Rakuten Stay(楽天ステイ)」といえば、楽天プロデュースの宿泊施設ブランドのこと。リゾート地に展開している1棟貸切のVILLAタイプや、観光やビジネスの拠点として使いやすいマンションタイプなど、多種多様な宿泊施設を全国約40カ所に展開しているという。

なんだかイケてる予感しかしない! ってことで「Rakuten Stay 東京浅草」に泊まってみることにした。どうやら無人運営らしく、チェックイン・アウトはタブレット端末で行い、緊急時もタブレット端末を通して24時間対応してくれるらしい。さすが最新式ですな〜。

……と期待して泊まったのだが、先に結論を書いてしまうと「こういうことをするのはまだ早いかも」と思ってしまった。とにかくトラブル続きだったのである。

・楽天ステイ東京浅草

浅草駅から徒歩8分ほどの場所にある楽天ステイ東京浅草。最寄駅は本所吾妻橋駅(徒歩約3分)だ。7階建て全50室のマンションタイプで入口もスタイリッシュ。今回は30日前の早割予約(さき楽30)で、素泊まり約8000円のダブルルームを予約した。

この日は早めに仕事を切り上げて、20時頃にホテルに到着。居心地の良い客室で残りの仕事を片付けようと思っていた……のだが! まず玄関ドアの電気錠が開かない。メールに記されている集合玄関パスワード「数字4ケタ・E」を入力してもドアが全く開かないのだ。

困っていたら、タイミング良く中から出てきた外国人カップルが開けてくれた。どうやら数字4ケタが違うらしい……聞けば、たしかに全然違う。後からスタッフに確認したところ、案内が間違っていたそうだ。マジかよおい。

エントランスでは、楽天の公式キャラクター「お買いものパンダ」がお出迎え。なんとか無事に入ることができたし、パンダがかわいいから許すことにした。


・無人チェックイン

つづいて無人チェックインへ。長テーブルにはタブレット端末が3台設置してあった。

予約時に登録した「電話番号」をタブレットに入力して本人確認をした後、ラフな格好のスタッフとビデオ通話をしてチェックインは無事に完了。

タブレットに表示された玄関パスワードもやはり間違っていたため、スタッフに正しい番号を教えてもらった。とても丁寧な対応だったが、大音量のビデオ通話だと隣でタブレット操作をしている方に会話内容が聞こえてしまう。やはりホテルマンがいた方がいい気がする。


・客室

この数分後、ふたたびタブレット端末の元に戻ることになる。なぜなら案内された部屋が……


未清掃だったのだ。


ゴミはそのまま。使用済みのバスローブやタオルも放置されている状態。海外の格安宿だったら我慢するところだが、早割を使って約8000円……普通のビジネスホテルをイメージしていた(なんならそれ以上を期待していた)のでさすがにショックである。

タブレット端末でスタッフを呼び出すと、さっきとは別の方が画面に登場。予約内容を再確認するところからやり取りをすることに。うーむ……その後、申し訳なさそうに「別の部屋を案内しますので少々お待ちください」とのこと。対応が丁寧なだけにもったいない。


・近所を散歩

連絡を待っている間、近所を散歩することにした。路地裏から眺めるスカイツリーとアサヒビールの金のオブジェはどちらも異様なほどデカかった。良い立地である。


・別の部屋へ

約20分後に「お待たせしました。別の部屋を確保できました!」と連絡が入り、ダッシュでホテルに戻って案内された部屋へ。ドアの向こうは……

楽天ステイ自慢の「お買いものパンダルーム」だった。


・お買いものパンダルーム

どうやら良い部屋を確保してくれたらしい。屋形船や花火など、浅草の風物詩を満喫している「お買いものパンダ」と「小パンダ」の姿が部屋のあちこちに描かれていた。いいじゃないかいいじゃないか!

オリジナルデザインのアメニティも可愛らしく、パンダが描かれた巾着袋やコースター、ハンカチ、スリッパなどが用意されていた。すべて持ち帰りOKとのこと。なんだか得した気分である。ところが……

気持ちを切り替えたところで残っている仕事を片付けようと思い、パソコンを開いてWi-Fi接続しようとしたのだが……いくら頑張っても反応なし。スタッフ曰く「すみません。どうやら施設の都合で今日はWi-Fiが使えないみたいです」とのことだった。

その後、スマホのテザリング機能を使ってインターネットに接続し、なんとか仕事はできたものの、全体的にややビミョーな宿泊体験となってしまった。

トラブルの度にリモートでやりとりをしなければならず、対応に時間がかかったことが1番の問題だろうか。スピーディーにやり取りできたら印象は違ったはず。現場にスタッフがいないことの不便さだけが目立ってしまった気がした。

ただ、くり返しになるが電話口で対応してくれたスタッフは皆とても丁寧だったので、おそらく今後は良い方向に改善されるだろう。機会があれば、別の楽天ステイにも泊まってみたい。


・今回ご紹介したスポットの詳細データ

名称Rakuten Stay 東京浅草
住所:東京都墨田区吾妻橋2丁目16-6

執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.