私たちが日常で目にする地図の99%は「メルカトル図法」の地図だ。なじみ深いメルカトル図法の地図だが、面積を正確に表現するのに適していないという欠点もある。

それに対し、米デトロイトのプログラマーが開発した地図『The True Size Of …』は、いろいろな発見があって面白い。面積の歪みを抑えつつ、様々な国を動かして遊ぶことができるのだ! 詳しくは本文中で説明するが、一言……日本が意外とデカイ! というか、予想外に長かった!!

・メルカトル図法のおさらい

メルカトル図法……なんか中学で勉強した記憶がある。というわけで、サクッとおさらいしておこう。経線(東西)と緯線(南北)が直線で表現されて航海などに便利な反面、赤道から離れるほど面積が膨張してしまう。

よって、北半球では北極に近い国ほど実際より大きく見えてしまうわけだ。例えば、メルカトル図法の地図では赤道付近にあるアフリカ大陸は小さく見えるのだが……実はアフリカ大陸、アメリカとカナダ合わせてもお釣りがくるほどにデカイのだ!

・『The True Size Of …』を使ってみよう

メルカトル図法についておさらいしたところで、さっそくパソコン上で動く地図『The True Size Of …(以下:TTSO)』を試してみよう。使い方は超カンタンだ。

まず国名を入力すると、その国の地図が半透明状に浮き上がる。クリックすると、その国の地図を動かすことができるので、遠く離れた国と大きさを比べることができるるのだ。赤道から離れるほど、国の地図が大きくなる仕組みだ。

・日本が長い!

TTSOで「Japan」と入力して日本の地図を出してから、世界地図上で動かしてみる。するとまず気がつくのは「日本が長い!」ということだ。

アメリカまで引きずってみると、東海岸をほぼ覆うことができる。北はカナダとの国境から、南はメキシコにまで渡っている!!

今度は日本をヨーロッパまで引きずってみよう。フランスと本州の位置を合わせると、北海道の最北端とドイツの最北端が同じ緯度に、そして沖縄県の一部はアフリカ大陸の緯度まで下がっている! 日本長し!!

・地理トリビア

それでは最後に、きっと小話に役立つであろう “地理に関する豆知識” をいくつか紹介しておこう。ちなみに日本の国土面積は、世界ランキング61位だ。

・もし日本がアフリカの国だったら → ジンバブエに次いで、アフリカにおける面積27位の国に。

・もし日本がEUに加盟したら → フランス、スペイン、スウェーデンに次いで面積4位の加盟国に。5位はドイツ。

・もし日本がアメリカ合衆国の州になったら → 5番目に大きい州に。実はカリフォルニア州単独で日本より大きく、テキサス州は日本の約2倍。

・もし日本が中華人民共和国の省だったら → 自治区を除き、青海省、四川省、黒竜江省、甘粛省、雲南省に次いで、6番目の省に。

・もし日本の山岳部を除いた国土に東京都並みに人を詰め込んだら → 人口7億人の大国に。

・もし日本の人口密度がアメリカほどだったとしたら → 人口1300万人のちっちゃな国に。

・もし日本の人口密度がロシア並みに低かったら → 人口300万人と大きめな都市サイズの国に。

参照元:The True Size Of
執筆:ゴールド土方

▼ちっちゃく見えるチャドが……

▼実は結構デカイ

▼中国もアフリカ大陸にすっぽり

▼インドネシアがデカイ!

▼ヨーロッパは意外と小さい

▼アメリカ合衆国とカナダを合わせてもアフリカより小さい