2019年9月12日にドラクエウォーク (DQウォーク)がリリースされてから、早いもので1週間以上が経過した。わずか数日でダウンロード数は500万オーバーとさすがの人気を見せ、何かとポケモンGOと比較されることも増えている。同じ「位置情報ゲーム」だけに、そうなるのは仕方ないかもしれない。

しかし、この2つは似ているようで意外と違う。記者(私)は1日足りとも欠かさず二刀流でプレイするヘビーユーザーなのだが、それぞれに良さがあるのを実感している。電池の減りが史上最速という問題点を除けば、楽しい位置ゲー生活を送れているのだ。

・ポケモンGOの良さ

今の今になって説明する必要もないだろうが、ポケモンGOは2016年7月にリリースされた。3年が経つもいまだに人気は継続中で、ゲームが進化し続けることで不動の地位を確立。一時期、低迷したような気もしたが「レイドバトル」をきっかけに復活を果たしたように記憶している。

現在、イベントがあろうものなら中心地には人だかり。何ならそれが引き金となって、警察出動を目撃した経験もあるくらいプレイヤーの熱量はスゴいものがある。しいて問題点を挙げるならば、田舎でプレイすると地域格差が生まれてしまうこと。さまざまな対策が施されているが、解消されるには至っていない印象だ。とはいえ……

何かしらハマるポイントがなければ、ここまで爆発的なヒットはしない。個人的にはポケモンという分かりやすいメガコンテンツ、シンプルなゲーム性が初心者に優しいのが大きかったと推測する。現にいまや老若男女……ポケモンを知らなかった年配がプレイしている姿も珍しくなく、健康の一助になっているような気もする。

そして何より運営側が “頻繁にイベントを行うことで飽きさせない努力” をしていることも人気の要因だろう。その努力の甲斐あってか、最近ではカムバック or 新規登録する人もよく見かける。リリース当時に比べ、ゲームの質が格段に向上しているから納得である。

また、もともとポケモンが世界規模で親しまれているゲームというのも大きい。その分、プレイ人口は多いし、先日には新たなポケモン(イッシュ地方)が追加されて次々にアップデートと「新しさ」も忘れない。それでもストックはまだまだあるからプレイヤーはちょっとやそっとじゃ離脱しないし、当分このブームは続きそうだ。

・ドラクエウォークはどう?

一方のドラクエウォーク。こちらは正直に言うと想像以上だった。フタを開けてみたら、めちゃくちゃ面白いのだ。誰にでも分かるように伝えるなら「ついついずっとプレイしてしまうような面白さ」と言おうか。ドラクエという歴史あるRPG(ロールプレイングゲーム)と位置ゲーを見事に融合させている。

ただ、ドラクエシリーズをやったことのあるプレイヤーはすんなり入れるものの、初心者のハードルが少しばかり高いように感じる。ポケモンGOのシンプルさと比べたら、やはりドラクエウォークはある程度の知識がないと始まらない。それだけに、ポケモンGOのように年配層まで幅広く取り込むのは難しいところか。

・ドラクエウォークの高評価ポイント

そうは言っても、ドラクエウォークには評価したいポイントが盛りだくさん。後発なので先駆者たちの “いいとこ取り” するのは当たり前ではあるが、とにかく多い印象だ。例えばポケモンGOでいうところのレイドバトル的存在の「メガモンスター討伐」。

ポケモンGOはボスを倒すまでその場にいる必要があるが、ドラクエウォークはエントリーしてしまえば離れてOK。仲間を集う制限時間も60秒(ポケモンGOは120秒)とアッサリしているのもヒジョーに快適で良い。

さらにはソロで討伐も可能、目標(クエスト)達成のために目的地の位置を自由に選べるなど、地域格差が出ないような工夫も施されている。加えてオートプレイがあることでスマホと にらめっこ する必要もないし、ドラクエに不可欠な「レベル上げ」するにも便利だ。

それで安全面も考慮されているのだから、かなり快適にプレイできている。まだ日は浅く、今後どのようなゲームになっていくのかは未知数だが、今のところは好発進と言っていいだろう。

・外に出ようとする面白さがある

どちらもガッツリやり込んでいる身からすると、ポケモンGOは初心者にとって敷居が低く年齢問わずに楽しめる。ドラクエウォークは少しばかり予備知識が必要とされるも、1つのゲームとしてすでに完成しているといったところだ。

二刀流でプレイするのは目が回るような忙しさだが、1つ断言できるのは共通して外に出ようとする面白さがあること。これまでさまざまな位置ゲーが登場したが、2大巨頭が揺るがない未来は近いような予感がする。

執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:ポケモンGO、ドラクエウォーク (iOS)