ。というか出口の建物の2階にある。
表のメニュー写真を見ると、クルトシュにはいくつか種類があるようだ。写真を見る限りではかなり美味そうだが、実際はどうかな?
クルトシュだけかと思ったら、同じくハンガリーの伝統的な揚げピザのラーンゴシュというのもあった。どちらかといえば私はこちらに惹かれるので、とりあえず1つずつ食べてみるとしよう。
カウンターを見ると、クルトシュは2種類しかない。あいにく訪ねたのは朝9時だったので、もしかしたら早すぎて他に並んでいなかったのかもしれない。
幸い、オープン(平日7時)から11時まではクルトシュに具材を挟んだ「モーニングロール」というのがあるので、それを頼むとしよう。
・食べにくいもの?
そんなわけで頼んだのはビッグフランクロール(クルトシュ:税込480円)とハニー & サワークリームのラーンゴシュ(税込680円)、それにドリップコーヒー(モーニングロールとセット:税込250円)。
ハンガリーでは焼き立てを提供するらしいが、ここでは作り置きのものを温めて出している。それでもキレイな焼き色がついて美味しそうではある。
本場では外側はカリっと、中はふんわりしているらしいが、これはパンという印象が強く、外側はそれほどカリカリではない。けどそれはそれで、もっちりとしてウマい。
外側だけ食べているわけにはいかないので、思い切ってかぶりついたら、意外なほど生地に粘りがあって、上手く噛み切れずに中からソースが出てきてしまった。以前のトルドロの「食べにくいもの」という記憶がよみがえる。私の食べ方が悪いのかもな……。
・実は大統領も訪問していた!
続いてラーンゴシュ、ハチミツたっぷりで紛れもなく手が汚れるだろう。でも、それがいい。どうせハチミツかけてもらうなら、ドバドバくらいがちょうど良いもんな。
揚げピザという割にはピザ感は薄いかな。これまたパンに近くて生地に粘りがある。それでもクルトシュよりは、こちらの方が表面がパリっとしている。
ハニー & サワークリームを選んでしまったが、ひょっとするとチーズ & ガーリックサワークリームの方が、この生地の食感にふさわしかったかも。食べた印象として、チーズとの相性は間違いないように思えた。
ということで、日本ではまだ馴染みのないクルトシュとラーンゴシュだが、いずれはさらに進化して、日本独自のハンガリー料理として定着するかも。興味のある方は一度お試しあれ。
余談だが、このお店には昨年5月に当時大統領だったシュヨク・タマーシュ氏が直々に訪問したそうだ。ということはハンガリー公認!? とにかく、日本でハンガリーの食文化の普及に一役買っているのは間違いない。
・今回訪問した店舗の情報
店名 バラトンカフェ
住所 東京都港区南青山5-1-22 青山ライズスクエア 2F
時間 7:00~21:00 土日祝8:00~20:00
参考リンク:Instagram @kurashiki_yousyoku_balaton/
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
▼2025年5月、シュヨク前ハンガリー大統領がお店に訪問していた
佐藤英典














































