いよいよラグビーW杯の決勝トーナメントが始まる。2019年10月19日には「イングランド vs オーストラリア」「ニュージーランド vs アイルランド」、20日には「ウェールズ vs フランス」「日本 vs 南アフリカ」といずれも好カードが開催予定だ。
負けたら終わり。そんなことは今さら言うまでもないが、押さえておきたいのが「万が一」の展開……仮に同点で前後半を終えた場合である。プール戦では両者に勝ち点2が与えられたが、一発勝負の決勝トーナメントだとそうはいかない。一体、どうなるのかというと……
・10分ハーフの延長戦
まずは他のスポーツと同じように「延長戦」に突入する。ただ、ラグビーは心身ともに消耗するスポーツだからか、時間は10分ハーフと短めに設定されている。ここまでは想定内だが問題はそこから。延長戦でも決着がつかなかったら、なんと再延長に突入するのだ。
・10分間の再延長
とはいえ、再延長には条件があって決められた時間を戦うのではなくサドンデス方式。おそらくここで決着がつくことになるだろう。というのも、もし再延長までいったとしたら先に得点をあげた国が勝利となるからだ。でもでも、スポーツに絶対なんてない。可能性としては限りなく低いが、それでも決着がつかないならば……
・キッキングコンペティション
最終的にはキッキングコンペティションで勝敗が決められる。これはサッカーでいうところのPK戦と思ってもらっていい。各チーム5人ずつ、蹴る場所を変えてゴールポスト間のクロスバーへキック。22メートルライン上の正面、そして22メートル&15メートルラインの交差する左右の地点から狙う。
それでも決まらない歴史的な試合となる可能性はゼロじゃないが、6人目からはどちらか失敗して白黒つくまで続くサドンデスとなる。延長とサドンデスが混ざった複雑なシステムではあるが、ザックリまとめると以下の通りだ。
1. 10分ハーフの延長戦
↓
2. 10分間の再延長(サドンデス方式)
↓
3. キッキングコンペティション(サドンデス方式)
なお、これらの条件は準決勝、3位決定戦、そして決勝にも適用される。接戦になった時、試合に集中できるよう事前に覚えておこう。早く勝負を決めるのか、あるいは延長戦に持ち込んだら有利な試合展開になるのか、そのあたり各チームの戦術と一緒に考えてみると面白さが増すかも!
参照元:ラグビーW杯「トーナメントルール」
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.