あなたは野生の生物と格闘した経験があるだろうか? 太古の時代ならばいざ知らず、昭和・平成・令和の時代に “野生生物” と戦闘したことがある人はかなり稀であろう。もちろん、私、P.K.サンジュンもそんな経験は1度も無い。

今からお話させていただくエピソードは、混じりっけなし100%の実話である。舞台はつい2週間ほど前の夏の札幌──。多くのポケモンGOトレーナーがイベントと楽しむ中、1人の男がカラスと大格闘を繰り広げていたのだ。

・とてつもない身体能力

まずはカラスに襲われた私のポケモンGO友達「ドクター」について説明しておきたい。ドクターは数年来のフレンドさんで、年齢は40歳くらい。理数系の頭脳を持ち、当サイトのポケモンGO関連の記事では「トレーナーバトルの鬼」としてたびたび登場している。

明晰な頭脳もさることながら、ドクターの凄いところは無尽蔵のスタミナ。予備自衛官としての顔も持つドクターはメチャメチャ体力があり、12時間クラスのイベントさえ最後まで顔色一つ変わらない。

例えばこんなことがあった。一緒に上野公園を周っていると、常に早歩きのドクターは気付けば遥か彼方へ。数分後、後方からつむじ風のように私を追い越していったのが、誰あろうドクターであった。イメージとしては「無尽蔵のスタミナを持つチーター」と考えれば近いかもしれない。

・ボロボロのドクターが…

そんなドクターは先日開催された「ポケモンGOフェスト2022 札幌」に参加。同イベントは年間最大級のポケモンGOの祭典で、私はドクターが参加した前日に既にイベントを終えていた。

……が、イベントの余韻に浸りつつ札幌の街をフラフラと歩いていると、前方から片足を引きずりながら歩く人影が。その姿は砂漠を横断してきた旅人とでも言おうか? 誰が観ても「HPのゲージが真っ赤」であることは明らかだ。

そう、それこそドクターの変わり果てた姿であった。普段のドクターが放つ “かまいたち感” は皆無で、見れば手がザックリ切れている。「え、どうしたんですか?」と尋ねると、ドクターはか細い声で「カラスにやられました……」と答えたのである。


「ポケモンしてたら、頭を丸めた雑誌で叩かれたような衝撃があったんですよ。フレンドさんかなと思って振り返ったら、2羽目のカラスがくちばしから突っ込んできてたんです。その場で “目を狙われてる、逃げたら殺られる” と思って……。

なので戦う決心をして大声で威嚇しつつ走ったら見事にすっ転びまして、手はそこで負傷しました。その隙に2度目の攻撃を喰らい、頭にカラスの爪が刺さりましたよ。起き上がって1羽は蹴っ飛ばして撃退したんですが、もう1羽は全然怯まなかったですね。

そのまま目を見つつ後ずさりして退散しましたんですが、超怖くないですか? 足も負傷していつものスピードで歩けないし、踏んだり蹴ったりですよ。でもこうしてサンジュンさんに話ができてちょっとモヤモヤが収まりました……」


超笑った──。


・産卵直後のカラスだった?

だって、わざわざポケモンGOをプレイしに札幌まで来てるのに、カラスに襲われる人なんている? しょんぼりしているドクターをよそに、私はゲッラゲラ笑っていた。こんなおもしろエピソード、笑わなければ逆に失礼である。

後日、改めてドクターに話を聞くと、札幌市ではカラスによる被害に注意喚起を促しており、どうやら産卵直後のカラスに狙われたようだ。今ではドクターも「最初の一撃は “つばさでうつ” でしたね」とネタにするくらいまでは回復している。

とはいえ、原稿をチェックしてもらった際には「見知らぬ土地でカラスに襲われてめっちゃ落ち込んでたのを思い出しました……交通事故に遭ったようなもんですよ」とも言っていた。ドクターにしては大遠征の部類に入る札幌GOフェス。今後も「札幌」と聞くだけでカラスを思い出す……かもしれない。

多くのポケモンGOトレーナーはビッグイベントに臨むとき「雨は大丈夫かな?」「バッテリーは大丈夫かな?」「靴は歩きやすい方がいいな」くらいの心配はしていることかと思う。だがもし余裕があれば、今後は「野生のカラスは大丈夫かな?」と注意を払った方がいいハズだ。

参考リンク:ポケモンGO公式サイト札幌市「カラスによる被害を防ぐために」
執筆:P.K.サンジュン
Photo:c2022 Niantic, Inc. c2022 Pokemon. c1995-2022 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc. Wikimedia Commons.
ScreenShot:ポケモンGO (iOS)

▼ドクターのTwitter。メッチャ笑う。