昭和生まれのマストアイテムと言えば、豆本キーホルダーだ。サービスエリアなんかで売られていたが、近ごろではあまり見かけることもなく、寂しい気持ちになっていた。

……がしかし、どうやら市場がガチャに移っているようだ。とあるガチャが立ち並ぶエリアにて、ひときわ異彩を放つ『豆ガシャ本 5分後に意外な結末』を発見。こりゃあ、まわしてみるっきゃないぜ!!!! 

・児童文学豆本ガチャ

冒頭に書いた昭和から平成にかけて流行した豆本は、図鑑やクイズ系が多かったように記憶している。かっちりした本でもなくカバンに下げられるあのスタイルが、なんとも言えないちょうど良さだった。

古くは子どもには見せられない大人がコッソリ楽しむための内容が、そこに描かれている場合もあったと、記者が大学生のころに授業で習った覚えもある。豆本にはさまざまなロマンが詰まっているのだ。

今回まわしてみた『5分後に意外な結末』は、学研から出ている児童文学シリーズ。1話を5分程度で読み終えることが出来るため、朝の読書時間などにも重宝されているらしい。


それが小さな豆本になって、ガチャで手に入るという訳だ。種類は「赤い悪夢・青いミステリー・黒いユーモア・黄色い悲喜劇」の4つ。1回につき、500円となっている。

ガチャにしては高い方だが、500円で1冊本が手に入ると考えれば随分とお安い。是非とも全種当てたいところだが果たして……いざ、挑戦だ! 


・まわしてみた

個人的に最も興味があるのは「青いミステリー」である。よもや一発目で出て来ることはなかろうと、100円玉を5枚入れぐるっとひねる。登場したのは「黄色い悲喜劇」だ。

オーケーオーケー、想定内。もういっちょまわすと……またもや黄色い悲喜劇。ふむ、次こそはと何度かガチャガチャしたところ「黄色い悲喜劇」が2冊、「赤い悪夢」が2冊、「黒いユーモア」が1冊という結果だった。


狙ったものは、どうしてこうも当たらないのだろうか。しかし、いずれも読んでみたいので無問題。青はまたの機会のお楽しみ、ということにしておこう。


・読んでみた

合計で5冊手に入れた訳だが、すべて手の上に乗せても軽く包み込めるほどのサイズ感だ。測ってみると縦が約5㎝、横が約3㎝。

こんなに小さいのにしっかり背表紙もあって、ちゃんと本してるところに萌えるよなあ。いつまでも眺めていられる可愛さが、ここにある。ひとしきり堪能したところで、ページをオープン! 


なるほどね~~~。いやはやなんと言うか……字、、、ちっちゃいな。小説というのもあるだろうが、1ページの文字の密度が高い。


初見ではピントが合わずこれは読めないのではと不安になったが、時間が経つと目が慣れてくる。一部注意書きなど、さらに小さな文字で書いてあるところは流石にルーペがほしくなったが、何とか読了。

内容についてはタイトル通り、1つの話を5分、もしくはそこまでもかからず読むことができた。隙間時間に、ちょっと開くのに良い。何より小さく持ち運びにも便利だ。


しかしながら、もう数年して老眼が始まるとしたら本格的に豆本は読めなくなるんだなあと、しんみりとした気分にもさせられた。子どものころには頭をよぎりもしなかった気付きを得ることが出来たのだ。

よもや豆本の存在で、己の年を振り返ることになろうとは。同じ本を読んでも年代によって感じ方が違う、だなんて言われるが言い得て妙だなと納得した次第である。

参考リンク:豆ガシャ本 5分後に意外な結末
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

▼『豆ガシャ本』回してみました

▼可愛らしいのにちゃんと本で愛おしいね~

▼カバーも付いています