つい先日、用事があり人生で初めて「武蔵境」の駅で下車した。想像よりも遥かに武蔵境は開けており「とても住みやすそうな街」という印象。やはり行ってみないとわからないことはたくさんある。

さて、その武蔵境で何かネタは無いか……とリサーチしていたところ『珍々亭』なるお店が上がってきた。どうやらこちらは「油そば発祥の店」とも言われるとても有名なお店らしい。

・元祖とも言われる老舗

“元祖油そば” には諸説あるが、聞けば珍々亭もその1つに数えられるお店だという。少なくとも珍々亭は初めて「油そば」という名前を使用したお店として知られているようだ。

お店はJR武蔵境駅から徒歩10分ほどのところにあり、周囲は完全に住宅街。それでも土曜日の11時過ぎには20名以上の行列が出来ていた。どうやら地元の方が多いらしく、お子様連れもチラホラ見受けられる。

これは相当待つのでは……なんて思っていたが、意外にもスムーズに行列が進み30分もしないで無事に入店。特別広いお店では無いものの、回転はいいお店だと考えていいだろう。


・油そば

並んでいる最中に注文したのは「油そば」の並で価格は950円。さらに50円のスープとネギ盛・ワンタン盛(それぞれ150円)をオーダーした。お店の人によると具は「別盛り」も選べるそうだ。

で、入店してから少ししてやってきた油そばは、どちらかと言えばクラシカルなスタイル。派手さこそないものの “元祖油そば” らしく重厚な風格を漂わせているではないか。

さっそく混ぜて混ぜて混ぜて混ぜ切ってから食べてみると……なるほど。しょう油とラードの濃厚な味わいは、まさに「油そばの王道」といった感じ。スタンダードながら油そばのゴールの1つなのだろう。

モチモチの麺もゾゾゾッと食べ応えがあり、文句なしにウマい。世の中にはパンチ力が強烈な油そばが多いが、それらと比較すると刺激は弱め。それでいてしっかりと満足感があるのが、老舗の技なのかもしれない。

また「酢」と「ラー油」も特に珍しい味変調味料ではないが、その効果は抜群でウマさが加速した感覚があった。結果、あっという間に油そばを平らげ大満足で『珍々亭』を後にした。


・老舗のすごさ

食事をしている最中に見た感じだと「持ち帰り」も多く、どうやら家で油そばを作って食べるお客さんが多いらしい。中には5人前もテイクアウトしているお客さんもいたので、店と同等の味が楽しめると思われる。

先述のように、そもそも油そばは派手な味付けが多い料理なので『珍々亭』よりも味のインパクトがある油そばは多い。一方でここまでまとまりの良い油そばは稀ではないだろうか? 完食後の満足度は非常に高かった。

いずれにせよ『珍々亭』は油そばが好きな方にとって聖地とも言えるお店なので、機会があればぜひ1度お出かけになってみて欲しい。きっと老舗の技に感動するハズだ。

・今回訪問した店舗の情報

店名 珍々亭
住所 東京都武蔵野市境5-17-21
時間 11:00-16:00
定休日 日祝

執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.