「お正月が暇で仕方がない」──そんな方に、筆者からダントツのナンバーワンでおすすめしたい福袋がある。それが「ガチャガチャ」の景品を詰め合わせた福袋。

今回は2万1000円分のガチャガチャが手に入る福袋を購入したのだが……嘘でも誇張(こちょう)でもなく、開封している間にガチで一日が終わっていた。

記事を書く前に力尽きそうなのだが、気力を振り絞ってありのままに起きたことを説明するぜ。

・ガチャガチャの福袋

その段ボールが到着したのは12月末の午前中のこと。大人が一抱え分ほどのサイズで、フタを開けると……

プラスチックカプセルがみっちりと詰まったビニール袋が入っていた。これ、見ての通り全部ガチャガチャなのだ。


そりゃ、最初はテンションが上がったし「うおぉ!」と歓声をあげて喜んだんだけど、


とりあえず段ボールに詰め替えてみたところで、あまりの多さにどこから手をつけていいのかわからなくなった。

なんといったって購入したのは税込5000円で、2万1000円分のガチャガチャが入っているという福袋。ひとつずつ順番に開けるにしたって限度があるし、そもそも2万1000円分ってガチャガチャ何回分にあたるのよ!?


──そこで思い出したのが、昔片付けが上手い知人が言っていた「ガムシャラに片付けようとするんじゃなくて、まずは何があるのかを整理すべし」という言葉。


なるほど、整理ね……。


ってことで1列10個でカプセルを並べてみたところ、全部で70個入っていたことがわかった。

雑然としていた時には途方もない数に見えたが、キレイに並んでいるところを見ると意外と常識的な数に見えてきた……ような気もする。


それだけじゃない。すべてのカプセルを手に取って見たおかげで、景品たちをジャンルごとに分類できることに気が付いた。整理ってすごいな!


ジャンルは「レトロ」「本物ソックリ(ミニチュア)」「動物」「食べ物」「企業コラボ」「キャラクター」「ポーチなど」「その他」「?(外見だけでは不明)」の9つ。

本記事では70個のガチャガチャを、これら9つのジャンルに分けてすべてご紹介しよう。

先にお伝えしておくと、いざ開封してみたら思っていたのと全然違う景品もたくさんあったし、パーツが多すぎて組み立て切れなかったフィギュア系アイテムもある。

本来であればすべて修正&組み立てをしてお見せするべきなのだが、なんていったって数が多いので容赦して欲しい。


それでは一気に見ていこう! ドドンッ!!



・レトロ

・喫茶グラス
・純喫茶 レトロゼリー フィギュア小物入れ
・純喫茶ミニチュアコレクション 第3弾
・レトロ丸缶ケース
・ロゴスリッパ ミニチュアマスコット
・新東宝 昭和怪談映画 A3タペストリー
・紙袋風ショッパーミニバッグ

以上7点。


真ん中に置いた「四谷怪談」のタペストリーがとにかく目立つレトロ系。テーマはともかくとして、そもそも「タペストリー」なんてアイテムを久々に見たなぁ。

Z世代の若者たちの間で 喫茶店や昭和風の雑貨が流行っているらしく、ガチャガチャの景品としても多く採用されたようだ。


・本物ソックリ

・ポールパーテーション ×2点
・EYEWEAR COLLECTION Classic(アイウェアコレクションクラシック)
・ミニチュアタクシー行灯
・サウナキット~すべてにサウナストーンを添えて
・ムゲンジップライン
・コンロのつまみ
・1/25スケール 電柱
・マキシン ミニチュアコレクション

以上9点。


タクシー行灯やポールパーテーションなど、本来であれば可愛いはずのないものが “小さくなっただけ” で可愛く見えるのは何故だろう?

なんの役に立つわけでもないのに集めたくなっちゃうのが、本物ソックリ系のガチャガチャの不思議なところである。



・動物

・わびさび Wabi-Sabi 苔生す境内 其ノ弐
・6割増どうぶつⅡ
・カエルしか勝たん!
・いきもの大図鑑アドバンス ニセハナマオウカマキリ
・あにまる スフィンクス
・Rabbit Cosme~ラビットコスメ
・旅路 壱
・気まぐれな森の雑貨屋さん アクスタ
・マタタビ忍法絵巻
・1/1 マメハチドリ
・いきもの警察隊 ×2

以上12点。


同じ動物系のアイテムの中でも、リアルだったり デフォルメされていたり テーマが決まっていたりと、いろんな方向性があるものなんだなぁ。

ビックリしちゃうのが、どんな景品もすべて細かいところまで作り込まれている点。パッと見ただけで苔が生えていたり砂で出来ていたりするのが理解できるんだから、原型師と彩色担当の方の技術には脱帽するしかない!


・食べ物

・伊藤久右衛門 スイーツプレートコレクションvol.1
・彩りスイーツコレクション Cheerful Color Edition
・いろちぇん餃子
・1/12サイズリアルミニチュア ロングブレッドサンド ×2
・Ringcolle! ほっこりんぐ~2日目のおでん~

以上6点。


カプセルそのものを鍋やフライパンに見立てるなど、他のジャンルでは見られない工夫があったのが食べ物のガチャガチャであった。

本物ソックリなミニチュアの食べ物は、シルバニアファミリーやリカちゃんといった人形遊びにも良さそうだね。



・企業コラボ

・銘菓 ミニチュア コレクション2
・ぺんてるのネコのペンおき ×2
・デニーズ レストラン ミニチュアコレクション
・シネマ コンプレックスミニチュアコレクション spacial thanks to T・joy
・キリマルラーメン 鳥好き用ミニクッションマスコット
・トットロン食品 調味料アクリルキーホルダー
・かとう製菓ポテトスナックポーチ
・LIFULL HOME’S ホームズくんもびっくり! 間取りナニコレ!? コースター
・島伊兵衛薬品置き薬ふせん
・東京たまごパッケージ型ふせん

以上11点。


見慣れた商品から初めて見る商品まで、あらゆる企業のアイテムがミニチュア化されているようだ。

特にケンエレファント社製の「銘菓」「デニーズ」「シネマコンプレックス」の3シリーズは、目が痛くなるほど細かいところまで作り込まれて美味しそう~!


・キャラクター

・FLAVORS フィギュアコレクション Vol.2
・ほわころくらぶ ぷっくりPVCチャーム
・サイボーグアーム2
・おしゃれ手帖 ラバーマスコット ×2
・会話にクマを添えましょう ラバーマスコット
・あたしゃ川尻こだまだよ デンジャラスライフハッカーのただれた生活 ラバーマスコット
・絵文字フィギュア メモスタンド

以上8点。


キャラクターものだと思って開封したのに、サイボーグ風のアームカバーが出てきた時は一人で大爆笑をしてしまった。疲れていたのかな?

まったく知らないキャラクターのアイテムが出ると ガッカリするのかと思っていたのだが、逆に「なんだコレ?」と興味が出て調べてしまう。LINEスタンプやSNSから人気が出たキャラクターも多いようで、時代を感じずにはいられなかった。



・ポーチなど

・めっちゃおおきな 調味料ポーチコレクション ×2
・立体こけしけーす
・ミニトートバッグ

以上4点。


調味料のポーチは、過去にX(Twitter)でバズっていたのを見た記憶がある。まさかこんな場所で再会するとは!

自分で選んでいないからこその、奇跡のめぐりあわせが福袋にはあるのだ。


・その他

・なんでも肉巻き! 焼肉マスキングテープ
・オタクお嬢様のおきもち スタンプ
・ミニ肥料 土入り!? シャカシャカマスコット
・マジで鬼のように割れる瓦
・修悦体 ラバーマスコット
・自己主張バッジvol.3
・とろけるバターアクセサリー
・事務的なはんこ~社内恋愛編~

以上8点。


一言で表すなら「混沌(カオス)」。どうコメントをすべきか悩むようなまとまりの無さだが、強いて言うなら「事務的なはんこ」だけは過去に個人的に購入したことがあるアイテムだ。

絶妙な煽(あお)り加減がまったく事務的じゃないので、冗談が通じる先輩に是非1度使ってみて欲しい。たぶん「コラ~ッ!」って怒られるから……。


・?(不明)

・ノアノイド ロピアタン2
・都道府県のはんこ ×2
・メルヘンチックストーリーズ
・遂に山が動いた

以上5点。


一番開封するのを恐れていた「?(不明)」のジャンルだが、いざ見てみればなんてことはない、普通の景品で本当に安心した。

驚くべきことに、組み立てに結構時間がかかった「ロピアタン2」には可動部が14か所もあって、腕や脚をまるで本物のロボットのように動かせた。あんなに小さいカプセルに入っていたのに、すげぇ~~っ!



・開けるだけで1日が終わる!

以上70点。カプセルを並べ終わった時点で早くも疲労を感じ始め、なんとか全部開封した時には謎の達成感で胸がいっぱいになった。

気が付けば時間が過ぎて1日が終わっていたし、お正月にやることがなさ過ぎて困っている人にはこれ以上ないほどピッタリな福袋と言い切ってしまってもいいだろう。


残念ながら筆者が購入した福袋はすでに売り切れてしまっているのだが、Googleで「ガチャガチャ 福袋」と検索するとまだ買える店もあるようだ(2023年12月25日時点)。

圧倒的な物量を手に入れたい方にはぶっちぎりでオススメ! ただし 欲しいものが手に入るとは限らない(むしろ欲しくないものばかり手に入る)ので、覚悟のうえで購入するように!

執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.


[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]


▼個人的お気に入りアイテムもご紹介しよう。まずはFLAVORS フィギュアコレクション。初めて見るキャラクターだったのだが、愛嬌があって傍に置いておきたくなる。

▼サイボーグアーム2。キャラクターアイテムだと思い込んで開封したため、予想外のアイテムに思わず大爆笑。入れ墨模様のアームカバーの存在は知っていたが、まさかサイボーグ風まであるなんて。しかも、第2弾まで出るほど人気だなんて!

▼いきもの大図鑑アドバンス ニセハナマオウカマキリ。筆者が虫好きということもあるが、本物とまったく同じ構造を持つリアルすぎるフィギュアにビビビビッと来た。

▼ニセハナマオウカマキリの1齢幼体だそうで、彼は現在も食卓の上で筆者に向かってファイティングポーズをキメてくれている。

▼6割増どうぶつⅡ。生き物の特徴を6割増しにした哀愁ただようフィギュアなのだが、天狗は動物に含まれるのかどうかの疑問は残ったままだ。

▼EYEWEAR COLLECTION Classic(アイウェアコレクションクラシック)。深い意味はないのだが、ケースからメガネが出てくる芸の細かさに感心してしまった。

▼ミニチュアタクシー行灯。行灯がミニチュアになって光るだけで、なんでこんなに嬉しいんだろう?

[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]