2016年7月にリリースされたポケモンGOが、空前絶後のブームを巻き起こしたのを覚えているだろうか。あれから3年半ほど経ったが、いまだに人気は健在。最近、レベルの低いトレーナーをチラホラ見かけるあたり、新規もしくは再開している人も少なくないようだ。

ではもし、あなたがレベル1から始めるとしたら? 3年分を追いつき追い越せと言われたら絶望的な道のりのような気もしてくるが、はたしてどのような感覚でゲームをすることになるのだろう──。

・レベル1からやったらこうなった

ということで今回は、レベル1からポケモンGOを始めた男性の体験談をレポートしたい。彼の名前はサトシくん(実名)。年齢は30半ばで、ポケモンシリーズは初代の赤・緑から第5世代のブラックホワイト(イッシュ地方)までプレイしていたことがある。

なお、ポケモンGOはリリース当時の波に乗り遅れたことでやらずじまい。時すでに遅しでここまで来てしまったらしい。

ただ、長年培ってきたポケモンの知識があるサトシくん。いざポケモンGOを始めてみると、すんなり入れたようで……


現実世界の位置とリンクするゲーム性にワクワクが止まらず、いきなりドハマり。


仕事帰りや昼休みでプレイするだけじゃ飽き足らず、わざわざ目的地の隣の駅で降りてレイドしたりと楽しいが止まらないっ……!


何なら、マッハで課金を検討しちゃっていた。大人のポケモンGOである。


当然、図鑑だって楽しい。ポケモンを捕まえれば登録されるような状態のため、レベルはあっという間に20に到達! ハイパーボールも使えるようになって、これからが本番や〜!!


・心が折れたワケ

……と楽しいばかりだったが、順調に見えたサトシくんのポケモンGOライフは一変した。ストレートに言うとヤメたのだが、そこには大きく3つの理由があった。

まず足かせとなった1つめの理由は、楽しいはずの伝説レイドバトルである。当時、出現していたのはコバルオン。幸いサトシくんは都内で働いているため、他のトレーナーに寄生すれば伝説レイドバトルでボスを倒すことはできた。……だがしかし!


ゲットチャレンジで出てきたコバルオンのCPが……

「???」


表示されない上に捕獲できず。ボスのCPが高すぎると捕獲しにくくなるのか、はたまたサトシくんのボールの投げ方が悪いのか。事の真相は不明だが、結局コバルオンを一度もとれないままという泣くしかない事態になってしまったらしい。

それでも持ち前のポケモン愛でプレイ継続。カイリキーやキングラーのレイドに参加(こちらも他力本願だけど)し、ゲットできたらモチベーションは保てたとのことだったが……

・テラキオンも捕れず

コバルオンの次に出現したテラキオンで心をボッキリ折られてしまう。この時、サトシくんはどうしてもテラキオンを欲しいため、わざわざ都内でも屈指のスポットである秋葉原に出動して何度かチャレンジした。がっ……!


ま た 一 度 も と れ ず


欲しいのに一度もとれない。これが最大の萎えポイントとなってしまった。それからというもの、毎日ログインするのが面倒になり、悪循環が始まったという。そしてさらなる追い打ちをかけたのが「寒さ」だ。

・寒さが天敵

天気や気候は位置ゲーの天敵なのは周知の事実だが、日が浅いサトシくんに乗り越えられるだけのメンタルは整っていなかった。フィールドリサーチの大発見でカイオーガをゲットしたときこそテンション上がったものの、気温が下がっていったことでポケモンGOから疎遠になっていった。

・ソード・シールドが面白い

そしてトドメは『ポケットモンスター ソード・シールド』が発売されたこと。アプリでやるポケモンGOも良かったが、どうしてもゲームとしての出来はNintendo Switchに軍配が上がったもよう。結局、右肩下がりでポケモンGOのプレイ時間は減っていき、1カ月過ぎる頃にはアプリを開かなくなった。

正直、ちょっとはえぇなとは思ったが、感じ方は人それぞれだし自由。『ソード・シールド』がタイミング悪く(?)出てきたことで、取って代わる現象が起きてしまったのだから仕方ない。とはいえ、しばらくポケモンシリーズをやっていなかったサトシくんが、ポケモンの楽しさを思い出したのはポケモンGOをやったからこそだ。

・今からでも楽しめるはず

ちなみに、経験上「???」のポケモンは捕まえることができるため、サトシくんはたまたま運が悪かっただけだろう。プレイしてみた感想を聞くと「スマホゲームとして相当面白いし、人気の理由も分かる」とのことだったので、気が向けばまたやるかもしれない。

今回、1カ月で終わってしまったポケモンGO初陣レポ。結果は残念だったが、レイドが実装する前に比べるとレベルが上がるのも爆速だし、個人的には今からポケモンGOを始めても十分楽しめるのではないかと思う。ゆるくプレイできるので気になっている人は一度やってみるといいかも。

Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:ポケモンGO 、LINE(iOS)