私(佐藤)は意味のわからないものが好きだ。もう少しいうと、「コレ効果あるのか?」という類のものは、なお好きだ。最近でも、精力エキスを配合した電子たばこや、表情筋を鍛えるアイディアグッズを買わずにはいられなかった。だって、1度は試してみたいじゃない、にんげんだもの……。

という訳で、またしてもコレ効果あんのか? 系のグッズを購入してしまった。それは、スマホをユラユラ揺らす「スマホオート歩数カウンター」なる商品だ。歩行系のゲームで歩数を稼いでくれるらしいのだが、はたしてその効果は!?

・癒しの「水飲み鳥」のよう

この手のナゾ系グッズは大抵、驚安の殿堂「ドン・キホーテ」で発見できる。どんな商品の販売戦略を立てているのか、気になるほどナゾグッズを豊富に扱っているお店だ。本当に全然売れない商品もあるんだろうなあ~……。さて、これもまたドンキで発見し、迷うことなくレジまで運んで購入してしまった。本体は一見スマホスタンドのような形状をしている。


USB接続の電源ケーブルがついており、これをつないで電源を入れると、ユラユラユラユラと揺れ始める。懐かしい動きに見えるのは気のせいか? まるで「水飲み鳥」を見ているようじゃないか。不思議な癒し効果を感じるのは、私の気のせいだろうか?


・ポケモンGOもドラクエウォークも……

さて、歩行系ゲームといえば、誰しもアレが頭をよぎるはず。そう、『ポケモンGO』である。私もリリース当初、熱狂的にプレイしていたのだが、すぐに飽きて即効でアプリを削除した。このグッズはきっと歩数を稼ぐのに役立つはずである。そう思い、数年ぶりにアプリを端末にインストールした。


ずっと昔にアプリはアンインストールしていたが、Googleアカウントを利用していたおかげで、アカウントを復活できる兆しが見えた。これはまさかの大復活か!?


と、思ったらダメでした……。「ログインできません」と出る。さすがにムリか、まあいいや、1度は捨てたアカウントだ。今さら都合よく使えるはずもない。


再び即効でアプリを削除! それなら同種の歩行系ゲーム『ドラクエウォーク』をやったらいいじゃないか!


と、そこで私は大事なことに気が付いた。ポケモンGOもドラクエウォークも、たしかに歩行系ではある。あるがしかし! もうひとつ大事な要素があるじゃないか! それは……。


位置ゲーやん


位置情報あって、位置ゲー。いくらスマホを揺らして足踏みしたところで、それほど大きな成果は得られない。そのことは、2016年のポケモンGOリリース当時に、電動マッサージ器のスライブでたしかめたはずだった。私はなんて愚かなんだろうか、自分の愚かさに笑いがこみ上げてしまうほどだ。ああ、愚か。愚か者よ、何度同じ轍(わだち)を踏めば気が済むのか……


・歩数を稼げる!

自分の愚かさを再認識したところで、改めてこのグッズの実践検証に戻ろう。位置ゲーでなければ、カウントをたしかめることができるはず。単純に歩数をカウントするゲームで挑むことにした。『(歩数計)徒歩でゆく~東海道五十三次』(iOS)だ。


このゲームはとてもシンプルだ。端末のモーションとアクティビティと連動して、歩数をカウントするだけ。その大まかな距離を東海道五十三次の距離に見立てるというものである。



さっそくスマホを装着して、ただひたすらユラユラと揺らす。


放置すること約1時間。その結果、6526歩も稼ぐことに成功した!


・教えてあげたい、あのご老人に

私はこのグッズのことを、ある日、見かけたご老人に教えてあげたい。

そのご老人はデパートの休憩スペースでスマホを必死に振っていた。近くにいたお友達が「あんた何やってんの?」と尋ねたのに対して、「歩けって言われるけど、面倒臭くて」と答えていた。そう、スマホの歩行記録を確認されることを煩わしく思い、スマホを振って歩数を稼いでいたのだ。今はドンキに、こんな便利なものがあるんですよ。電源さえあれば、スマホをぶら下げておくだけで良いのです。いつかお買い求めください。おわり……。


Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24