Breaking Bad Combo

余命いくばもない温厚な化学教師ウォルター・ホワイトが専門知識を駆使して、ドラッグ精製という危険なサイドビジネスに乗り出す衝撃作『ブレイキング・バッド』。

そんな、ピンと張り詰めた緊張感あふれるストーリー展開のなかで、ホッっと一息つけるお笑い部門を担当していた奴らがいる。以前、それは悪徳弁護士ソウル・グッドマンスキニー・ピートバッジャー、コンボのチンピラ三バカ大将だと紹介したが、今回は最後の一人コンボを演じたロドニー・ラッシュの素顔に迫ってみたい。

・ラップアーティストでレコードレーベルも持っている!

『ブレイキング・バッド』の撮影ロケ地となったニューメキシコ州アルバカーキを拠点に、ヒップホップ・アーティストとして活動するロドニーは「Five Star Records」というヒップホップ・レコードレーベルを持っている。自身もアーティストとして音楽を制作し、プロデュースからアルバムジャケットのデザイン、マーケティングまで手掛けてマルチな才能を発揮している。

・演技経験ゼロだったロドニーが出演に至った経緯

演技経験がまったくないミュージシャンのロドニーが、本シリーズに出演することになった経緯だが、まゆ毛親父ことボグダンを演じたマリウス・スタンの背景と非常に似ている。友人経由で、エキストラのオーディションがあることを知った彼が試しに出向いたところ、翌日には撮影に参加していたとのこと。

シーズン1では、“ポッチャリ気味のヤク常習犯” と名前すらないエキストラとして出演しいてた彼だが、シーズン2からコンボ役に昇格。コンボの名前の由来は、本人も知らされてないそうだ。

今まで本作の出演俳優をリサーチしてきて、クリエイター、ヴィンス・ギリガンの好みが見えてきたような気がする。元コメディアン俳優を多用し、「コレ!」と思う人材と出会えば彼らに演技経験がなくても、ためらわずにキャスティングするのだ。

・三バカ大将のなかでコンボが殺された理由は!?

だが、三バカ大将のなかでスキニー・ピートとバッジャーではなくコンボが殺された理由を、ピート役を演じたチャールズ・ベイカーが明かしている。彼は、いつも「三人のうち誰かが殺されるだろう」と思っていたそうだが、今まで俳優のキャリアがなかったロドニーが犠牲になってしまったと述べている。

毎回脚本を渡されるたびに、チャールズは “ピートが死ぬんじゃないか” とドキドキしながらストーリーをチェックしていたという。結局ピートとバッジャーは、殺されることなく最終話まで登場している。

・ストリップクラブのパーティーシーンは実際の友達も呼んで撮影!

シーズン3の第5話には、コンボがジェシーとピートとストリップクラブで派手に遊ぶシーンがある。その撮影にはロドニーの友達もエキストラとして呼んで、かなり楽しいロケになったと本人が語っている。

ロドニーが経営するレコードレーベルの曲のいくつかは、ウェブサイトからダウンロードされたらセールスの半分がチャリティ団体に寄付される。慈善活動にも貢献している彼が、これからエンターテイメント業界で飛躍することを願いたい。

参照元:AMCFive Star RecordsThe Hollywood Reporter(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎

▼コンボが10歳の少年に射殺されるシーン

▼ジェシーとコンボ、ピートがストリップクラブでパーティーするシーン

▼『ブレイキング・バッド』シーズン1の予告編はこちら

▼ぬりえもあるよ!
Breaking Bad Combo-nuire