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地獄のように暑い7月最後の日曜日。電車でなにげにスマホをいじっていたところ「レトロエクスプレス」なるオールドマイコンイベントの情報を偶然キャッチ!

二年前から年に一度の頻度で開催されている同イベントは今年で三回目。「X68000を始め、P6、MSXなどのいわゆるレトロPCを中心とするハード、ソフトの展示・即売会です」とあり、80年代に現役マイコン少年だった私としては絶対見過ごせない催し。

しかも今日じゃないか! というわけで、当初の予定を変更し、大田区は京急蒲田にある会場「大田区産業プラザPiO」に急行した。

・昔のマイコン少年は喜びのあまり失神するかも?

真新しいビルに入ってすぐ「夏休みロボットセミナー」なんてイベントをやっていて、思わずそっちへ行ってしまいそうになるが、危ない危ない……。てなわけで2階の小ホールに入った瞬間、実機のPC-6001でスペースハリアーを楽しんでいるおっさんを見て我が目を疑う。2015年なのに、そこにあるのはどれも30年前のマシンばかり。そんな骨董品がバリバリ動いていて、人々が笑顔で群がっているのだ!

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当時、学業とか友達付き合いとか、女の子への情熱とか、そういうの全部投げ打って、パソコン(マイコン)に全身全霊を捧げていた身としては、白昼夢を見ているような、生き別れた弟とバッタリ出くわしたような、とにかく複雑な気分。だがよく見ると、会場を埋め尽くすキラキラした人々の9割がいい歳のおっさん(失礼)。そこではじめて、玉手箱を開けた浦島太郎のように、ハッと我に返ったのだった……。

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・これぞ漢のイベント!

コンシューマーゲーム機も若干見かけたけど、主役はあくまでパソコン。それも、当時ですらマイナーだったマルチ8とか、ソードM5とか、ペーシックマスターが普通に置いてある。カタカナだけでプログラムが書ける日本語ベーシック搭載のぴゅう太も! 展示されたマイコンの半数以上は電源オン状態で、当時のゲームで遊べるようになっていた。

おそらく参加者の家族と思うけど、小学校高学年くらいの男の子がひとりウロウロしていた。彼は80年代のゲームを見て何を思うのだろう? ちなみに場内の女性率は約1%。思えば80年代のマイコン界はホントに女っ気ゼロだったけど、0が1になっただけでもマシか。と気持ちはタイムスリップ。感慨深さに心が震えた。

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・来年が楽しみだ

年に一度のペースで開催されているようなので、来年は朝からしっかり見に行きたい。SDカードリーダーでFM-7のディスクドライブをエミュレートしたり、MZ-2000をうちわで仰ぎながら(熱暴走対策?)デモしたり、コマンド入力式のアドベンチャーゲームを真剣プレイしたり、とにかくみんな楽しそう。自分も心なし、若返ったような気がする!

参考リンク:レトロエクスプレス
Report : クーロン黒沢
Photo : Rocketnews24.

▼ゲーム専用マシンも若干、ほんとに若干展示されていた
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▼お宝グッズの即売も。マニアならPC-98用5インチ外付けドライブに注目!
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▼プレイアブル状態のマシンも数々。スペハリはPC-6001版もあったよ
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▼こちらのFM-7は隣のSDカードリーダーからディスクイメージを読み込んでいた
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▼MZ-2000は名作「スタートレック」をデモしていた
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▼80年代のアドベンチャーゲームを真剣プレイする人
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▼昔のゲームはこうだったなぁ……涙出てきた
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