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なかなか人生は思い通りにはいかない。肛門もだ。青天の霹靂(せいてんのへきれき)という諺(ことわざ)もあるが、肛門の霹靂にも注意したい。寝耳に水という諺もあるが、「寝耳に屁」でも同じ意味合いになると思う。私は言いたい。肛門に。

一体なぜ、思い通りに動いてくれないのかと。天邪鬼か。問題児か。長時間オナラを我慢した末にトイレに行ったのに、音消しの意味で「大」レバーを流したのに、なぜお前ときたら「パッスゥー」とスカした態度を見せるのか! あれは一体なんなのか。

・ついつい我慢しちゃう

オナラの出来ない状況下においては、体に良くないと分かっていながら、ついつい私は我慢してしまう。音でもニオイでも態度でも、いずれにしてもバレるからだ。それよりなにより恥ずかしい。オナラの話は大好きだが、音を聞かれるのは別の話だ。

また、私は「スカシ」のテクニックが下手である。gugugu

自らの両手で尻をわし掴みにし、グググッと左右にオシリを開き、あの重低音サウンドを作っているであろう肛門の「弁」もろとも大開放すれば、「スー」と空気だけが抜けるシステムになっていると思うのだが、いざ肛門の弁を大開放しても……

パヒュゥ……

などと、単に “すっとんきょうな音の屁” が出るだけなのだ。思わず自分でも「エレクトロ・ワールド!」と、肛門に対してツッコんだりする。時には “レーザービーム(実)” が出てしまったりもするので、トイレでしか実践できないテクニックだ。Perfume

それはさておき、肛門問題。なぜ私がオナラを我慢しているのかというと、ズバリ、肛門が信用出来ないからである。いつも裏切る。過去には『なぜ排便時の音をごまかそうとして「ジャーッ……」と水を流すと水洗音が終わった直後にオナラが出るのか』というコラムも書いているのだが、排便どころかオナラの時点でも信用できない。

オナラを「してもいいよ」というお膳立てをした時にはスカし、音を出してはいけない場面に限って「ブー」と言う。なんで逆か。反抗期か。ブータレたいのは私の方だ。いつの日か、腹を割って話し合いたい。肛門を割ってもブータレるだけだから。

執筆:GO羽鳥
イラスト: マミヤ狂四郎
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▼閉めると音が鳴る
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