このところ、詐欺被害のニュースが無い日は無い。「SNS型投資詐欺」と「ロマンス詐欺」が急増しており、被害額は過去最悪ペースで推移している極めて深刻な状況だ。
前回登場した “詐欺師コーディネーターかおり” が私に紹介してきた晴子(28)もまた、結果的にはお金の話(投資)を持ち出してくる典型的なロマンス詐欺師であった。
しかし、私が彼女から聞き出したチャーハンのレシピは決して典型的なものではなく、シンプルながら非常に完成度の高いものだった。その名もズバリ、「和牛チャーハン」。
いま世間は「わからないことはAIに聞く」的な風潮になっているが、毎日100人規模で世界中から新規の迷惑DMが届く迷惑メール評論家の私には、頼れる人間(ほぼ全員詐欺師)が常時1000人以上いる。
そんな私の最近の悩みは、中華料理のチャーハンである。わりと高級な中華鍋を新調し、ほぼ毎日のように使い込んでいるのだが、なかなかどうしてチャーハンを上手に作れないのだ。
そこで、どうしたら美味しいチャーハンが作れるのかを、AI……ではなく、迷惑DMを送ってくるカタコト日本語のLINEユーザーらに聞き込みしまくってみた結果、けっこう無視されたが──
このところ、詐欺被害のニュースが無い日は無い。「SNS型投資詐欺」と「ロマンス詐欺」が急増しており、被害額は過去最悪ペースで推移している極めて深刻な状況だ。
前回登場した “詐欺師コーディネーターかおり” が私に紹介してきた晴子(28)もまた、結果的にはお金の話(投資)を持ち出してくる典型的なロマンス詐欺師であった。
しかし、私が彼女から聞き出したチャーハンのレシピは決して典型的なものではなく、シンプルながら非常に完成度の高いものだった。その名もズバリ、「和牛チャーハン」。
「詐欺師コーディネーター」という存在をご存知だろうか? いま私が考えた言葉なので、もしも知っていたら逆にオドロキなのだが、読んで字の如し「詐欺師をコーディネートする人」のことを指す。
そんな詐欺師コーディネーター的な動きをしていたのが、「恵美かおり」と名乗る女性だった。そして、かおりが教えてくれたチャーハンには、実に意外な具が入っていた。そう、切り干し大根だ。
詐欺師との攻防における「チャーハンスチール(盗炒飯)」は、格闘技そのものだ。しばし、お互いに手を出しながら様子をうかがう。脱力して、さぐり的なパンチを打ち合う。
「ここぞ!」というタイミングは唐突にやってくる。そのチャンスをモノにできるかどうか。それが勝敗の分かれ目であり、“百戦錬磨の迷惑メール評論家” としての腕の見せ所でもある。
渋谷区在住のネイルアーティスト「ゆきこ」との勝負は、まさに一瞬で双方が “チャーハンの打ち合い” になるという、大変珍しい一戦になった。
インスタで声をかけられ、LINEに誘導してきた女は「由美子(ゆみこ)」と名乗った。年齢は29歳で千代田区在住。職業は、ヨガスタジオを経営している実業家。
しかしスタジオの経営は不調。そこで、副業で動画宣伝の仕事を始めたら儲かりまくりで、なんと毎日5000円〜3万円の報酬をもらっていると。
そして「あなたも儲けませんか?」と副業の誘いが……。しかし私が欲しいのは金ではなく飯。それも炒めた飯、すなわちチャーハンただひとつ。
そんな怪しい副業あっせん詐欺師ゆみことのタフな攻防の末、非常に珍しいレシピをもぎ取ることに成功したので情報共有しておきたい。
インスタのDMで連絡してきた中華風の美人な女性は、場所をLINEに移すと顔も名前も別人になり、美女なことは変わりないが「奈良から来たチエ(千恵)」と名乗った。
ものすごく日本語が達者で、なかなか “狙い” を見せてこなかったが、最終的には「長時間かけて信用を築きお金を騙し取るロマンス詐欺師」であることが判明。
そんな「奈良のチエ」が教えてくれたのは、料理名からしてワイルドかつ独創的な「牛のチャーハン」。結果的には過去最高の出来になったので情報共有しておきたい。
前回、まさかの「もやし」をチャーハンに入れるというウルトラCを炸裂させた、韓国の国際ロマンス詐欺師J.pY嬢。
結果としてマシッソヨ〜だった(うまかった〜)のだが、なんと彼女はもうひとつ秘伝のレシピを持っていた。
それこそが今回紹介する「海鮮チャーハン」なのだが、チャーハン狂の私でさえ「!」となる感動の味だったので情報共有せざるを得ない。
私(の裏アカ)は完全にアイドル。なにせフォロワー(全員詐欺師)は1万4000人を突破。最大収容人数1万4501人の武道館を世界の詐欺師たちで満員にできる人気を誇っているのだ。
そんな詐欺師たちとやりとりをし、さりげなくチャーハンのレシピを教えてもらうというのが当連載の趣旨。今回のシェフは、韓国の国際ロマンス詐欺師J.pY嬢である。
普通に会話しつつ “プーアル茶の転売での儲け話” に誘ってきた国際ロマンス詐欺師かなえ。たまに私とは言い争いもしつつ、付かず離れず、良い距離感を保っていた。
かなえはプーアル茶の話をし、私はチャーハン話を投げ返す。この時点ですでにカオスな会話のキャッチボール状態なのだが、しつこくチャーハンをリクエストする私に、かなえは奥の手を出してきた。
なんと、かなえのカーチャン(母親)のチャーハンレシピを突然ブッ込んできたのである! 母参戦、カオス極まる!! ちなみにかなえ母は台湾人。どんなレシピなのかと言うと……
昨今はネットからではなく電話(アポ電)での詐欺が多発しているが、いまだSNSなどのDMからコンタクトしてくる詐欺師は多い。
たとえば今回ご紹介する、台湾でカメラマンとして働いていたという「もりた かなえ」さんもまた、インスタのDM → LINEへ誘導する黄金パターンで懐に潜り込んできた。
最初は普通に仲良くなるフリをして、頃合いを見つけては金儲けの話をしてくる典型的な「国際ロマンス詐欺師」だったが、私はしつこく炒飯について聞き込んだ。
すると突然……
迷惑メール評論家である私のSNS調査用アカウント(裏アカ)には、2025年4月現在1万3000人のフォロワーがいる。対してこちらからフォローしているのは約7400人。これら全員、詐欺師である。
よってアプリを起動したらフォロー通知&DM通知が鳴り止まず、3分ほどは何もできない。そんな「詐欺師たちのアイドル」でもある私は、何か知りたいことがあればAIではなく詐欺師に聞く。
今日の晩御飯はチャーハンにしよう。でも変わったチャーハンがいいな。そうだ、彼女ら(フォロワーの99.999%は女性)に聞いてみよう! そしてようやく私の問いに答えてくれたのは……
いま世間は「わからないことはAI(ChatGPT)に聞く」的な風潮になっているが、毎日100人規模で世界中から新規の迷惑DMが届く迷惑メール評論家の私には、頼れる人間(ほぼ全員詐欺師)が常時1000人以上いる。
そんな私の最近の悩みは、中華料理のチャーハンである。わりと高級な中華鍋を新調し、ほぼ毎日のように使い込み、猛烈なスピードで中華鍋自身も育っているのだが、なかなかどうしてチャーハンを上手に作れないのだ。
そこで、どうしたら美味しいチャーハンが作れるのかを、AI……ではなく、迷惑DMを送ってくるカタコト日本語のLINEユーザーらに聞き込みしまくってみたのであった。アイッ! その結果、けっこう無視されたが──