異論があることは百も承知だが、X(X JAPAN)の代表曲といえばやはり「紅(くれない)」ではないだろうか?

「Silent Jealousy」や「Rusty Nail」もある中で1曲に絞るのはマジで困難! それでも「紅」がXの代表曲の1つであることは間違いないだろう。

さて、アルバム「Jealousy」世代の私、P.K.サンジュンも当然「紅」が大好きなのだが、かねてから気になっていることがあった。

それはサビの歌詞「紅に染まったこの俺を慰めるヤツはもういない」の部分。本当に「紅に染まったこの俺を慰めるヤツはもういない」のだろうか?

・永遠の名曲

なんと「紅」は今から35年前の1989年9月1日にリリースされている。オリコンチャートは最高5位だったものの、今なお色褪せない永遠の名曲と言っていいだろう。

作詞作曲はYOSHIKI様で、編曲をXが担当。ファンによる人気投票で収録曲が決められたベスト・アルバムでも「紅」は堂々の1位を記録している。

・紅の意味

さて、そもそも「紅」とは何を指しているのか? ズバリ “血” ではなかろうか? 赤い血をエレガントに「紅」と表現したYOSHIKI様のセンスには、今さらながら脱帽するしかない。

一方で「紅 = 血」だとするならば「血に染まった俺を慰めるヤツ」は結構いそうな気もする。私がその辺りで血まみれの人を見かけたら「大丈夫ですか?」くらいの声はかけるハズだ。

怒涛のメロディと歌詞に圧倒されっ放しでついつい見落としていたが「紅に染まったこの俺を慰めるヤツはもういない」は矛盾しているのでは……? これは確かめてみるしかあるまい。

というわけで「紅に染まったこの俺を慰めるヤツは本当にもういないのか?」を検証することに。同じ千葉県民の誇り・YOSHIKI様を疑うわけではないが、私も30年来の疑問に終止符を打ちたい。



・3段階で検証

で、検証方法は血のりで「紅に染まったこの俺」を表現し、5分ほど1人で放置されることにした。その間に誰かに「大丈夫?」などと慰められたら「慰めるヤツはいる」と証明されたことにする。

また、YOSHIKI様がイメージする “紅レベル” を掴みあぐねたため、徐々に紅度を上げていくことに。紅レベル1が「鼻血程度」で、紅レベル3が「血まみれ」となっている。

まずは血のりで鼻血を再現し、レベル1の検証スタート! 果たして紅に染まったこの俺を慰めるヤツは本当にもういないのだろうか?


紅に染まった


この俺を


慰めるヤツは


もういない



確かにいなかった。


5分ほど鼻血が出ているように見える状態で慰めを待ってはみたが、もしかしたら通行人たちは鼻血に気付かなかったのかもしれない。この程度では「紅に染まった」と言えないのだろう。



それならばと血のりを追加し、レベル2の検証を開始することに。先ほどよりはかなり血のりが目立つため、この俺を慰めるヤツが現れる可能性も高そうだ。


紅に染まった


この俺を


慰めるヤツは


もういない



やっぱりいなかった。


グヌヌ。かなり血が出ているように見えるレベル2で終わるかと思いきや、慰めてくれるヤツはいなかった。何人かと目が合ったが「慰めるほどではない」と判断されてしまったのだろうか?



だとすると、レベル3は「心配になるほどの紅」を表現する必要があるだろう。さあ、遠慮せずにどんどん慰めてくれ! これが紅だーーーーー!!


紅に染まった


この俺を


慰めるヤツは


もういない



ウソ……だろ?


紅に染まったこの俺に気付いているヤツは何人かいたのに、まさかの全員スルー。いつから東京はこんなに寂しい街になってしまったのだろうか? 東京砂漠とは言い得て妙である。



・奥の手

……が、諦めきれない私は奥の手を投入することに。



2人にしてみた。


シャイな気質が多いと言われる日本人。確かに1人ぼっちの紅に声をかけるのは勇気がいるかもしれない。ただ「紅に染まった俺たち」ならば、比較的声もかけやすいのではないだろうか?


紅に染まった


この俺を


慰めるヤツは


もういない



終───了──────。



・慰めるヤツはいなかった

結論としてはYOSHIKI様が仰る通り、紅に染まったこの俺を慰めるヤツは確かにいなかった。こればかりは「疑ってすみませんでした」と平身低頭謝るしかない。

一方で、この検証をする前と後では「紅」を聴いているときの臨場感がまるで違う。失敗に終わったとはいえ検証を通じて、名曲「紅」の核心に一歩近づいたと自負している。

というわけで「紅に染まったこの俺を慰めるヤツはもういない」は完全なる事実であった。つまり……



誰も慰めて紅(くれない)!


──完──


参考リンク:X JAPAN公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
イラスト:稲葉翔子
Photo:Rocketnews24.
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▼YOSHIKI様は千葉県民の誇りです。