デブは甘え、普通に生きていたら太らない。これはホストの帝王・ローランドさんの言葉である。今は一部修正されているものの、確かに普通に生きていたら太らないしデブは甘え。太るやつなんて信じられないと私も思っていた……数年前までは。

こういうのもコロナ禍でブクブクと太ると、いつの間にかデブ一直線。もともと意思が弱いこともあって、自己最重量の領域まで踏み込んでしまった自分がいた。それから一度はダイエットに成功したものの、気を抜いたらまたデブへ。そこに救いの光が──というのが前回までのあらすじである。

・前回までのダイエット

簡単に私のデブ経歴を振り返っておくと、MAXで太っていたときが74.25キロ。もともと67キロくらいをウロチョロするのがデフォだったなか、一気に7キロも増えたとあって顔の周りはパンパンでお腹もガッツリ出た。今思い返しても情けない体をしていた。

しかし昨年の夏、当編集部が急遽「風雲!たけし城」に出場することになって事情は変わった。フンドシというビジュアルで強制的に出場することになったため、醜態を全世界に配信されたくない私はダイエットに取り組んだのだ。

そしたら74キロあった体重は69キロくらいまで減少。何なら健康意識が高まった私は健康診断を目標に定め、67キロ付近まで体重を減らすことに成功した。お腹もへこんだし、顔もシュッとスリムで健康診断もオールA評価。もう絶対に太ることなんてないもんね〜と自信もついた。だがしかし……

私は一度タガが外れるとどうなるのかを分かっていなかった。人というのは都合よく考える生き物で前の74キロに戻っていないから大丈夫だと思うように……別にデブじゃないし、もういいじゃないかという愚かな考えが出てきたのである。そうして数ヶ月……

毎日酒を浴びるように飲んで好きなだけ食べていた私は71.75キロ……つまりはMAXデブから2キロの射程距離の72キロにまで迫る体重までリバウンドしていた。アゴに肉がつき、またしてもお腹が出たのは言うまでもない。くっ……こんなはずじゃなかったのに! 自分の意思の弱さがにくい!!


・救いの手

簡単といいつつ長くなってしまったが、ここからが本題である。ブクブクと太った私を見かねて手を差し伸べてくれたのが当編集部の佐藤&サンジュン記者。自分だけだと歯止めが効かなくなるデブの私を見かね、LINEで食事を管理してもらうことになった。

通称・LINEザップ、もしくは私の名前(原田)からとってハラザップがGW前からスタートしたワケだが、およそ1ヶ月後、私の体重はどうなったのかというと……


減った。4キロ減った。


たかが4キロと思う人もいるかもだが、されど4キロで私の体はスリムに。最近「痩せた?」という最大限の嬉しい言葉をかけてもらうことも増えたし、何より自分が一番体の変化を実感している。ではどうやって痩せていったのか?


・痩せた経緯

先に書いたように今回のダイエットは他人に自分の食事を見てもらうというもの。やることは「これ食べま〜す」といった感じで写真を送るだけ。私はダイエットに関する知識があまりないため、2人のアドバイスを参考にしつつ食事を組み立てて日々を過ごした。

んでもって、ダイエットをするにあたり無理をしたかと聞かれたら答えはNO。ぶっちゃけ、この1ヶ月そこまで自分を追い込むようなことはしなかったのが正直な感想だ。何ならGWあたりはもとから入っていた予定もあって、普通に飲み食いしたし。


大好きなお酒に関しては制限があったものの、基準は決してキツくなかった。飲んでいいのは基本的にビール&レモンサワー1本ずつ。時にはレモンサワーを2本飲んでいい日もあったから。休肝日を作るのは嫌々だったが、3日に1日のペースなので何とか凌ぐことができた。

私が虚偽の申告しなければ痩せていくやり方、それがハラザップ。そして私は言われたことをすべて守れたかというと……ほぼほぼだ。

一部記憶にないのでよく覚えていないが、気がついたら空き缶が転がっていた日が何日かあったのは正直にお伝えしておきたい。だって人間だもの。ストレスを溜め込んだ日くらいは酒に逃げたいし、自制が効かないときだってあるもんだ……。

とはいえ、約束を反故にしまくると私はただの意思が弱いだけの嘘つきクソ野郎になるため、休肝日だけは何が何でも死守したし理性のある日は飲酒量もきちんと守った。私の食事に時間を割いてくれる2人の期待に応えなきゃという焦りも追い風になった。


・ラストスパート

ちなみに食事に関しては全部守った。間食はもちろん夜食も食べなかったし、それに呼応するように体重もジワジワと減少。終わりまで1週間を前にした頃には、目標の体重(68キロ)からプラス300〜800gあたりをウロチョロするくらいまで来た。

ただ、もうイケるだろという気持ちが芽生えている一方、目標に到達できなかったときのダメージは大きい。よって、私は断酒を決意。意思弱だけど男に生まれた身である。時には酒を飲んだくれた日もあったが、こんな私にも意地はある。

そうして酒を飲みたい衝動に駆られつつも水を飲んで数日が経過。カウントダウンが刻まれるなか、私の体重は無事に目標を達成することができた。しかし、解放感を感じると同時に、ハッとさせられる出来事が起きたのだった。そう……


キッカケは71.75キロからキリよく67.75キロまで4キロ落とそうとしたこと。私はサウナというドーピングで強引にでも持っていこうとしたら、佐藤パイセンは私にこう伝えたのだった。


先を見ろ──。佐藤パイセンは私の意思弱いところをずっと見ており、何ならメチャクチャ心配してくれていた。なのに私は目先の体重にばかりとらわれて……正直、自分自身が恥ずかしい……穴があったら入りたい……


が、今日だけは許してほしい。痩せた確証が得られたその日ばかりは祝杯。もう無礼講というか、酒をジャバジャバ飲んだが達成した日くらいバチは当たらないだろう。

ハラザップはおよそ4キロ減で終わったものの、今は佐藤パイセン、そしてサンジュン記者のためにもデブに戻ることは許されない。終わりは始まりだと痛感した今、あとは自分次第。もう二度とリバウンドしないよう、これからも食生活に気をつけていきたい。

執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:LINE(iOS)、SmartDiet